<これまでの活動記録>

「島では元気こそ一番の宝です!」。住民から医療など生活課題を聞く山本氏(左から3人目)ら=22日 愛媛・上島町の佐島

瀬戸内海の弓削島と佐島
公明党は離島住民の暮らしを応援するため、今年10月に離島振興対策本部(遠山清彦本部長=衆院議員)を設置し、今月9日に離島振興ビジョン2010を発表しました。同22日には同本部の山本博司事務局長(参院議員)が“医療過疎”などに直面する瀬戸内海の弓削島と佐島(いずれも愛媛県上島町)を地方議員と共に視察。その同行ルポとともに、遠山本部長のインタビューを紹介します。

医療、上水道整備など時間、費用の負担重く

弓削島と佐島は愛媛県の東北部にあり、広島県との県境に位置する離島です。計3340人が住む両島の間だけは橋で結ばれていますが、弓削島に診療所があるだけで、離島の課題の一つである医療体制は万全とはいえない状況です。

佐島港に接岸する診療船「済生丸」
山本氏はまず、佐島港に到着した診療船「済生丸」に乗り込み、診療状況を視察しました。済生丸は、社会福祉法人・済生会が1962年から運営し、瀬戸内海の島々を巡回する国内唯一の診療船です。現在の船は3代目に当たります。

診療は原則無料で、身長・体重の測定や血圧、エックス線の検査などが受けられます。国や県の助成などを受け維持費を賄っています。島の過疎化で利用者が減り、存廃が議論されるまでになりましたが、離島住民の切実な声を受け、来年度以降の存続が決まったばかりです。

船内で診療を待つ島民たち
50歳から毎年、済生丸で検診を受けてきた佐島の区長・奥河光政さん(73)は「歩くのにも苦労している高齢者には、島に来てくれる診療船は本当にありがたい」と喜んでいました。

また、離島が抱える医療の問題は出産を控える母親にも負担を強いています。

7年前に2人目を出産した川村恵美さん(41)は当初、フェリーで約10分の因島の病院で妊婦健診を受けていましたが、その産婦人科が廃止されたため、さらに遠い本土側の病院に通わねばなりませんでした。「移動に片道1時間半は掛かり、交通費は往復6000円。病院での待ち時間も含めると丸一日つぶれました」と「時間」と「費用」の負担に悩んだそうです。

上村町長と意見交換する一行
一方、水の安定確保も離島の課題です。弓削島は長年、慢性的な水不足を抱えてきましたが、85年から県境を越えて広島県の海底送水管を経て配水を受けています。このため、上水道料金は高値ですが、「高くても水がないと暮らせません」というのが実情なのです。

一行は弓削島で、上村俊之・上島町長(全国離島振興協議会副会長)と意見交換しました。上村町長は公明党が政党として初めて離島振興の「対策本部」を設け、振興ビジョンを発表したことを「積極的に取り組んでいる」と高く評価し、山本氏は「医療やインフラ整備など離島住民の生活向上に全力を挙げます」と語りました。

 (2010年12月26日付 公明新聞より転載)