午前中、東村山市にある国立ハンセン病療養所・多磨全生園を視察。


松谷園長・舘山看護部長たちと


全療協神事務局長・藤崎中央執行委員


国立療養所多磨全生園松谷園長・館山看護部長や入所自治会佐川会長・全国ハンセン病療養所入所協議会(全療協)神事務局長などから課題・要望を伺う。

多磨全生園の入所者は283名。平均年齢81.6歳。職員数は医師19名、看護師142名、看護助手112名など合計383名。

要望の1つは参議院本会議で「国立ハンセン病療養所における療養体制の充実に関する決議」を審議・採択してほしい。さらに厚生労働委員会で①国家公務員定員削減対象からハンセン療養所を除外する②必要な予算確保など依頼される。

具体的には不自由者棟等の介護の人手不足が、入所者の生活にも影響が出ている。毎日入りたい入浴も週2-3回。食事介護も今までは、指のない人は輪ゴムなどフォーク・スプーンを縛って介助されての食事が出来ていたが、配膳に口を突っ込んで食べる犬ぐいの状態もある。という。

香川県の大島青松園・岡山県の長島愛生園・邑久光明園を訪問してきたが、平均年齢80歳を超えておられる入所者が安心して暮らせる医療・介護などの体制は共通の要望である。

また将来構想では、園内3万本の樹木や歴史的建造物保存の「人権の森」や保育所を設置する等の福祉ゾーンつくりの計画。しかし国有地のため賃借料が高い。保育所の国有地の用地確保(約1000へーべ)だと年間約1000万にもなる賃借料が障壁となっている。

決議については、明日の本会議で実施し、本日の要望も含め、来週の委員会で質問を行なう事を伝える。


納骨堂で献花


また納骨堂で亡くなられた方々のご冥福を祈り、献花。


国立ハンセン病資料館


ハンセン病の歴史の資料に見入る



黒尾学芸課長から説明を受ける


入所者の生活


さらに国立ハンセン病資料館を見学。学芸員の方から説明をうけながら、隔離の100年のハンセンの歴史に命の重みを痛感する。ハンセン病の患者の方々に対する偏見と差別のない社会の実現に向けた取り組みが大事。