写真

ひきこもり問題、東日本大震災関連を中心に取材・執筆活動を展開しているジャーナリストの池上正樹氏と会い、懇談しました。池上氏は「ひきこもり大学」を主宰し、積極的なひきこもり支援に奔走もされています。4日東京で開催された「ひきこもり大学」は5日のNHKニュースで放映されました。当事者80名以上が参加した「ひきこもり大学」。会場では主な原因別に「メンタルヘルス学部」、「失業学部」「発達障害学部」と分けてそれぞれ、当事者が自分の経験や思いを語る等、当事者目線での活動支援に取り組まれています。


写真


写真
ひきこもり大学 (池上氏挨拶) / ひきこもり大学2(当事者が語る)

池上氏は、2012年私が国会予算員会でひきこもり支援で当時の野田総理に訴えている記事をダイヤモンドオンライン『「引きこもり」するオトナたち』に掲載していただきました。

当時の野田総理にひきこもり支援を訴えた国会質問の記事。2012年3月のダイヤモンドオンライン記事
野田首相もついに国会で「引きこもり」に言及問題進展に奔走したある国会議員の苦闘|「引きこもり」するオトナたち|ダイヤモンド・オンライン

2007年以来取り組んできたひきこもり支援。ずっと訴え続けてきた「ひきこもり地域支援センター」も平成26年末には56か所(78%)
。さらには「ひきこもりサポーターの養成研修・派遣事業」も平成25年度からスタートし、全市町村に支援可能な仕組みが出来つつあります。

詳細内容

池上氏からは地方議会にてひきこもりの実態調査の質問等取り上げてもらいたい旨の要望がありました。秋田県藤里町では11人に1人。町田市保健所の調査では、20歳~64歳人口で5.5%の数字のひきこもりの実態等実態調査を通じて具体的な支援策が進んでいる事等指摘がありました。これからが正念場です。行政・家族等の連携で、引き続きひきこもり支援に全力で取り組んでまいります。

ひきこもり地域支援センター

  • ひきこもりに特化した専門相談窓口。センターには「ひきこもり支援コーディネーター」を中心に電話・来所・訪問等により相談に応じると共に、保健所、医療機関、地域サポートステーション等地域の関連機関とのネットワークの構築やひきこもり対策に関する情報を広く提供する役割を担います。
  • セーフティネット支援対策等事業費補助金(237億円)のメニューとして活用ができ、センター1か所あたり事業費2000万円(補助額1000万円以内)の補助があります。補助率1/2
  • 平成21年から整備が開始され、各都道府県・政令市に設置が進められ、平成25年末43自治体46か所(64%)。平成26年は10か所予定で、52自治体56か所(78%)。平成27年にも5か所以上で設置予定。100%設置されるよう取り組んでいます。

ひきこもりサポーター養成研修、派遣事業

  • 地域に潜在するひきこもりを早期に発見し、ひきこもりを抱える家族や本人に対するきめ細やかな支援が可能となるよう、継続的な訪問支援事業等を行う「ひきこもりサポーター」(ひきこもり家族等の当事者(ピアサポート)等を含む)を要請し、派遣する事業。平成25年度からスタート。
  • ひきこもりサポーター養成事業
    • 実施主体は都道府県、指定都市 *民間団体等(社会福祉法人、NPO法人、家族会等)に事業委託可能
    • 事業内容は、ひきこもりサポーター養成研修、ひきこもりサポーター登録・名簿管理
    • 国庫補助金 一自治体あたり50万円(国1/2、都道府県または指定都市1/2)
    • 平成25年度は4か所で実施。平成26年度は15か所、27年度以降17か所で予定され、これから本格的に各自治体で検討が進むと思われます
  • ひきこもりサポーター派遣事業
    • 実施主体は市町村(*民間団体等(社会福祉法人、NPO法人、家族会等)に事業委託可)
    • 事業内容はひきこもりサポーター派遣、ひきこもりサポーター名簿管理
    • 国庫補助金は一自治体当たり 80万円(国1/2  市町村 1/2)
    • 平成25年2か所(横浜市・京都市)、平成26年12か所、平成27年 234か所予定され、始まったばかりです。

写真
ひきこもり対策
ひきこもりする大人たち ダイヤモンドオンライン
http://diamond.jp/category/s-hikikomori

ひきこもり支援以外に東日本大震災の被災地対策等についても意見交換。特に「あのとき、大川小学校で何が起きたのか」「石巻大川小学校事故調査委員会を検証する」の本の内容などお聞きしました。