参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 第4号

○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 松副代表に引き続きまして、社会保障と税の一体改革につきましてお聞きを申し上げたいと思います。
 質問に入る前に、今回甚大な被害になりました九州北部豪雨で亡くなった方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、被災者の皆様に心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。
 総理はあした現地へ入られるようでございますけれども、まだ避難したままの方もいらっしゃいますし、復旧はこれからでございます。政府は万全の体制で取り組んでいただきたい。さらに、現地の最大の願いといいますのは、一日も早い激甚災害の指定でございます。この激甚災害の指定へ早急に取り組むよう、公明党としても強く要請をいたします。総理の答弁を求めます。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) まずは、この度の九州北部豪雨によってお亡くなりになられた多くの皆様の御冥福をお祈りをするとともに、被災をされた多くの皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 激甚災害の指定についてのお尋ねがございましたが、まずは関係施設の被害額等を把握することが必要であります。関係省庁が連携して早急に把握するように、今既に指示をしているところでございます。
 また、御指摘あったとおり、私自身、あしたまた被災状況を改めて把握するために被災地をお訪ねをする考えです。今日も新たに、熊本県の阿蘇市ではまた避難の指示が出ているという状況もございます。そうした状況も踏まえまして、しっかりと視察をさせていただき、政府としては、御指摘の激甚災害の指定も含め、被災地の要望をしっかりと踏まえながら、被災自治体への財政支援等を早急に実施をしていきたいと考えております。
○山本博司君 是非とも、総理、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それでは、本題に入りたいと思います。
 まず初めに、今回の三党の修正合意についてお聞きを申し上げたいと思います。
 この三党合意には、我が党が主張して勝ち取ったものが数多くございます。今、このパネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)三党合意で、項目の主要なポイントが列挙されております。社会保障関連では、年金また子育て支援など、社会保障の充実につながるものが数多くございまして、増税先行ではない、そうした改善がなされております。
 今日は、そのうち幾つかにつきまして、内容を確認をしたいと思います。
 まず、子育て支援に関しまして、その中の幼保一元化ということに関しましてお伺いをしたいと思います。
 松副代表からも、先ほど様々な形での子育て支援の充実がございました。今回の修正合意によりまして、認定こども園を単一の施設として認可、指導監督を一本化する、それによりまして財政支援が拡充することになりました。
 この認定こども園、地方裁量型への財政支援に関しましては、今回、施設型給付ということになりましたので、大変、今まで国の指定が受けているにもかかわらず何ら財政的な支援がないというのが地方裁量型の認定こども園でございました。私もこの間、五年間、様々な形で全国の地方裁量型の認定こども園の方々の要望を聞いておりました。今回、こういう形での実現がしそうであるということで、大変喜ばれております。
 議案提案者にお聞きをしたいと思いますけれども、この地方裁量型への財政的な支援措置の概要をお聞かせいただきたいと思います。
○衆議院議員(池坊保子君) 山本博司委員がおっしゃいますように、今まで三十ございます地方裁量型は、国から何の支援も受けず、僅かばかりの市町村からのお金、そして施設と自己利用者のこのお金によって賄ってまいりました。その間、本当に努力をされておりまして、私どもは要望もしっかりと聞きながら、気の毒だなという思いを深くしてまいりましたけれども、今度認定こども園になりましたとき、きっちりとこれは施設型給付として給付がされるようになりました。このように認定こども園として給付がされるということは、私は画期的なことではないかというふうに思っております。
 こうやって、日の目を見ないような努力をしている人たちをしっかりと給付できるようなことにしていかなければならない、そのような法律でなければならないということで、私たち心を合わせながら、地方裁量型にしっかりと施設型給付をできることといたしましたので、皆様も本当にほっとし、喜んでいただけることと思っております。
○山本博司君 財政的な支援があるという形で、今まで認可外、無認可のそうしたところに関しましてもそういう形のことができるということで、大変大きな喜びでございます。
 次に、パネルの年金の部分の受給資格期間短縮、無年金対策に関しましてお伺いを申し上げたいと思います。
 今の年金制度では、原則として二十五年間保険料を払わなければ年金の受給資格を得られない、こういう仕組みとなっております。私たち公明党は、こうしたかねてから無年金者を減らすために、この二十五年間を十年にということをもうずっと主張しておりました。今回の法案でそれが採用されたわけでございます。
 議案提案者にお聞きをしたいと思います。
 この二十五年を十年にすることで、無年金対策の効果ということでお聞かせいただきたいと思います。
○衆議院議員(西博義君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、今回の年金機能強化法案では、現に生じている無年金者の皆さん、この皆さんを救済すると同時に、納付した保険料をできるだけ給付に結び付ける、お返しをできるというような観点から、受給資格の短縮、いわゆる二十五年から十年にというふうな措置を盛り込んでおります。
 この短縮につきましては、公明党も一昨年十二月、新しい福祉社会ビジョンという形で明確に二十五年から十年に短縮するべきということを明記しておりますので、そういう意味では公明党の従来からの主張が受け入れられたと、このように考えているところでございます。
 なお、この法改正により、現在四十二万人というふうに推計されております無年金者のうちで、約十七万人、四〇%の方が今回年金を受給できるようになったというのが実態でございます。
○山本博司君 十七万人の方々の無年金者が救済をされる。これは申請をしないといけませんので、これは大臣、今後、これが推進をしていく上の周知の徹底ということをお願いを申し上げたいと思います。
 続きまして、パネルの年金の部分の低所得者への加算年金という、この箇所に関しましてお伺いをしたいと思います。
 この年金加算は、三党の修正協議の結果、修正案では福祉的な給付措置を行うことになりまして、保険料の納付期間に応じて加算をされる仕組みでございます。これは、私ども公明党は、かねてから老齢基礎年金と障害者の基礎年金、加算をすべきであると、この公明党の主張が実現をする形でございます。この加算は、高齢者には一定の所得制限がございますけれども月五千円、障害の方の二級の方は同じく五千円、重度の一級の方は六千二百五十円という形の給付額でございます。
 厚労大臣にお聞きをしますけれども、この加算によって給付額が加算をされる高齢者、障害者などの数、また総額に関してお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今回、新たに実施することになりました低所得高齢者、障害者等への福祉的な給付措置、この対象者の数ですけれども、政府案と同じおよそ五百万人、低所得高齢者は五百万人と見込んでいます。なお、今回の措置では、所得の逆転を生じさせないように、低所得高齢者に該当しない一定の人に対しても補足的な給付を行うこととされていますが、こちらの対象者は、制度設計によっても変わり得ますけれども、およそ百二十万人程度と見込んでいます。また、障害者等の対象者の数は、政府案と同じおよそ百九十万人と見込んでいます。
 この給付措置に要する費用は、制度の発足段階で年間およそ五千六百億円と見込んでいます。
○山本博司君 障害者の方々、今、身体障害者、知的障害者、精神障害者、約七百四十万人とも言われております。発達障害者とか難病の方を加えますと約一千万人。家族の皆様方、親亡き後ということを皆さん心配をされておられます。その意味で、昨年十月に、グループホーム、ケアホーム、地域で生活できるために住宅費の補助という形で一万円が創設になりました。また、今年の六月には、障害者の方々の施設の賃金、一万三千円なんですけれども、それを官公需で支援していくという、そういう環境的な整備もできておりますけれども、まだまだでございます。
 その意味で、障害者の方々が地域で安心して暮らしていける、そして雇用や就労、住まい、こういう点での施策の充実が必要かと思います。大臣、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 山本委員がおっしゃいましたように、障害者の所得の確保、これは大変重要な課題だというふうに思っています。
 企業などでの就労が困難な障害者には、就労継続支援事業所などでの工賃の水準が向上するように、事業者の経営努力への支援を行っています。また、この国会で議員立法で成立をいたしまして来年四月から施行される障害者優先調達推進法、これによる官公需の受注機会の確保と併せまして、共同受注の促進など、これまで比較的効果のあった取組に重点を置いて支援を強化していきたいと考えています。
 また、グループホーム、ケアホームの入居者の居住に要する費用の助成については、障害者の地域移行を更に進めるという観点から、平成二十二年十二月に成立した障害者自立支援法等の一部改正で創設され、昨年の十月から施行されています。この助成額の水準につきましては、今後とも家賃負担の動向などを注視して見ていきたいと考えています。
○山本博司君 今回の措置で本来のこの年金受給権を与えて拡充をするということは、生活保護費の公費の負担を減らしながら各自で自立した生活を促すという意味ではバランスの良い対策と言えると思います。今後は、こうした低所得者の暮らしを支える意味から、生活の保護制度の見直しだけではなくて、就労とか生活の支援、また貧困の連鎖の解消、あらゆる観点から改革を進めていただく必要があると思います。
 政府が現在、生活支援戦略ということで生活困窮者への支援を進めておりますけれども、今後どのように進める形でしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) これは、生活困窮者への支援と、それから生活保護の見直しを一体的に行おうと思っておりまして、この生活支援戦略は秋をめどに作ろうとしておりますけれども、先日、国家戦略会議に報告しました中間まとめでは、谷間のない総合的な相談支援体制の確立、それから、それぞれの個人個人によって状況が違いますので、伴走型、寄り添う形でしっかりと支援をしていくということ、また、経済的、社会的な自立に向けた多様な就労機会の確保、そして、おっしゃいましたように、貧困の連鎖を防止するために、幼年期、学齢期の子供、また、高校の中退者ですとか不登校者に対する支援の展開などの取組を、これは公だけではなかなかできませんので、NPOなど民間の皆様と協働、ともに働くという形でやっていきたいというふうに思っています。
 生活支援戦略、計画的に全国的な支援体制の強化を図りながら進めていくことを考えていますが、それぞれの地域の状況によってできるものから、すぐにでもできるものは速やかに取り組んでいきたいと考えています。
○山本博司君 公明党が新しい福祉ビジョン、一昨年に発表した際に、私も貧困と格差のチームでそれぞれ地域を回らさせていただきました。釧路の釧路方式と言われる生活保護の様々な自立に向けた取組を見させていただきましたけれども、やはりこうしたNPOとか社会福祉法人とか、そうした様々な形の応援があって、支援が必要だと思います。
 総理、三月に私は、予算委員会で引きこもりとか、また孤立死とか、そういう形の問題を取り上げさせていただきました。社会的包摂という、ソーシャルインクルージョンという形でございますけれども、今回、七年間で計画を立てるということで長いのではないか、もっと前倒しにしながら先に対策を進めておく必要があると思いますけれども、これと併せていかがでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 委員から社会的包摂についての前回お尋ねがあったことは、十分記憶をしております。七年間での取組ということで、平成二十五年度から順次実施ということですが、これは、早く対応できるものについてはできるだけ速やかに実施していくということが、これがやっぱりあるべき姿というか筋だと思いますので、そういう心掛けで臨んでいきたいというふうに考えております。
○山本博司君 是非とも、大変大事な分野でございますので、取り組んでいただきたいと思います。
 こうした三党合意によってこれまでの課題が解決に向かうものもございますけれども、今後改善が必要な課題というのも数多く残されております。
 今回の一体改革では、医療・介護サービスで約一・六兆円が充実に使われる予定になっております。しかし、この医療、介護の分野につきましては、先ほどの年金とか子育ての課題に比べましても、いまだ議論が尽くされていないように見受けられます。具体的な個々のその配分額、政策への配分額というのは、今後、社会保障制度改革国民会議で議論を進める予定でございますけれども、増税分が適切に使われるように、しっかり取り組む必要があると思います。
 そこで、まず介護の課題ということでお聞きをしたいと思います。
 政府では、「どこに住んでいても、その人にとって適切な医療・介護サービスが受けられる社会へ」、こういうタイトルで、在宅医療の充実とか地域包括ケアシステムの構築、これを目指しております。この医療・介護サービスの強化というのは、少子高齢化社会で消費税がどのように活用されるのかということが大変大事な点でございます。
 大臣、この辺りを分かりやすく国民の方に説明していただきたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今回、二〇二五年を目指した在宅介護、在宅医療を中心とした地域包括ケアサービスなどの、そういう図柄をお示しをしていますが、医療法の改正とかがまだ今回出ていないので、医療、介護がなかなか見えないという御指摘はいただいているところでございます。
 医療・介護ニーズがこれから増えていくということは、超高齢化の中で当然でございますので、どこに住んでいても適切な医療、介護が受けられるようにということで、具体的には、例えば医療でいいますと、病院とか病床の機能分化を進めて、特に入院医療の機能強化を図る、機能に見合った人材を配置をしていくということをしたいと思っています。それと併せて、在宅医療や在宅介護の充実を図ること。これによって、発症してから入院、それから回復期、退院後の在宅医療・介護まで、状態に応じて切れ目のない医療、介護が提供される体制、それを目指したいと思っています。
 医療から介護へ、施設から住宅へ、そういう流れの中で、住み慣れた地域で必要な医療・介護サービスを継続的、一体的に受けられるように、地域包括ケア、これを構築をしていきたいと考えています。
○山本博司君 この介護で残された課題の一つということで、これは介護従事者の方々の処遇改善の問題がございます。
 これはもう、介護従事者の方の賃金が低い、先が見えない、介護の全国の現場を回るたびにそうした切実な不安の声を聞くわけでございます。平成二十一年度の補正予算で、賃金増とキャリアパス作成を要件とします介護職員処遇改善交付金、これが創設をされまして、今、二万四千円まで月、その効果が上がっております。しかし、この交付金を打ち切って、平成二十四年度の介護報酬で介護職員の処遇改善加算、これが創設になりました。その結果、賃金に反映されていないのではないかとか、交付金当時よりも処遇改善が後退したのではないか、今の段階でも指摘が既に出ている状況がございます。
 政府は、こうした処遇改善ということを今年の十月にこうした調査を実施して来春にはそのことを公表していくと、こういうことで発表されていますけれども、介護の従事者からは、対応が遅いのではないか、そうしたことに対して事態を早急に把握すべきじゃないかという、そういう声も上がっております。
 元々この介護従事者の待遇改善、民主党のマニフェストで衆議院の四年間の中で四万円まで引き上げるということが、これは国民との約束でございました。一体、マニフェストはどこに行ったんでしょうか。
 そのことも含めて、総理、介護従事者の待遇改善、どのような取組をされるんでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 事実関係だけ、今ほぼ山本委員がおっしゃったとおりでございますが、私から先に簡単に申し上げますと、介護職員の処遇改善、これは、これから本当に福祉も新しくこれから雇用を生み出す大切な分野でございますので、しっかり処遇改善をしなければいけない。それで、処遇改善交付金などによって二万四千円まで行きましたが、まだ四万円との間が乖離しているということは十分承知をしています。
 ただ、交付金ですと、これはもう毎年毎年の切れ切れになるのでなかなか安心して雇用ができないというお声などもありまして、これを継続的に行うために今回から介護報酬にいたしました。その中に組み込むと、ただそれが本当に職員の賃金に行ったかどうか分からない、そういう御指摘もございますので、遅いと言われましたけれども、この後調査をさせていただきまして、しっかりと改善されているかどうかを把握をしていきたいと思っています。一体改革の中でしっかりと財源を確保しながら、更にその処遇の改善に取り組んでいきたいというふうに考えています。
○山本博司君 これは二十七年度から四万円に上げるということを実施するということでよろしいんですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 一体改革の中で必要な財源を確保しながらと申し上げたのは、二十七年からいきなり四万円に上げられるかどうかというのは、ほかとの見合いもあるかと思いますが、お約束しておりますので、極力そういう財源が確保できるように努力をしていきたいと思います。
○山本博司君 二〇〇九年の衆議院マニフェストで、四年間といいますから二〇一三年です。二〇一五年が平成二十七年度ですから、かなり先の話を今大臣はされたわけですけれども、総理、これはいかがでしょうか。マニフェストそのもの、まさしく崩壊している中の、また一つ加わったということですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 先ほど大臣からもお話がありましたし、委員からも御指摘ありましたけれども、平成二十一年の十月に介護職員処遇改善交付金、これを導入することによって、これ当初は月額一・五万円だったんですが、今二万四千円まで来ました。その上で、今、処遇改善加算という形で交付金と同様の取組をやっております。
 マニフェストでお約束したのは四万円でした。今はだからさっき言ったように二万四千円で、ギャップはまだありますけれども、財源を確保しながら着実に介護職員の更なる処遇改善に取り組んできている、そしてこれからも取り組んでいくということでございますので、マニフェストが破綻をしたという評価はちょっと厳し過ぎるのではないでしょうか。
○山本博司君 私は厚労委員会で、もう長妻大臣の時代からこのことをずっと言っておりますけれども、いまだこのギャップが埋まっていないというのが現実でございます。
 大臣のところにも、北区、足立区の介護従事者の方々の声を届けていただきましたけれども、やはり大変今後の、医療、介護の現場で働いている方々の処遇改善、これは全ての党が同じ共通の目標だと思いますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 次に、介護の課題に関連をしましてお聞きをしたいと思います。
 介護保険料を払っているにもかかわらず、介護保険のサービスを受けることのできない場合があります。介護サービスを利用したくても施設がないために利用できないことは制度上の不備であり、改善が必要でございます。その顕著になっているのが離島の地域でございます。
 私も、全国の、瀬戸内海の一部離島、また島根県の隠岐の島とか海士町とか、また九州のトカラ列島の島々、七十の島々を回らさせていただきました。この十一月の予算委員会でも、私は小宮山大臣に離島の地域の改善ということをお訴えを申し上げた次第でございます。
 やはり現実的に約七割の離島の方々が介護保険を払っていても介護サービスを受けていない。どこにいても同じように受けられるという政府の方針とは大きな格差が現状あるわけでございます。そういう意味で、この離島の中で、要介護の低い方でも島にせめてデイサービスのような機能があれば、家庭での負担を極力軽減をして孤立化を防止をする、重度化を防いでいくと、こういう機能回復が大変求められているわけでございます。
 そこで、提案でございますけれども、こうした離島の民家、空き家の建物を利用して、事業者が初期コストを少なくしながら、こういうデイサービス等を利用できるようなサービス、これは大変大事でございます。
 先日、横浜にあります民家のデイサービスに行ってまいりました。そこは初期投資三百万円で非常に安いコストでデイサービスをやっているケースがございます。その意味で、離島でそうしたことが始まりますと、島のヘルパーの方々含めまして雇用の確保にもつながりますし、小規模居宅介護という、このデイサービスという部分でのモデルケースを是非とも厚労省を中心に検討をいただきたいと思います。
 今年六月に離島振興法の改正になりました。六十年ぶりの抜本改正です。主務大臣が、厚労大臣追加をされました。介護サービスの充実が条文に網羅をされました。その意味では大変大事な点だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 六月に改正された離島振興法でも、介護サービス、そして私も主務大臣として入ったということはよく承知をしております。今具体的に民家を活用してという御提案もございましたので、それは是非検討をさせていただきたいと思います。
 従来から離島などの介護サービスを介護報酬の加算の対象としていますし、今回の報酬改定で、人員や設備などの基準の一部を満たしていない小規模多機能居宅介護などにつきましても、市町村が認めるときは特例として介護報酬の対象とする、そういう配慮もしています。また、市町村の提案による先進的な事業の施設整備に対して補助をする仕組みもございますので、御指摘のようなものを検討する際にもこういうものを組み合わせて、どのようにしたらやっていけるかということも含めて検討をさせていただきたいと思います。
○山本博司君 同じように中山間地域でも大変この問題は共通の問題でございますので、どの地でも医療・介護サービスが受けられるような、そういう取組をお願いしたいと思います。
 じゃ、パネルを御覧になっていただきたいと思います。医療の課題に関しましてお伺いをしたいと思います。
 高額の医療費が掛かった場合に、世帯年収に応じて自己負担月額に上限を定めている高額療養費制度がございます。近年の医療技術の著しい進歩で、難病とかがん患者の方々、大変高額な治療費が掛かっているわけでございます。このパネルから分かりますように、所得分布の幅が二百十万から七百九十万と年収の幅が大きく取られているために、この中間所得者の中でも比較的所得の低い方にとりましてはこの八万百円と、八万円台というのは大変月額重い負担になっております。
 二月十七日の閣議決定で、年収三百万以下程度の所得の低い方に特に配慮すると、こうしたことが示されておりまして、早急な対応が求められるわけでございます。この患者負担の軽減ということで、この二百十万から三百万の方々、今八万円台を四万円台という形でのそういう見直しも含めて、しっかりと財源を確保しながらやる必要があると思いますけれども、野田総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 高額療養費につきましては、一般所得者の所得区分の年収の幅が御指摘のとおり大きいため、政府でも、例えば年収三百万円以下の方々の負担上限額を軽減するなどの制度の改善とその財源について検討してまいりました。したがって、高額療養費の改善について目指す方向は、これ山本委員のお考えと共有しているというふうに認識をしています。
 他方、高額療養費の改善には公費だけではなく保険料にも財政影響が生じますが、厳しい財政状況の中で保険料の引上げを行うことや、財源として受診時定額の患者負担を導入することのいずれも関係者の理解が得られなかったというのがこれまでの経緯でございます。
 高額療養費の改善は重要な課題でございますので、引き続き、一体改革の大綱を踏まえまして、高額療養費の改善に必要な財源と方策を検討してまいりたいと考えております。
○山本博司君 医療と介護、大変大事な課題でございます。消費税で様々な形のこうした分野に関して、特にがん患者、また難病の方々、大変もう負担が大きいわけでございますので、政府の英断をよろしくお願いしたいと思います。
 次のパネルでございます。
 消費税を引き上げる前の条件ということで、これは三党合意の中の税制関連の中の一部でございますけれども、その附則十八条で、引き上げるための条件ということで出ております。その意味で、この名目成長率、また実質成長率二%の成長を目指していくということで、必要な措置を講ずるということが言われております。景気の回復、また円高・デフレ対策のためにあらゆる対策を講ずる必要がございます。野田総理のこの決意をまずお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 御指摘のとおり、二〇二〇年度までの年平均で名目三%程度、実質二%程度の成長という目標の達成は、これは人口減少、高齢化等の影響が考えられるものの、政府としてはこれらの成長を実現をするべく全力で取り組んでいきたいというふうに思います。
 本年一月から三月期の足下の実質成長率は年率四・七%。比較的高い成長になっておりますけれども、あの欧州の危機の問題含めて、下振れ要因もございますので、注意深く経済対策は経済の実態をよく踏まえていきたいと思いますが、これからは、今、新成長戦略の加速であるとか、新成長戦略の検証を踏まえた日本再生戦略などをつくっております。そうしたことなども踏まえまして、しっかりとこの目標に達成できるように全力を尽くしていきたいと決意をしております。
○山本博司君 しっかりとした景気対策ということでお願いしたいと思います。
 その中で、防災、減災という形でのことが大変大事でございます。パネルを御覧いただきたいと思います。
 この南海トラフ巨大地震対策ということで、大変大きな課題がございます。この静岡県の駿河湾から宮崎県の日向灘まで、大変広い地域での大規模被害が起こるとも言われております。先日、私は高知県の黒潮町に行ってまいりました。津波が三十四・四メートルという規模、人口が一万二千名の約九割、一万五百人が浸水すると言われております。大臣は五月に来ていただきましたけれども、大西町長含めまして、やはりこの佐賀地域の中学校、小学校、ここでも二十五メートルの津波が来る、これはもう高台移転をしないといけないということで、大変切実な声を訴えられました。
 自民党、公明党で、この六月二十一日に南海トラフの特別措置法ということで出しておりますけれども、そういう意味で、しっかりこうした対策が必要でございます。大臣にこの点、お聞きをしたいと思います。
○委員長(高橋千秋君) 時間が来ております。簡潔にお願いします。
○国務大臣(中川正春君) 南海トラフについては、八月に改めて十メーターメッシュで津波高あるいは地震の高さ含めて改めて公表したいと思います。それに基づいてそれぞれ地方公共団体が計画を立てていくということでありますが、その際に、先ほど御指摘ありましたように、私も黒潮町へ行ってまいりました。役所、役場の、あるいは学校等々公共施設のまず高台への移転ということを中心に考えていきながら、時間を掛けて住家ということを考えていきたいというような、そういうお話でありました。
 そうしたものをしっかり受けて、これまでも地震防災対策特別措置法などに基づいて学校の耐震化だとかあるいは国庫補助、地方財政措置などに意を尽くしておりますけれども、さらに、しっかりとした体制の中で思い切ってそれぞれ地方自治体が計画を立てていけるような、そんな枠組みというのをつくっていくということだと思っております。
○山本博司君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。