(株)ソラコム 玉川憲社長が国会事務所に来訪。玉川社長は元IBM出身(基礎研究所)で、2010年アマゾンデータサービスジャパンに入社、日本のAWSクラウド事業立ち上げチームとして活動し、2015年春に卒業(退職)。現在(株)ソラコムを起業し、IoTプラットフォーム開発に従事しておられます。

次回(9月1日)BLUESKYの勉強会で「IoTについて」取り上げる事もあり、玉川さんのこれまでの取組みと共に、IoTの課題と今後についてお話しを伺い、意見交換しました。大変刺激的な時間でした。

IoTの課題について玉川氏は3つ指摘。

「2000年にIBMの基礎研でWatchPadを作っていたのですが、その頃からIoTの課題って変わってないなと思っています。1つはバッテリーが持たないこと。10年かかって2倍にもなっていません。10年で100倍速くなっているコンピューターとは違います。もう1つはネット接続。近距離無線は進化しているものの、まだまだネット接続が難しいのが現状です。もう1つ未解決なのはセキュリティーです。デバイスで暗号化をすると小型化や低コスト化ができません」

現在、ソラコムでは、通信とセキュリティーについての対応を提示、事業を推進・拡大されています。「IoT向けのモバイル通信を作りたい」と考えて立ち上げたのがソラコムだそうで、IoT 向けのデータ通信 SIM "Air SIM" を提供。今後日本や世界の中で大飛躍する企業だと実感しました。

【玉川 憲(たまがわ けん)プロフィール】

1976年、大阪府生まれ。日本IBM基礎研究所でウェアラブルコンピュータの研究開発に従事。その後、ソフトウェア事業部で技術営業やエバンジェリストなどマネージメントを歴任。2010年にアマゾンデータサービスジャパンに入社、日本のAWSクラウド事業立ち上げチームとして活動する。AWS技術統括を2015年春に卒業(退職)。ソラコムを起業し、IoTプラットフォーム開発に従事している。東京大学工学系大学院機械情報工学科修了。米国カーネギーメロン大学MBA(経営学修士)、MSE(ソフトウェア工学修士)修了。https://soracom.jp/

アイ‐オー‐ティー【IoT】[Internet of Things]とは?

《Internet of Things》あらゆる物がインターネットを通じてつながることによって実現する新たなサービス、ビジネスモデル、またはそれを可能とする要素技術の総称。
従来のパソコン、サーバー、携帯電話、スマートホンのほか、ICタグ、ユビキタス、組み込みシステム、各種センサーや送受信装置などが相互に情報をやりとりできるようになり、新たなネットワーク社会が実現すると期待されている。物のインターネット。インターネットオブシングス。

自動車の位置情報をリアルタイムに集約して渋滞情報を配信するシステムや、人間の検針員に代わって電力メーターが電力会社と通信して電力使用量を申告するスマートメーター、大型の機械などにセンサーと通信機能を内蔵して稼働状況や故障箇所、交換が必要な部品などを製造元がリアルタイムに把握できるシステムなどが考案されています。