愛媛県西予市にある「古民家再生よんでん和み館」にて地方創生で活躍されている森隆氏(四国電力 八幡浜営業所営業提案センター長)と地方創生(古民家再生・移住促進・地場産業の活性化策など)について意見交換。(3日)大変貴重なお話しを伺いました。

森氏は、2005年から古民家再生コンシェルジェとして活躍。空き古民家や空き店舗の活用など提案し移住促進を愛媛県とともに取組んでいます。

仕事がないために移住を諦めることや農業など第1次産業従事者の厳しい現状を垣間見て、第1次産業を応援する「クリスマスオレンジ」や「森魚プロジェクト」「竹林アートサイクル」等を手がけておられます。

活動に取組むきっかけは、勤務先の新居浜市から南予の大洲市に4年ぶりに戻ってきたとき、地場産業の現状に危機感をいたき、「地域を元気にしたい」と考えた時にある古民家(鬼北町の旧庄屋・末廣邸に目がとまったそうです。当時の仕事は電化住宅の促進。その業務を兼ねていれば古民家再生に取組まれるかもしれないと行動を開始。2011年5月「古民家再生プロジェクト」が正式に稼動。末広邸の再生を皮切りに南予地方を中心の数々と古民家を再生。

また築140年を超える古民家を再生し、西予市に「よんでん和み館」を設置。外観は古民家の趣きを残しながらも内部には最新の各種電化機器を導入しており、古民家再生の魅力を情報発信するほか、住宅リフォームに関心をお持ちのお客さまに、電化リフォームの良さを体験し、実感していただく施設となっています。古いものと新しいものが融合されていて、びっくりします。ここでは、古民家カフェや地域行事でも活用されています。

また森さんは、古民家を数々再生し、地域に貢献している実感をもちながらも、「移住者の受け皿をつくるだけでなく、その地域で働ける場所をつくる必要がある」と気づき、2011年5月「クリスマスオレンジ」を広げるプロジェクトを開始。

「カナダではクリスマスの日に、大切な人にみかんを贈る事が定番となっており、このとき贈られるのが日本の温州みかん。」との話しを地元歴史博物館の学芸委の方から伺い、「クリスマスオレンジ」プロジェクトを考え自らFBで情報発信。

目にした宇和島市の方が日本で初めて「クリスマスオレンジ」と銘打ったラッピングコンテストを開催。八幡浜市役所からは「ペットボトルにみかんを入れる」斬新な商品パッケージや2013年には愛媛のみかんプロジェクト推進協議会の立ち上げ。2014年にはイオングループの店頭でも「クリスマスオレンジ」に切り口で温州みかんが販売など現在では徳島県や和歌山県にも広がっています。

さらに本年から「森魚プロジェクト」「竹林アートサイクル」のプロジェクトも本格的にスタートされる等パワフルに活動されています。地元で伐採された檜などで作成された木の箱に温州みかんを入れた「クリスマスオレンジ」や魚・今治タオルが入れられて販売されています。地元の食材や森林再生に連動しており感銘を受けました。

大変示唆に富む内容と活動の幅に驚きました。今後の施策につなげてまいります。

森 隆さんのプロフィール

1960年愛媛県大洲市生まれ。四国電力(株)に勤務。2011年5月より同社「古民家再生プロジェクト」に携わり、2011年5月より「クリスマスオレンジ」を広めるプロジェクトを開始。クリスマスオレンジ」「木組の家宇和島」「竹林アートプロジェクト」「 Team愛媛」「卯のほたる」等プロデュース・マネジメント・広報活動を実践中。愛媛大学地域再生マネージャー、愛媛移住コーディネーター、古民家再生コンシェルジェ。