法政大学 現代福祉学部 佐野竜平教授(独立行政法人 国立重度知的障害者総合施設のぞみの園研究員)、一般社団法人 発達障害ネットワーク(JDDネット) 日詰 正文副理事長(独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園事業企画局研究部部長)が国会事務所に来訪。(14日)

佐野先生等から「発達障害に関する東アジア・ASEAN経済研究センター・プロジェクト(ERIA)」の途中経過でベトナム訪問の報告を伺い、今後の活動について意見交換しました。
厚労省担当メンバーも出席。
### 【ERIAプロジェクトの概要】
・実施期間:2021年12月から2023年11月まで2年間。予算2600万円。
・研究対象:東南アジア10か国の発達障害者施策に関連する政府機関、障害者団体、研究者など。
・研究方法:資料調査、個別及びグループヒアリング調査、ワークショップ&研修の実施
・成果物:東南アジアの発達障害者に関する保健医療政策一覧、発達障害者の家族に向けた研修ガイドラインの作成、特定国で発達障害者施策に関するアクションプランの作成
・研究体制:事務局 独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園、LSPR大学(インドネシア)
      メンバー:佐野竜平(法政大学教授)日詰正文(国立のぞみ園研究部長)、
       Dr. Rudi Sukandar(LSPR大学研究・出版・コミュニティサービス部長)
       Ms.Candy Hernandez(LSPR大学国際関係・連携部長:ASEAN 広報ネットワーク事務局長)
      アドバイザー:市川宏伸(日本発達障害者ネットワーク理事長)
      バックアップ:発達障害者議連、ERIA議連、厚生労働省医政局、大臣官房国際課、
       障害保健福祉部障害福祉課、ERIA事務局(インドネシア、ジャカルタ)

### 【ベトナム報告】
7月2日~6日佐野先生や日詰氏らが、ベトナム国を訪問。
・訪問先:①ベトナム政府・労働・傷病兵・社会省   ②ベトナム女性連合
     ③ベトナム自閉症ネットワーク       ④ベトナム教育科学研究所
     ⑤健康と人口健康イニシアティブセンターCCIHP
     ⑥シルク村のVun Art Cooperative(組合)

  ・2010年の障害者法の6つの障害分類では発達障害は、その他の障害に入り、支援は具体化されていない。
  ・特に当事者の親たちが困っているのは、親なき後の住まい、グループホーム等の整備や学童期を過ぎた就労や社会参加の仕組み等。
  ・早期発見、早期療育の制度もなく、当事者の家族たちがアメリカ・オーストラリアの団体との連携で細々と取り組んでいる。
  ・2010年の障害者法改定が始まっており、4~5年かけて修正を行う。このタイミングで日本の法律・施策が反映できれば。

### 【今後の取組】
次の調査国はインドネシア。7月末から8初旬ごろ。

次回インドネシアの調査報告を伺い、今後についても検討を深めたいと思います。