愛媛県松山市内にて、UNDP(国連開発計画)ブータン国事務所 代表の久保田あずさ氏と再会。懇談しました。(23日)

久保田さんは故郷が同郷の愛媛県。ブータンから一時里帰りをされていました。2020年1月、参議院のODA調査視察団としてブータン国を訪問。UNDPブータン国事務所代表の久保田さんら、ブータン国で活躍されている在留邦人の方々との意見交換会が初めての出会いでした。

参議院ODA調査第2班ブータン視察3日目⑤在留邦人の皆様との交流(ブータン)

参議院ODA調査第2班(有村治子団長)として1月5日から10日までの期間でブータン・タイを視察。 視察3日目(7日)ブータン視察最後の行事。夜ブータンで活躍されている日…

宇和島市出身の久保田氏。下記プロフィールのように、世界を飛び回り、現在、途上国支援で、活躍されている行動に大変共感していました。

国際保健福祉等のブータン国の支援の状況など伺い、意見交換しました。中でも驚いたのが、先進国と比べ医療が脆弱なブータン国。コロナ禍で産婦人科医15人の支援に、日本の遠隔健診で負担を軽くしている事です。

UNDPブータン事務所・JICAブータンから日本のベンチャー企業「メロディーインターナショナル社(香川県)」のモバイル胎児モニターiCTG」が55台がブータン国に2021年6月渡されました。

IoT(Internet of Things)技術に基づいた、従来のCTGの革新的な形態だそうです。妊産婦とその胎児の健康状態をモニターすることができます。さらに、この技術は、妊婦が不必要な通院を避けることができ、COVID-19における患者と医療従事者の被ばくを最小限に抑えることができます。1年間に報告される10,000件以上の妊娠のうち、5,000人の妊婦に効果があると期待されています。ブータン国の皆様から大変喜ばれています。

その財源は日本の補正予算から出されたそうです。式典には、UNDP、JICA、日本大使館が出席しています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000038603.html

『BBSブータン国営放送の記事によると、ブータン政府は2020年6月4日、ペマ王妃30歳の誕生日に合わせて、政府の三大プロジェクトを発表。そのひとつとして、メロディ・インターナショナル製のIoT胎児モニター(国内販売名「分娩監視装置iCTG」)と同社が提供する周産期遠隔医療プラットフォームMelodyiを使った、母子保健環境の向上プロジェクトが述べられた。ロテ・ツェリン首相は「ブータン国王と王妃はiCTGを使用してみて大変有用と感じ、国中の妊婦がすべて利用できるようにしたい」という国王の想いを語った。』との記事も参考に。

高い志と熱い情熱をもって行動される久保田さんに改めて感銘を受けました。また四国のベンチャー企業が途上国支援に大きく貢献されている事に驚きました。

【久保田あずさ氏プロフィール】

愛媛県宇和島市出身。中学卒業後、スイスのインターナショナルスクールに単身留学。その後、セネガルアンタディオップ大学での交換留学を経て、米国マサチューセッツ州スミス大学人類学部開発学科卒業(学士)、米国ニューヨーク州コロンビア大学国際関係学科修了(修士)。在学中の2001年にJPO試験に合格。

2002年にUNDP(国連開発計画)マラウイ事務所へ貧困削減プログラムオフィサーとして赴任後、ニューヨーク本部の評価部、モルジブ事務所副所長、ラオス事務所副所長を経て、2006年ソロモン事務所長。
現在、UNDP(国連開発計画ブータン国事務所 常駐代表)。