19日午前、都内の千鳥ヶ淵戦没者墓苑にて、「硫黄島戦没者遺骨引渡式及び遺骨収集団の解団式」が開催されました。

硫黄島戦没者遺骨収集団の帰還に伴い、収容された10柱の御遺骨が厚生労働省に引き渡されます。

硫黄島戦没者遺骨引渡式では、厳粛な雰囲気の中、遺骨収集団入場、遺骨引渡し、遺骨仮安置、黙とう、献花、遺骨棒持(遺骨をお見送り)が行われました。

その後の解団式で、収集団長からの帰還報告の後、厚労省を代表して、挨拶致しました。

硫黄島での遺骨収容は2週間にもわたり、地熱で極めて高温の地下壕や、大量の土砂に埋もれた場所での御遺骨の捜索など、大変厳しい作業の連続であったと伺っています。遺骨収集団の皆様の長期間の遺骨収容に心より感謝申し上げました。

【遺骨引渡式の趣旨について】

政府においては、昭和27年度から南方地域において戦没者の遺骨収集を開始し、その後、平成3年度から旧ソ連地域での抑留中死亡者、さらに、平成6年度からモンゴル地域での抑留中死亡者についても遺骨収集を開始しています。これまで、陸海軍部隊や一般邦人の引揚者が持ち帰ったものを含め、海外戦没者約240万人のうち約128万柱の御遺骨を本邦にお迎えしています。

遺骨引渡式は、遺骨収集団が送還した戦没者の御遺骨を厚生労働省に引き渡すために行うものであり、原則として遺骨収集団の帰還時に千鳥ヶ淵戦没者墓苑(千代田区三番町2)で行っています。同式典では、日本戦没者遺骨収集推進協会等関係の団体代表者、関係国会議員、御遺族、戦友等の参列を得て、帰還した御遺骨をお迎えしています。

なお、今回引き渡される御遺骨は、平成28年3月に成立した「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律」に基づき、厚生労働大臣の指定を受けた一般社団法人日本戦没者遺骨収集推進協会が派遣した遺骨収集団が送還する御遺骨になります。