(大麻巡る法改正)医療での活用へ道開く/成分含む医薬品、難治性てんかん治療で/公明、関係団体と連携し政府に要望

 大麻草から製造された医薬品を医療現場で使用可能とすることなどを柱とする改正大麻取締法・麻薬取締法が6日に成立した。公布から1年以内に施行する。大麻由来医薬品を巡っては、欧米で承認されている難治性てんかんなどの治療薬が日本では“法律の壁”によって使えない実情があることから、公明党は患者団体や医師と連携し、法改正を強力に推進してきた。

 改正法では、大麻由来医薬品の使用禁止規定を削除。大麻と、幻覚などを引き起こす有害な成分・テトラヒドロカンナビノール(THC)を麻薬取締法上の「麻薬」に位置付ける。大麻由来医薬品は、痛み止めなどに使われる他の麻薬と同様に、麻薬取締法の免許制度の下で使用可能とする。

■治験巡る質問が「重要な契機」に

 欧米では、ドラベ症候群などの難治性てんかん治療薬として、大麻草から抽出したカンナビジオール(CBD)を主成分とする「エピディオレックス」が薬事承認されている。

 一方、日本では大麻取締法によって同薬を使えないことから、てんかん患者の治療に当たる医師が、参院議員で医師でもある公明党の秋野公造氏に相談。秋野氏が2019年3月の国会質問で厚生労働省から「治験(臨床試験)での使用は可能」との答弁を引き出し、その後、22年に国内での治験が開始された。

 今月5日の参院厚労委員会で武見敬三厚労相は、秋野氏への答弁によって治験が可能であると明確になり、国内で開始されたことは「今回の改正案提出に至る上で極めて重要な契機だった」と述べている。

 また、党てんかん対策推進プロジェクトチーム(PT)の山本博司座長、横山信一事務局長の両参院議員は、エピディオレックスの早期承認や大麻取締法の早期改正に向けて、日本てんかん協会(梅本里美会長)などの患者家族団体と連携し、厚労省に要望してきた。

■薬の選択肢拡大に期待/ドラベ症候群患者家族会・黒岩ルビー会長

 既存の薬で治療がうまく進まず悩むてんかん患者も多い中、薬の選択肢が増えることを大変に喜んでいる。特に、ドラベ症候群は患者の半数以上が4種類以上の薬を併用しているが、それでも症状を抑制できなかった場合に、新薬の登場は希望につながる。

 欧米で新薬が承認されると、いずれは日本でも使えるようになると期待するが、エピディオレックスの場合は法改正の必要があった。医師や公明議員の協力も得て厚労省に働き掛けてきたが、科学的知見の進展が反映され、時代に合った75年ぶりの改正となった。

 公明党は、てんかん対策推進PTを立ち上げ、患者に寄り添ってきた。長年の尽力に感謝している。今後も対策をリードしてほしい。

2023年12月19日 公明新聞 1面