「再生・細胞医療の現状と課題について」再生医療推進PTにて（東京都）

午後１４時から再生医療推進プロジェクトチーム（PT）が開催。
「再生・細胞医療の現状と課題について」厚労省からヒアリング。

再生医療の安全性確保と推進の関する専門委員会が設置され、取組み状況が報告された。

①再生・細胞医療に用いられる細胞の例（１）
・胚性幹細胞（ES細胞）　受精卵からES細胞で目・筋肉・骨
・人工多能性幹細胞（iPS細胞）
皮膚や皮膚細胞からIPS細胞で目・筋肉・骨へ
・体性幹細胞　造血幹細胞等から赤血球・白血球・血小板

②再生・細胞医療に用いられる細胞の例（２）
・リンパ球を採取、調整、活性化し患者に投与。がん細胞を攻撃
・血小板を採取、調整、濃縮し患者に投与。けがの治療へ応用

③再生・細胞医療の可能性（２）　適用可能な国内患者数
・すい臓　　患者数５万人　再生医療対象者数５万人
・軟骨　　　変形性関節症８０万人　再生医療対象数２万人
・心筋　　虚血性心疾患１０６万人　再生医療対象数１０万人
・歯根　　歯周病　３７００万人　　再生医療対象数　１１０万人

【実用化に向けた課題】
革新的な医療として注目が高い一方で倫理面・安全面の課題
（倫理面）
・ES細胞は受精卵由来のため、生命の萌芽に手を加えることになりかねず、無制限に再生医療への利用を認める事の問題。
（安全面）
・再生医療に用いられる細胞は生物由来。人体に及ぼす影響について未知の部分がある。（iPS細胞は遺伝子操作を施すため、突然変異によるがん化の可能性等を有する）安全面の配慮が必要。

【今後の政府の取組み】
「早期に出来る限り多くの実用化の成功事例創出に取り組む」と共に「薬事法等の関係法規と同等の安全性を十分確保しつつ、実用化が進む仕組みについて、倫理的、医学的、社会的観点から多角的な検討を行い、速やかに実施する」等。

今後公明党PTとして再生医療の現場を視察。さらに京都大学iPS細胞研究所所長　山中伸弥先生の講演等をお聞きし、推進へ対応を進めていく予定。