参議院総務委員長として、都内にある国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)を視察。NICTはICT分野を専門とする日本唯一の公的研究機関です。坂内正夫理事長等から機構の概要を伺い、研究テーマを見学しました。

常勤職員404名。平成28年度予算要求額270.7億円。小金井に本部を置き、3つの研究所、技術センターなどがあります。
主な業務として、情報通信分野の研究開発、日本標準時の決定、標準電波の送信、宇宙天気予報や民間・大学等が行う情報通信分野の研究開発の支援をしています。

 最近の情報通信分野の研究では、
①「ワイヤレス・スマートユーティリティ・ネットワーク(Wi-SUN)」~ガス・電気・水道の自動メーター検診等を効果的に実現する省電力マルチポップ通信技術~。

省エネは単3電池3個で10年間使用。NICTの研究成果は国際標準化され、WI-SUN認証規格として、東京電力会社が次世代電力量計「スマートメーター」の無線方式として採用が決定。2020年度には2700万戸へ導入が見込まれます。現在東京電力を含む国内10大電力会社による採用も決定し、全国で8000万戸への展開が見込まれています。

また各種センサーと連携し、遠隔モニタリングも制御可能で、農漁業用センサや橋などの構造物監視、防災センサにも活用できるなど利用範囲はさらに広がり、新産業として期待されています。