衆議院本会議


井上幹事長


午後から衆議院で鳩山総理の所信表明演説に対する代表質問が始まる。自民党から谷垣総裁など。公明党からは井上幹事長が登壇。鳩山政権の政治姿勢や経済財政運営はじめ当面の課題について、下記項目について約30分間、政府・総理の見解を糾した。

感想として、鳩山総理の答弁は、まず第一印象は長い。もっと簡潔に歯切れよく答えて欲しかった。補正予算執行停止理由や社会保障の給付と財源の考え方・財政健全化の考え方・日本郵政人事など、真正面から応えず、あいまいな表現やぼかす言葉が多く、聞いていて歯がゆい思いをした。

その中でも良かった点は、難病やがん患者や慢性疾患の患者が家計を圧迫して苦しんでいる高額療養費の自己負担限度額引き下げについて検討するとの総理答弁は大いに評価していい。

また中小企業支援の緊急保証制度の元本返済猶予期間の延長について、柔軟に対応するとの答弁も良かった。

ただがん対策について、がん健診促進への無料クーポン券については総理は賛同してくれたが、早期治療・来年度以降の継続などその他についてはあいまいな答弁であったのは残念である。

また総理自身の個人献金については、他人事のようで、自ら説明責任を果たすべきである。もっと1人の政治家として誠意ある姿勢がほしい。さらに政治資金規正法についても、清潔政治実現へ明快な意思表示をすべきである。


鳩山総理への代表質問


【井上幹事長の質問内容骨子】

1.はじめに
・鳩山内閣の政治姿勢
民主党のマニフェストの具体化にあたっては、関係者の意見を聞き、国民にきちんと説明し、国会議論を経て実施すべき。ところが、「八ッ場ダム建設中止発言」にあるように現地に行く事もなく、住民の意見も聞く事なく一方的に中止。こうした政策決定の手続きについての見解は如何?

2.鳩山内閣の経済財政運営
・何故子育て応援特別手当を廃止したのか?
・中長期的な経済成長戦略は?
・財政健全化の考え方、国債増発はあるのか?
・中小企業支援策(緊急保証制度など)
・雇用対策

3.行政のムダ・ゼロへの取組み

4.郵政改革の見直し
 ・郵政の株式売却凍結法案は民営化の否定か?
 ・日本郵政の社長人事は天下り・わたりではないか?

5.当面する諸課題と政府の対応
・新型インフルエンザ対策
 ワクチン接種の費用助成
・トータルな子育て支援策
  こども手当ての財源。トータルな子育て支援策は?
・医療制度・がん対策
  後期高齢者医療制度廃止時期、代案は?
・高額療養費制度の見直し
・がん対策
  がん検診無料クーポンの来年度以降継続を。がん検診率向上について
・農業
  「農地集積加速化事業」の執行停止で混乱・不安が拡大
   農地集積をどのように進めるのか?

6.清潔政治
 ・総理の政治資金収支報告書虚偽記載について説明責任を果たせ!