参議院 行政監視委員会 閉会後第1号 令和3年6月21日

第204回国会 参議院 行政監視委員会 閉会後第1号 令和3年6月21日

○小沢雅仁君 ちょっと私にはまだ納得ができるような答弁ではありませんでしたが、週末の世論調査においても、非常にこのオリンピック、パラリンピックを開催することによってまた感染拡大が起きるんじゃないかという不安の声が大きな数字で表れてきております。是非、まだそういう、世論調査ではそういうような不安の声が国民の中にあるわけであって、私は今の答弁ではちょっとなかなか国民の皆さんは納得できないと思いますが、もし観客を入れて行うにしても、また、政府の分科会の尾身会長もあのような提言を出されているわけであって、しっかり踏まえて、万全の体制を取ってやっていただきたいというふうに思いますし、国民の皆さんにもしっかりと分かりやすい説明責任を是非果たしていただきたいと思います。
 その上で、先日、十八日の読売新聞の報道でありますけれど、入国者の位置情報についての記事がございました。六月十四日までの一週間は一日平均で約四千人が位置情報の応答なしだったというふうに報じられております。
 今副大臣がお答えになったときに変異株の話もあったというふうに思いますが、まさしくこの水際対策がきちんとできなければ、また、感染力の高い変異株を国内に持ち込まれてしまったら、また大きな感染拡大につながっていくというふうに思いますが、この報道が事実であるのかどうなのか、事実であったとすれば現在どのような対策を講じているのか、お考えをお聞きしたいと思います。
○副大臣(山本博司君) ありがとうございます。
 現在、全ての国・地域からの入国者にお願いしている入国後十四日間の自宅等待機等につきましては、国が民間機関に委託して設置、運営する入国者健康確認センターを通じまして、メール等による日々の健康状態の確認、またスマートフォンアプリによる位置情報確認、そしてビデオ通話による状況確認、こういった取組を実施している状況でございます。
 この海外からの入国者のうち、入国後十四日間の自宅等待機の対象者につきましては、直近で確認できる六月十六日までの一週間の平均で見た場合、一日当たり約二万六千人でございます。これらの方々のうち、メールにより日々の健康状態の報告を行っていることが確認をされているのは、一日当たりのフォローアップ実績で見た場合、平均で約二万二千人となっております。また、アプリによる位置情報確認につきましては、十二歳以下の者を除いた対象者約二万三千人のうち、位置情報の報告に応じていることが確認されたのは平均で一万九千人となっている次第でございます。先ほどの四千人というのはその差だということでございます。
 この応答のない理由は様々に考えられておりまして、中には、登録されたメールアドレスが誤っていたためにメールが届かないとか、アプリへのログインに必要なIDやパスワードが分からないといった、センターの運用の見直し等によって解決できる事項も見られるところでございますので、改善可能なものにつきましては逐次速やかにその解決を図って、応答状況の改善に結び付けているところでございます。
 さらに、ビデオ通話につきまして、今般新たにAI、これは顔認証であるとか、光の加減等で室内にいるかどうかということも含めた、こういったことを活用した自動架電を開始をいたしました。フォローアップ対象者全員に対しまして毎日架電することを可能とするための体制等を早急に整備している状況でございます。
 また、重ねての確認にも対応いただけない場合に関しましては、その状況に応じて、センターから本人に対しまして今後氏名の公表に結び付く可能性がある旨の警告メールの送信、また、民間警備会社による見回りの実施によりまして自宅での待機の徹底を促している状況でございます。
 これまでの取組によりまして、健康状態及び位置情報確認への応答実績、これは向上を続けておりますけれども、今後もセンターの業務に必要な人員の拡充であるとかシステム上の効率化の業務改善の検討を行って、引き続き自宅等待機の徹底を図ってまいりたいと思います。
○小沢雅仁君 丁寧な御回答ありがとうございました。
 しかし、やっぱり位置情報が確認できない方が実際やっぱりいるわけでありまして、このような報道がマスコミを通じてやっぱり流れますと大変国民の皆さんも不安に思うわけでありまして、厚生労働省の皆さん本当に懸命に努力されているのは重々分かりますけれど、水際対策はやっぱり極めて重要でございまして、是非更なるお取組をしていただいて、しっかりと位置情報、本人確認が行えるように最大限努力をしていただきたいというふうに思っております。
 次は、消防行政に質問をいたしますので、それ以外の皆さんは御退席していただいて結構ですので、委員長、お取り計らいをお願いいたします。