27日午前「高次脳機能障害への理解を深める」との趣旨で毎年開催されている目黒区西部包括支援センター 令和7年 多職種研修会に出席しました。場所は自宅からすぐの「めぐろパーシモンホール」。事前予約制で家族、支援者を中心に会場は満席です。
この会は、本日登壇された目黒手をつなぐ親の会 白石美加会長から紹介いただき、目黒区に申し込みました。


現在国会では、高次脳機能障害支援法の成立に向けて佳境です。地元目黒区の高次脳機能障害支援の当事者・家族・支援者の方々との交流を深め、リアルな実情理解と今後の施策展開に向けてとの思いで参加いたしました。


テーマが「当事者の声を聴き、障がいの理解を深め、共に生きる社会を目指す」
1.開会挨拶 目黒区西部包括支援センター 岩崎正人所長
2.講義 「高次脳機能障害者の理解と生きる力を引き出す」
講師:世田谷公園クリニック 名誉院長 長谷川幹氏
「脳の構造、脳損傷の原因・主な症状、脳の可能性、国際障害分類、当事者の事例、脳損傷の人の心理と対応、日本脳損傷者ケアリング・コミュニティ学会、まとめ」など約1時間を超える内容で分かりやすく、下記まとめのポイント等、大変参考になりました。

【まとめ2「福祉・医療職の視点・実践」
・障害のある人は『弱者』ではなく、『弱点』(秘めたる力があり、『向上』を考える
・本人の小さい変化を注視し、言葉をかける
・自分の本人との考え・思いにギャップがあれば、本人の考え・思いを確認する機会と捉える
・地域では、活動、参加と同様に機能に関わる
・本人の主体性を尊重し、『支援者』から『伴走者』へ
・仕事場以外で『患者・利用者』の立場を超えた活動
・『協働』とは『敬意』を抱いているか、自問自答
・障害のある人の役割などの『場』を創る
・これかの活動が障害のある人が支援の『受け手』でありながら『支えて』となり、地域や後輩に発信(ピアサポーター)につながる

3.当事者とその家族、支援者の思いと願い (4組の支援者・当事者の方々の切実な声に何度も胸が熱くなりました)
・目黒区心身障害者センターあいアイ館 理学療法士山田 幸恵氏ほか(当事者木下さん)
・目黒区手をつなぐ親の会 岩男 加代副会長
・目黒区失語症友の会 江見 加津子会長ほか(当事者高田さん)
・目黒区高次脳機能障害者家族会 根本 千野代表ほか(当事者 根本さん)

最後に3団体の目黒高次脳機能障害者家族会(根本代表)、目黒区手をつなぐ親の会(白石 美加会長)、目黒失語症友の会(江見会長)から会の紹介がありました。
終了後、長谷川先生らと懇談。先生の書籍『脳卒中・脳外傷者のためのお助けガイド』『リハビリ~生きる力を引き出す~』をいただきました。紹介いただいた目黒区手をつなぐ親の会 白石会長・岩男副会長と共に記念の写真を撮らせていただきました。ありがとうございました。