「第3回慢性の痛みに関する勉強会」が衆議院議員会館で開催。(29日)自民党の野田聖子元総務大臣ら超党派の勉強会で公明党を代表して発起人になっています。
多くの方々が悩む「慢性の痛み」について、新たな法律を作り、必要な支援を推進しようと取り組んでいます。法律の骨子案について、意見交換。

【基本的認識】

 慢性の痛みの現状
 〇 ほとんどが身体にとって無益(有害)なものであり、患者のQOLを低下させ、個人の尊厳を損なう要因となっている
 〇 専門的な医療機関の整備が不十分であり、痛みの原因が必ずしも明らかではないため、多くの患者が適切な治療を受けられていない
 

  慢性の痛み対策につき、政治の意思として、法律を制定し、必要な施策を推進することが必要。
前回は慢性疼痛患者(団体・当事者)・難治性疼痛患者支援協会ぐっどばいペイン 若園和朗代表理事、浅枝まり子副代表理事などからヒアリングし、医師の北原雅樹先生(横浜市立大学付属市民総合医療センター麻酔科)、柴田政彦先生(奈良学園大学保健医学部)等からもお話しを伺いました。 

今後、NPO法人筋痛性脳脊髄炎の会の篠原三恵子理事長や繊維筋痛症などの団体の方々からもヒアリングを進め、必要な施策を加えてまいります。

篠原理事長とは2011年以来ずっと交流を続けています。(2011年坂口元大臣ら公明党議員との写真と2019年の写真)
ぐっどばいペイン若園代表理事ともこの間連携をとらせていただいています。(2014年の写真)

【筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)とは?】

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)は、「労作後の不調」(労作後の全身性労作不全)を特徴とする多系統慢性疾患(WHO国際疾病分類では神経系疾患)です。(神経難病)
労作後の不調とは、PEM、または、クラッシュと呼ばれ、体を使う活動、頭を使う作業の後、激しい消耗、衰弱、症状の悪化を引きおこし、何日も、何週間も、身動きの取れないほどの症状に苦しむ全身性労作不全のことです。睡眠や休息で回復する一般的な疲労とは異質のものです。
免疫障害、神経機能障害、認知機能障害、睡眠障害、自律神経障害を含み、その他の症状に、広範囲の筋肉痛・関節痛、咽頭痛、リンパ節圧痛、頭痛などがあります。  
厚生労働省調査では、患者数約10万人と推定され、患者の3割が寝たきりか、容易に家からでられません。
成人患者の0~6%しか発症前の身体機能を取り戻すことができません。病態は不明で、有効な治療法もありませんが、最新の研究では、脳の炎症、免疫異常が報告されています。
運動失調、歩行障害、起立不耐性(立位や座位を持続できない)などの症状を持つ患者もおり、重症患者は、自宅療養、寝たきりや経管栄養、車椅子やストレッチャーでの生活を強いられていますが、この病気を診断、治療できる医療機関が不足しており、十分な社会福祉制度も整っていません。

【線維筋痛症とは】

原因不明の難治性の全身的慢性疼痛。
全身に激しい痛みがおきる病気。重症化すると軽微の刺激(爪や髪の刺激、温度・湿度の変化、音など)で激痛がはしり、自力での生活が困難。その他うつ状態や不眠、疲労感などに加え、膀胱炎など多彩な症状を示す。