参議院 災害対策特別委員会 第3号

○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 まず、今回の御嶽山での噴火や、また広島の土砂災害、また台風で亡くなられた方々への御冥福をお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた皆様に対しまして心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
 また、自衛隊を始めとする消防、警察、また地方自治体や地域住民のボランティアの方々、懸命に救援活動に関わってこられました皆様に、心から敬意と感謝を申し上げる次第でございます。
 私も、広島での土砂災害、発生二十日の翌日、現地に地元の公明党議員と一緒に行かせていただきました。未明から、公明党の議員、様々な形で動いていく中で、朝、地元の斉藤幹事長代行や谷合正明参議院議員と合わせまして、安佐南区、北区に入らせていただいた次第でございます。
 まさしく被災現場は、本当に自然の破壊力といいますか、すさまじいそうした場面、大変痛感をした次第でございます。私たち、自然の脅威にやはり謙虚に向き合っていくしかないということを改めて感じた次第でございます。被害に遭われた皆様に報いるためにも、検証と不断の見直し、これは大変重要でございます。
 本日の質問は、そうした観点から、火山対策とそれから土砂災害に関しまして質問をこれから申し上げたいと思います。
 まず、火山災害からお聞きを申し上げたいと思います。
 この戦後最大の火山災害となりました御嶽山の噴火、気象庁が警戒レベル一、平常と判断する中で起きたわけでございます。先ほどからも何度もこの点に関してはお話が指摘されておりますけれども、噴火後、このレベルを引き上げておくべきではなかったかと、こういう声がたくさん出ているわけでございます。
 気象庁は、二週間以上前から火山性地震などの兆候が、注目をして、地方自治体に情報提供をしておったそうでございますし、また専門家とも検討を重ねてこられておりました。レベルを上げる機会を逃したままに噴火に至った経緯からは、なかなかデータの蓄積が乏しい中で判断せざるを得ないこの噴火予知の課題というのが浮き彫りになったんではないかと思う次第でございます。
 そこで、まず気象庁にお聞きをしたいと思いますけれども、この噴火警戒レベル一をなぜ一のままにしておったのか、こういった経緯、理由を説明していただきたいと思います。
○政府参考人(西出則武君) 噴火警戒レベルは、火山活動の状況に応じて警戒が必要な範囲と防災機関や住民等の取るべき防災対応を五段階に区分して発表する指標といたしまして、二〇〇七年の六月の内閣府の火山情報等に対応した火山防災対策検討会から提言され、同十二月から伊豆大島や桜島等十六山に導入されました。現在は地元の火山防災協議会等により噴火警戒レベルが全国三十の活火山において導入されております。
 そのレベルの判断でございますけれども、気象庁では、地震計、傾斜計、GNSSというものを、さらに遠望カメラというものを使いまして、地震や微動の発生状況、地殻変動の観測、噴気等の状況というものを観測を行っておりまして、これらの観測データを過去の噴火の際の観測データをも考慮しながら総合的に判断するということにより火山警戒レベルの判定を行い、噴火警報を付して発表しているところでございます。
 今回の御嶽山の事例につきましては、御指摘のとおり、九月十日から十一日にかけて火山性地震が増加しておりましたが、地殻変動や噴気に変化が見られなかったこと、また火山性微動が発生していなかったこと、これは二〇〇七年にあったごく小規模な噴火のときと比べますと火山性地震の回数が少なかった、さらに十二日以降減少した、火山性微動が二〇〇七年のときにはあったものがなかった、地殻変動も前もって観測されたものが今回はなかったということがありまして、噴火警戒レベルを事前に引き上げるという判断には至りませんでした。
○山本博司君 大変厳しい、そういう難しい状況だったわけかも分かりませんけれども、警戒レベル二を、引き上げました過去の事例を見れば、今回のケースでも警戒レベル二に上げることはできたようにも思えるわけでございます。
 また、今後もし、明らかに平常の一ではないけれども二ではない状況がもし存在するならば、二と一の間に、一・五にこうした当たる段階の状況、これは変化を具体的に表現することが大事ではないかなと思います。やはり注意喚起と安全確保、これが目的でありますから、抑制的な形ではなくて、一・五のような状況であればレベルの二にしていくという方向性が示されてもよかったんではないかという気がいたします。そうすれば、登山道の入口にそうしたことの理由やまた周知が徹底できたんではないかなと思いますし、当然、火山周辺の入口の規制ということにもつながったと思います。
 どちらにしても、地元の自治体には伝えていた情報が結果として地域住民や登山者の方々には伝わっていなかったという、まさしく情報伝達の在り方そのものが抜本的な見直しが必要ではないかと思いますけれども、気象庁と、その後、大臣にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(西出則武君) 気象庁の発表する火山の状況に関する解説情報や噴火警報等の火山情報は、報道機関、地元自治体、気象庁ホームページを通じて国民の皆様に提供しております。これらの火山情報は、火山の現在の状況や今後の見通しについてお知らせするものであり、国民の皆様が容易に入手でき、かつその情報ができるだけ分かりやすいものであることが必要であると考えております。
 そのため、気象庁では、早急にできる改善策といたしまして、気象庁ホームページに火山登山者向けの情報提供ページというものを開設し、各火山ごとの情報によりアクセスしやすいようワンストップ化を図るとともに、内容も最新の火山情報等安全に関する情報をまず御覧いただけるように改善いたしました。先週の十月十日から御覧いただいております。
 今回の噴火災害を踏まえると、住民はもとより、登山者や旅行者等に対しいかに分かりやすく効果的に火山情報を提供することが課題と考えております。そのためには、地元の自治体や地元の関係諸機関、団体で構成される火山防災協議会の協力が大変重要であります。気象庁としては、自ら行う改善策と併せて、より丁寧に地元の自治体等に火山情報を提供し、住民、登山者、旅行者等への周知について協力を求めてまいりたいと考えております。
 このような基本的な認識の下、今般、火山噴火予知連絡会の下に、学識経験者や自治体、登山者等の団体から構成する火山情報の提供に関する検討会を設置することといたしました。この場において、分かりやすい火山情報の提供と火山活動に変化があった場合の情報伝達の方法について具体的な対策を早急にまとめてまいります。
○国務大臣(山谷えり子君) 火山情報の提供の在り方について見直しが必要ではないかという、委員御指摘のとおりだと私も考えております。
 今回、火山情報の意味や火山情報を受け取った際に何をなすべきかという説明が不十分ではないか等の御指摘もございました。評価、分析していない生の情報を出しても、それをどう受け止めていいか分からないというようなことがございます。これらの情報が何に注意すべき情報なのか、どのように伝達することが適切なのかなどについて、有識者から意見を聞きながらしっかりと検討をしていきたいと思っております。政府一体となって的確な対応を進めてまいりたいと思います。
○山本博司君 是非、これは情報の伝達の在り方という、災害のリスクをいかにしてしっかりした分かりやすい情報を伝えていくかという大変大事な部分でございますので、しっかり検討していただきたいと思います。
 そして、今回、噴火被害では、行方不明者がなかなか把握することが困難だったということが言われております。これは問合せの情報等を基に集計したもので、全ての登山者に関して把握することは困難ということでございます。それですので、氏名とか携帯電話を把握するための義務化をすべきであるということが強く言われております。富山や群馬でも条例で義務化がされていますし、岐阜でもその条例を作る動きがございます。また、一定の基準を設けて入山料を設定して、噴火の可能性があるような活火山に関しては入山規制が掛かるようなことも必要ではないかという、こうした意見もございます。
 この登山届の在り方そのものに関して、大臣、どのように今後進めるつもりでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 登山届の在り方でございますが、届出をした登山者の捜索のための今回重要な情報でございました。登山者を対象とした火山噴火対策として有効であると認識しております。しかしながら、現状では多くの登山者は登山届を提出していないという実態がございます。
 登山届につきましては、今、富山や群馬の例をおっしゃられましたけれども、自治体において届出が義務付けられているところもございます。登山者への火山噴火に関する情報伝達の観点からも、その活用方策について今後検討してまいりたいと思います。
○山本博司君 是非ともお願いを申し上げたいと思います。
 そして、今回、一緒に登山をされた方々が家族や仲間をその場で亡くされているということで、大変大きな衝撃だったと思います。もう目の前で助けることができなかったという、そういう自責の念に駆られてしまうという、そういう方もいると聞いております。サバイバーズギルトという形で、やはり、放置しておきますとPTSDになったりとか、大変大きな問題ということが言われております。
 こうした生き残った方々の心のケア、大変大事でございますけれども、今日、厚労省に来ていただいておりますので、しっかり万全の体制でその対応をしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) お答えをいたします。
 今回の噴火災害で生死に関わりますような恐怖体験をしたことなどによりまして、中には時間の経過とともにPTSDでございますとか、あるいはうつ病、不安障害等に至るような場合も考えられるところでございますので、心のケアにつきましては、私ども、長期的な対応も視野に入れながら支援の体制を確保することが重要だというふうに考えております。
 特に、今回の噴火災害のように、災害発生地域以外の自治体の方々が多く被災をしていらっしゃるようなケースにおきましては、被災された方々のお住まいの地域の精神保健福祉センターですとか、あるいは保健所、市町村保健センター等の役割が特に重要であるというふうに考えております。
 厚生労働省といたしましては、それぞれの地域におきまして被災者の方々が円滑に必要な支援を受けられるように、まず長野県と連携をいたしまして各地域の精神保健福祉センター等での対応を依頼いたしますとともに、私ども厚生労働省のみんなのメンタルヘルス総合サイトというのがございますが、こちらにおいて各種相談機関の周知を図っているところでございます。
 また、各都道府県等における心のケア活動に対する支援といたしましては、国立精神・神経医療研究センターに設置をしております災害時こころの情報支援センターがございますが、ここにおきまして災害初期の心理的対応ですとか、あるいは遺族対応などの技術的な支援等も行っているところでございます。
 こうした取組を通じまして、引き続き、被災者の心のケアにつきまして、都道府県と連携をしながら必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
○山本博司君 是非とも進めていただきたいと思います。
 災害は、どの災害におきましてもやはり心のケアということで大変大事でございますので、この研究も含めた形での支援ということでお願いをしたいと思います。
 続きまして、今回発生をしました水蒸気噴火の予知、大変にこれは困難かもしれないわけでございますけれども、それでもやはり救える命があれば努力をすべきでございます。今回、警戒レベルの引上げ方の問題とか情報伝達の在り方、これをしっかり検証するとともに、登山者が避難できるようなシェルターなどのような緊急避難施設の整備、これも強化をする必要がございます。
 また、日本は火山大国にもかかわらず監視に必要な予算や人材が大変不足しているということを、もう様々な方々から強い指摘がございます。充実した観測体制が整備されておりますのは、鹿児島の桜島と、また浅間山だけに限られているというふうに言われております。
 長年にわたり、日本におきましては、地学教育、これに重点を置かれていたとはなかなか言い難い面があると思います。火山の監視は、やはり、それぞれの地域の専門家の、大学の専門家の協力も必要でございますけれども、地学教育、この空洞化の流れというのが、やはり国民の火山に対する理解とか専門家の育成にも悪影響を与えて、そして最終的には火山災害の遠因になっているということが、可能性もあると思います。
 今、大学や火山観測の研究の従事者、僅か四十名と言われております。火山学を専攻する学生も減ってきております。やはり、気象庁におきましては、検討会しっかり、見直しの発表がございましたけれども、こうした監督体制の整備強化ということと、文科省には研究の強化という点に関して見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(西出則武君) 気象庁では、全国の百十の活火山について監視をしております。特に、監視・観測体制の充実が必要と火山噴火予知連絡会によって選定された四十七の火山については、気象庁が観測機器を整備し、常時監視しています。また、大学等関係機関の観測機器によるデータも気象庁に提供されています。
 四十七活火山以外の火山については、全国の地震活動の監視のために展開している地震計のネットワークによって火山周辺の地震活動を監視しています。また、現地に気象庁職員が出向いて計画的に調査観測を行っております。また、火山活動の活発化が見られる場合であって必要なときは、臨時に地震計の増強や現地調査など監視体制の強化をすることとしております。
 現状ではこのような観測体制で観測を行ってきたところですが、気象庁では、今回の御嶽山の噴火を踏まえ、火山噴火予知連絡会の下に、火山観測体制等に関する検討会において、まず常時監視が必要な火山の見直しが必要ではないか、火口付近への観測施設の増強が必要ではないか、水蒸気噴火をより早期に把握できる手法の開発が必要ではないか、御嶽山の火山活動の推移を把握するための観測強化が必要ではないかというような観点に立ちまして検討を進めることとし、この場において具体的な対策を早急にまとめてまいります。
○政府参考人(磯谷桂介君) お答え申し上げます。
 火山観測研究につきましては、科学技術・学術審議会の建議による研究計画に基づきまして、現在、噴火現象の解明、噴火の事前予測、そして降灰とか溶岩噴出などの即時予測のための研究の三本柱で、研究機関、関係機関や大学等において研究を進めているところでございます。
 さらに、これに加えまして、今回の御嶽山の噴火を踏まえまして十月十日に急遽開催しました科学技術・学術審議会地震火山部会におきまして、今後の火山観測研究の在り方等について検討を行っております。
 十月十日の会議では、特に水蒸気噴火からマグマ噴火への移行過程の解明について早急に研究を促進する必要性と、山頂付近での地殻変動の観測強化等の必要性について指摘されております。
 年内には、この地震火山部会におきまして、今後の火山観測研究の在り方等について基本的な考え方を取りまとめる予定になっておりまして、文部科学省といたしましては、これを踏まえて、関係機関、関係省庁と協力して迅速に対応し、火山研究や人材育成の充実強化に努めてまいりたいと考えております。
○山本博司君 しっかり、文科省、気象庁含めまして、検討の推進を含めて対策を講じていただきたいと思います。
 九月二十九日現在で、全国の三十一の活火山で噴火警戒レベル、これが設定されておりますけれども、このうち、火山活動が顕著で登山規制が施行されているレベル二以上の山は御嶽山を含めて八つでございます。予知の成功例とされております二〇〇〇年の有珠山の噴火でございますけれども、国内で初めて緊急火山情報が出されまして、周辺の住民一万五千人が避難をして人的被害を防ぐことができました。周期的に噴火を繰り返しておりましたので、的確な予知また避難ができたのではないかと言われております。
 先ほど気象庁、文科省から話がございましたように、検討の見直しが進んでいきましたら、具体的な施策が見えてくるはずでございます。やはり予算の大幅な増額というのは、これはもう避けられないと思います。必要になると思います。
 気象庁のこの火山観測体制の予算、平成二十六年で一億九千六百万円です。二十七年の概算要求では僅か一億三百万円、大変少ないこれは金額でございます。平成二十五年の補正予算では、この集中豪雨や火山や竜巻、こうした観測体制の強化予算に十二億三千五百万円がこれは計上されているわけでございます。私は、責任ある与党の一員として、やはり必要であれば今後の補正予算も含めてしっかり視野に入れて増額を図っていくべきであると、このように思っておる次第でございます。
 大臣には、こうしたことも含めて、火山噴火災害対策、やっぱり強化していかないといけない、こういう決意をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 火山防災対策についてでございますが、より強力に推進していかなければならないというふうに思っております。
 委員御指摘のように、今回の災害において明らかになった様々な課題がございます。観測体制の強化、観測機器の増強、あるいはシェルターの整備、あるいは登山者や観光客を対象とした火山噴火対策、防災教育、火山に関する知識の普及等々でございます。こうしたこと、課題に対応するために、中央防災会議防災対策実行会議の下に設置する火山防災対策推進ワーキンググループにおいて、学識経験者など専門家の御意見を聞きながら、火山活動の監視の強化のほか、噴火の予兆があった場合の火山防災情報の提供、登山届の活用など、登山者等の安全を図るための対応策について総合的に検討していきたいと思います。
 この検討の状況の中で必要な予算の確保、また人材育成、当然つながっていくものと考えております。
○山本博司君 しっかり今回の御嶽山を含めた火山災害に対しての対応をお願いをしたいと思います。
 続きまして、最後の残りの時間で土砂災害に関して質問をさせていただきます。
 広島市で多数の死者が出た一九九九年、この土砂災害を機に土砂災害防止法が制定されたにもかかわらず、今回、八月に大変甚大な土砂災害の被害が発生をしました。また、台風の、何回も訪れて、局地的な集中豪雨、全国各地で多発していることを踏まえまして、公明党は九月二十六日に、土砂災害防止法の改正と制度運用に伴っての総合的な対策を太田大臣、また山谷大臣にも提言を手渡した次第でございます。そういう中から何点か質問をしたいと思います。
 広島市のこの被害拡大の原因といいますのは、やはり多くの土砂災害の警戒区域また特別警戒区域が指定されていなかったということがございました。全国五十二万か所近いこの危険箇所に対して約七割の三十四万か所しか指定しなかったということで、提言にも、都道府県ばらつきがございますから、しっかりスムーズに支援ができるような財政的また技術的な支援をすべきだということを言っておりますけれども、この点、いかがでしょうか。
○政府参考人(池内幸司君) お答えいたします。
 御指摘の点につきましては、今御発言がございましたように、公明党さんの方からも御提言をいただいておるところでございまして、様々な支援策を講ずることにしております。
 まず、土砂災害警戒区域等指定を促進するためには、まずは基礎調査の促進を図ることが重要でございます。このため、促進策の一点目といたしまして、基礎調査を推進する都道府県に対する防災・安全交付金による積極的な支援、二点目といたしましては、国が所有しております地形データの提供による調査の負担軽減、三点目といたしましては、全国の先進的な取組事例の提供、こういった様々な基礎調査の促進策を通じまして、早期の土砂災害警戒区域の指定につながるよう、幅広く支援をしていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○山本博司君 是非とも、これに関しましては基礎調査をするのに大体一か所四十万円ぐらい掛かるということで、二十万か所ありますから約八百億円の財源をしっかり手当てをしていかないといけないということが言われておりますので、しっかりこういうことも含めてお願いをしたいと思う次第でございます。
 時間の関係で、少しちょっと質問を飛ばさせていただきます。
 まず、この広島市の場合でございますけれども、災害の場合は、災害弱者という方は大変大きな被害が広がっている次第でございます。今回の広島市の土砂災害におきましても、首から下がほとんど動かせない車椅子の方の障害者がお亡くなりになられました。また、聴覚障害の方々は、緊急ファクスが遅延があったということもございました。
 そういう意味では、様々な障害者の方々に対するケースが報道されていますけれども、広島での社会福祉施設の被災状況を簡単にお伝えいただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) お尋ねございました社会福祉施設等の被害状況でございますが、建物被害が二十五か所、これに伴う人的被害はないということでございます。
 建物被害の内訳でございますけれども、児童の関連施設が十か所、障害児、障害者の関連施設が八か所、高齢者の関連施設が七か所でございます。被害の内容でございますが、主に床上浸水や敷地内への土砂の流入等ということでございます。
○山本博司君 社会福祉施設の中でも、障害者施設八木園というのがございますけれども、やはり土砂によって流されて、太田川に流されました、一棟は。で、一棟は全壊でございます。そこでは、就労者の継続のB型という形で働いていらっしゃいますけれども、こういう形で、様々な災害でいろんな形で受けている方に対する支援というのは大変大事でございます。
 そういう意味で、西村副大臣、ずっと広島に入っていただいておりましたけれども、こうした災害弱者に対する支援というのは大変大事でございます。避難対策に対してもそうですし、地域づくりに対してもそうでございます。そのことに関してお話をしていただきたいと思います。
○副大臣(西村康稔君) 委員御指摘のとおり、大変大事な視点でありまして、私どももふだんから、これ災対法を一部改正しまして、いわゆる要支援者について、避難行動が御自身ではなかなかやりにくい方々、こうした方々の要支援者の名簿をしっかり整備をして、これを各機関で共有をして、いざというときに、どこにそういう要支援者がおられて、それは誰が、例えば消防団がそこに行って避難を支援をするのか、こういったことを事前に対応するようにということで、私どもも市町村にいろいろお願いをしているところでありまして、法律上もそれができるようになっているところであります。
 御指摘の聴覚障害をお持ちの方も、私どもの示している避難行動支援に関する取組指針の中でも、ファクスとか携帯端末を使って情報伝達を行うことと、一人一人に正確に早く情報が的確に伝わることということを促しているところでありますけれども、今回、御指摘のとおり、そのファクスが届かなかったとか、幾つかのそうした事例も見られますので、これは広島市において初動対応に関する課題を検討する検証部会が開かれておりまして、今も審議が行われております。
 私どもとしては、こうした広島での経験、検証結果も踏まえながら、取組指針、もう既に周知をしておりますけれども、一層それを徹底すると同時に、さらに、高齢者あるいは障害者の方々の命を守るためのそうした取組について更に強化、促進をしてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○山本博司君 是非とも災害弱者の取組ということでお願いをしたいと思います。
 こうした災害の際には、行政の危機管理能力というのはもう大変一定の限界がございます。今日も様々議論されておりますけれども、やはりコミュニティーとか住民自身の自助というのが大変不可欠でございますし、それぞれの地域で情報発信をする行政や専門家と、それを受け取る住民がしっかりその情報を自身で生かすことが大変大事でございます。そういう意味での災害リスクコミュニケーションというのは大変大事でございます。釜石の奇跡と言われるこの防災教育という点も大変大事でございます。
 その点で、文科省から防災教育の内容ということと併せて、最後に大臣に、この災害リスクコミュニケーション、大変今日も大事な議論でございますので、しっかりこのことに関して推進をすべきだと思いますけれども、この点、お話をいただきたいと思います。
○政府参考人(芦立訓君) お答え申し上げます。
 やはり御指摘のように実践的な教育をしっかりやっていくということが大きな課題だと考えておりまして、例えば過去に大きな土砂災害被害を受けた地域に対しましては土砂災害教育を、それから、火山活動が活発な地域では火山に対する防災教育を十分実施できるような支援策を講じているところでございまして、今後ともそうした貴重な成果を全国に展開するよう私どもとしても努めてまいりたいと、かように考えております。
○国務大臣(山谷えり子君) 国と地方公共団体による的確な災害情報の提供と情報の受け手たる住民の的確な理解を含めた災害リスクコミュニケーションでございますが、しっかりと取り組んで充実を図ってまいりたいと思います。
○山本博司君 やはり災害リスクコミュニケーション、災害に至る前、また災害時、災害が終わってからということも含めて、これをいかに受け手も、また住民も含めて我々国民が意識を持っていくかというのが大変大事でございますので、災害ということに関してこれから被害を出さないということでの体制をしっかりお願いをしたいと思います。
 以上でございます。ありがとうございました。
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