厚生労働委員会派遣メンバー


理事として参加


本日より参議院厚生労働委員会の医療・雇用派遣へ広島県・岡山県を訪問。

初日は広島県で、「地域医療の現状と課題について医療関係者から意見・提言など」を伺う。


湯崎広島県知事あいさつ


湯崎広島県知事の挨拶の後、佐々木広島県健康福祉局長から「広島県の地域医療の現状と課題」について説明

そして6人の医療関係者からの意見をお聞きし、意見交換を進める。


1.工藤教授


1.「広島県の周産期医療の現状と課題」 広島大学大学院産科婦人科 工藤教授

・産科医及び分娩施設数の減少 ・お産難民の増加などの課題に対して、交代制勤務や分娩料の適正化、産科医の待遇・労働条件改善や1次、2次救急の充実などの対策強化が必要。


2.谷川教授


2.「広島県の救急医療の課題と解決策」 広島大学大学院 救急医学 谷川教授

(課題点)
・重症度別救急搬送件数、救急患者の受入れ交渉回数と収容不可理由
・救急医療機関の偏在(県西部、東部に集中)多くの無医地区56箇所
・消防、防災ヘリ活用のドクターヘリ的事業の現状と課題
(対応策)
・地域救急体制のボトムアップ
・地域ニーズに応じた医師の配置
・診療科偏在の是正など。


3.武澤安芸太田病院長


3.「中山間地域における公的病院の状況・医師減少病院」 安芸太田病院 武澤病院長

【安芸太田町】人口7800人・3491世帯 65歳以上高齢化率43%(県内1位)

平成16年15名の医師が現在7名に。当直は月5回。長時間労働で地域医療が守れない。救急医療・災害拠点病院の機能も厳しい現実。

(へき地病院の課題・対応)
・医師確保策 ・補助金の対策  ・診療報酬の検討(へき地対策)
・行政支援の必要性


4.中島庄原赤十字病院長


4.「山間地の公的病院の現状と方向性」 総合病院庄原赤十字病院 中島院長

【庄原市】人口4万1千人 老齢化率:36.6% 14歳未満 4522人

(課題)
 1.医師、看護師等の確保  (産婦人科医 0名に)
 2.収益性(病院の収支大変厳しい)
 3.建物の老朽化
(提言)
・地方の中核病院のハードルを下げる


5.松村理事長


5.「有床診療所の現状と課題」 医療法人松村循環器・外科医院 松村理事長

・有床診療所とは(地域医療を行なう医療機関・かかりつけ医・家庭医として時間外や休日・24時間対応で、外来・入院・往診に応じる)
・有床診療所は存亡の危機
  (1990年23589施設が現在11,286施設に半減)
  (財務状況も3割が赤字)

(有床診療所再生の提言)
 1.入院基本料を大幅アップ
 2.在宅療養支援病床の創設で地域医療連携の拠点に


6.佐々木「NPO法人がんサポート」理事


6.「広島におけるサポートボランティアとがん患者が求める医療」
 NPO法人広島がんサポート 佐々木理事(がん体験者の会とま~れ代表)

(NPO法人広島がんサポートの主な活動)
・がん患者フレンドコール ・がんサロン ・がん患者と家族のためのセミナー
・市民公開講座 ・がん相談員の研修
(がん患者の夢)
現状:がんも慢性疾患 長期療養も増加
対策:トータルでがん患者を診てほしい(高額療養費の自己限度額の削減など)
将来の夢:アジアの医療の拠点を広島に!(ジャパン・メディカルセンター)

約3時間を超える内容であったが、地域医療の現場の生の声・提言を伺い、大変充実した時間となった。今後の政策等に生かしてまいりたい。