6日午後 港区の笹川平和財団ビル11階国際会議場にて「第2回 知的障害者インクルージョン実践セミナー2026」~知的障害者の地域移行について~が開催され、参加しました。主催は日本財団。

2022年、国連は日本に対し、障害者の地域生活の保障や長期入所の在り方について厳しい勧告を行いました。今、日本は「知的障害者が地域で当たり前に暮らす社会」をどのように実現するのかが問われています。日本財団は、こうした課題に向き合うため、海外の先進事例を日本につなぐ全6回シリーズ「知的障害者インクルージョン実践セミナー2026」(対面とオンライン)を開催。

第2回テーマは「知的障害者の地域移行」。ニュージーランドでは、長年にわたり大規模入所施設から地域生活への移行(脱施設化)が進められ、2006年には最後の大規模入所施設が閉鎖されました。その後、知的障害者の地域生活はどのように変化したのでしょうか。また、地域移行の進展とともに、新たにどのような課題が見えてきたのでしょうか。
セミナーでは、障害者の権利や暴力被害支援に精通する安積宇宙氏(ドナルド・ビーズリー研究所 研究員)が来日。研究者として、また車いすユーザーである当事者としての視点から、ニュージーランドにおける地域生活の実態と課題についての講演です。
さらに、日本の行政経験者(小野寺さん)、研究者(田中さん)、現場実践者(綿さん)との議論を通じて、日本における「地域移行」の在り方を考えます。

いつもご一緒している小野寺徳子さんが、パネルディスカッションのモデレーターとして登場。約3時間半の時間。親の立場として、また政治家として貴重な充実した時間でした。1500名を超える方々が対面とオンラインで参加。皆さん関心のあるテーマで次回7月4日(土)「障害者支援施設(入所施設)」も楽しみです。
パネラー司会進行の小野寺徳子さん。次回パネリストの釘宮謙悟さん(大分県:博愛会副理事長)。LITALICOライフ部長の鈴木 健さん。司会を務めた日本財団の中島千歩さんと一緒の写真を撮りました。ありがとうございました。

【登壇者のプロフィール】
【安積 宇宙 氏 Donald Beasley Institute(ドナルド・ビーズリー研究所)研究員 CCS Disability Action 役員】
1996年、東京都生まれ。母・安積遊歩の特性を受け継ぎ、生まれつき骨が弱く、自称・車椅子ユーザー二世。2011年の原発事故を受けてニュージーランドへ渡り、南島のダニーデンにあるオタゴ大学へ、車椅子ユーザーとして同大学初の正規留学生として入学。2019年に社会福祉学士号を取得した。2018年には、その活動が評価されニュージーランド若者省から「多様性と共生賞」を授与される。現在はドナルド・ビーズリー研究所の研究員および教育担当として、障害者の権利や暴力被害への支援をテーマに研究。また、ニュージーランドを代表する障害者支援団体の一つであるCCS Disability Actionなどで役員を兼任し、幅広く活動している。
【小野寺 徳子 氏 元厚生労働省職業安定局障害者雇用対策課長】
1989年早稲田大学教育学部卒業。1990年労働省入省。山梨労働局職業安定部長、埼玉労働局職業安定部長、厚生労働省職業安定局総務課首席職業指導官、同局障害者雇用対策課長、福岡労働局長等を歴任。法定雇用率の引き上げや雇用の質の向上に向けた制度改正に取り組むなど、職業安定行政および人材開発行政に長年従事。
【田中 恵美子 氏日本女子大学 人間社会学部 社会福祉学科 教授】
学習院大学文学部卒業後、日本女子大学および大学院にて社会福祉学を専攻。社会福祉士養成に携わる。研究分野は障害福祉および障害学。障害者の自立生活、結婚・子育て支援、権利擁護等を主な研究テーマとし、自治体社会福祉審議会委員、自立支援協議会委員等を務める。
【綿 祐二 氏 日本福祉大学 福祉経営学部 医療・福祉マネジメント学科 教授 社会福祉法人睦月会 理事長】
障害のある家族(両親および「きょうだい」)のもとで育ち、自身の原体験を基盤に、障害のある人の地域生活支援や福祉人材育成、福祉経営に関する研究・実践に取り組む。社会福祉法人睦月会理事長として54事業を展開し、「地域で当たり前の生活を当たり前に!」を理念に掲げ、既存の福祉施設の在り方にとらわれない新しい福祉の創造を推進している。
厚生労働省「介護福祉士のあり方および養成プロセスの見直し等検討委員会」委員、国家試験委員、精神保健日豪比較研究班研究員をはじめ、西東京市障害者自立支援協議会会長、西東京市保健審議会審議委員、大田区障害者サポートセンター検討委員会委員長、三鷹市障害者自立支援協議会会長等を歴任。専門は「障害者福祉論」「福祉人材育成」「福祉経営論」「障害児者地域生活支援」「ノンバーバルコミュニケーションの開発」など。