参議院 災害対策特別委員会 第5号 平成27年6月17日

○山本博司君 公明党の山本博司でございます。質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 本日は、一般質疑ということで、土砂災害対策に関しましてお伺いをしたいと思います。
 昨年の八月の広島土砂災害では、七十四名の方が犠牲となられまして、合計百六十六件の土砂災害が発生をいたしました。改めて、お亡くなりになられた方々の御冥福と、被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。
 広島で被害が広がった理由の一つに、行政による土砂災害の危険性を明らかにするための基礎調査若しくは警戒区域、この指定が完了していない地域が多くて、住民にその危険性が十分に伝わっていないということがありました。また、警戒地域の指定には、住民の方々の理解、これがありますので時間が掛かるという、こういう障害がありまして行政がちゅうちょしていると、こういう状態も明らかになった次第でございます。
 そのために、昨年十一月に土砂災害防止法の改正が成立をしまして、都道府県において基礎調査の結果の公表、これを義務付けることにしたわけでございます。必要経費の支出としては、基礎調査のための優先配分枠制度、これを創設をしまして、二〇一五年度予算では、防災・安全交付金の中で必要経費七十億円が確保されているわけでございます。
 基本指針で、おおむね五年程度で調査完了させるという、こういう実施目標を設定をしておりますけれども、改正からおよそ半年がたちました。現在、この警戒地域の基礎調査、また指定の状況、これがどうなっているのか、御報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(池内幸司君) お答え申し上げます。
 まず、本年四月末時点での土砂災害警戒区域の指定数は約三十九万六千区域となっておりまして、土砂災害防止法改正後の昨年の十一月末時点からは約三万三千区域増加しております。
 また、法に基づく基本指針では、警戒区域等の指定を促進するために、おおむね五年程度で区域指定の前提となる危険箇所の基礎調査を完了させることを目標といたしましたが、これを受けまして各都道府県において基礎調査完了予定年を検討した結果、全ての都道府県におきまして今後五年以内に基礎調査を完了させる目標が設定されたところでございます。
 引き続き、基礎調査及び区域指定の早期完了に向け、都道府県をしっかり支援してまいりたいと考えております。
○山本博司君 しっかり着実に進行できるように、よろしくお願いをしたいと思います。
 次に、政府の中央防災会議の下にございます総合的な土砂災害対策検討ワーキンググループ、これが六月四日に報告書を公表しまして、山谷大臣にも提出をされました。今日は、その内容について何点かお聞きをしたいと思います。
 昨年発生しました土砂災害では、自主防災組織がうまく機能して避難できた例が少なかったことということが課題として報告書の中にも指摘をされております。
 広島の土砂災害発生後、私も二度にわたって視察を行いましたけれども、地元住民の方々、ボランティアの拠点を提供したり、また司令塔役を務めるということもありまして、大変地域のコミュニティーの自助とか共助、この能力は大変すばらしいものがあったわけでございます。にもかかわらず、発生直後の段階においてうまく機能しなかった理由として、情報伝達の在り方、これが問題であったのではないかと考えます。
 土砂災害は、洪水などほかの災害と比較しましても、突発性が高くて予測することがなかなか困難であるという状況がございます。前兆現象がほとんどないというケースがあるわけでございまして、そのためにも、事前に準備をしておいて適切なタイミングで避難をするということが非常に重要な意味を持つわけでございます。そのためにも、避難勧告や避難指示の前に発令をする避難準備情報の活用というのが大変重要でございます。
 しかし、避難勧告や避難指示、これは災害対策基本法におきまして規定されるのに対しまして、避難準備情報というのは明確に規定がされておりません。いち早く情報を伝達をしていくためにも、この避難準備情報、これを十分に活用すべきと考えますけれども、今回の報告書の中では、この点、どのように記載があるんでしょうか。
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、住民に早めに避難していただくためには、避難準備情報の活用は大変重要だと思っております。
 本報告書におきましては、まず現状の問題意識として、避難準備情報が、どうしても要配慮者、高齢者とか体の不自由な方を対象とした避難勧告、そのような方々に避難していただくという認識が非常に強くて、一般の方に対してまでそういうものが及んでいるという意識が少ないと、また、避難準備情報を発令した場合に次に避難勧告・指示を発令しなきゃいけないというふうに考えていて、それがために、そこまで至る可能性がはっきりしない段階では避難準備情報を出すことをちゅうちょするというような事例もあるということが報告されております。
 これらの課題を解決するために、避難準備情報は、要配慮者だけを対象としたものではなく、土砂災害警戒区域や危険箇所等の居住者に対して早めの自発的な避難を促すための情報であり、その発令に合わせて避難場所を開設し、避難者を受け入れ始める目安となるということを改めて強調されたところでございます。
 また、発令のタイミングにつきましても、大雨注意報や警報、気象情報等を参考にして早めに発令することを基本とし、例えば夜間にかけて豪雨が継続すると想定される場合には、明るい時間帯から早めに避難準備情報を発令すること等とされたところでございます。
○山本博司君 さらに、緊急避難場所、これを迅速に開設できないという点が課題にもなっております。
 災害の空振りを恐れまして、緊急避難場所の開設をためらう自治体、これは大変多いというふうにお伺いをしております。現状では、避難場所を開設してから避難勧告、これを発令をしております。そのためにも、開設にちゅうちょしてしまい、今お話がありましたように、時間が掛かって発令が遅れてしまう、そういうことがないように、避難勧告の発令と緊急避難場所の開設、これを切り離して検討をすべきではないかと思います。
 また、緊急避難場所を開設したにもかかわらず、災害が発生しないで、結果として国庫の補助を受けられないという、支出した費用負担に悩む、こういう自治体もあるというふうに聞いておりますので、こうした自治体に対しても何らかの支援を検討すべきだと思います。
 今回の報告書の中で、この緊急避難場所の開設についてはどういう記載があるんでしょうか。
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 まず、緊急避難場所につきまして、先ほど申しました避難準備情報の段階からなるべく早く開きましょうというのがこの報告の一点目でございます。
 もう一つは、今委員御指摘のように、避難場所を開設するまでは避難勧告を出してはいけないというふうにまた考えておられるところもございまして、そうなると避難勧告を発するのが非常に遅れてしまうものですから、それにつきましては、仮に避難場所の開設が遅れても、開設されていなくても、避難勧告を発出することによって住民等に対して身を守る対応を取っていただくということが重要であるということを述べております。そのために、住民等に対しましても、避難場所の開設を待たずに避難勧告は出ることがありますよということを周知するということも述べられているところでございます。
 また、避難場所の開設につきまして、特に小中学校等で開設することが多いわけでございますので、そういったものにつきましては、防災担当部局、学校、自主防災組織、地域住民等が互いに連携しまして速やかに開設することができるような体制を構築することが求められているところでございます。
 また、避難場所の開設について、費用につきましては、現在、民間の損害保険等によります運営費用の補償制度というものも創設されておりまして、伺っているところでは、全国町村会におきましては、団体としてそういったものを進めようという動きもあるというふうに伺っております。こういった動きが更に拡大することを私どもとしても期待しているところでございます。
○山本博司君 是非とも、こうした支援に関して国が対応を取っていただきたいと思います。
 広島県のことを少しお聞きしたいと思います。
 広島県では、今回の豪雨によりまして、広島安佐南区、安佐北区を中心に、地盤の緩みなど、土砂災害がより少ない降雨で発生することが懸念されておりますので、下流域を含めて地域の安全性を脅かしているということから、現在、砂防堰堤などの早期整備が今進められております。
 こうした状況に対しまして、広島県から国に対しまして、治山激甚災害対策特別緊急事業、また特定緊急砂防事業等の補助事業、また直轄事業でございます砂防災害関連緊急事業が計画どおりに進捗できるように、格段な配慮とともに、高度な技術力とか集中投資が必要な箇所においてもできるだけ早期に直轄事業として積極的に行っていくよう、こういう要望が出ております。
 こうした広島県からの災害復旧等に関しての支援要望に関してどのように取り組むおつもりなのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(池内幸司君) お答え申し上げます。
 今御指摘ございました、激甚な土砂災害が発生いたしました緑井、八木地区を中心に、災害直後の点検により緊急的な対応が必要と判断された渓流におきまして、現在、国土交通省と広島県で連携して集中的に砂防事業を実施しております。具体的には、昨年八月の降雨と同規模の降雨が発生した場合でも土砂災害による被害が生じないよう、直轄事業により二十八渓流、補助事業により六渓流で砂防堰堤等の整備を行っております。
 被災地においてできるだけ早期に土砂災害からの安全が確保されるよう、今後とも県、市と連携し、砂防事業を推進してまいります。
○山本博司君 是非、広島県の大変大事な要望でございますので、推進をお願いしたいと思います。
 効果的な防災には、空振りを恐れないこうした避難勧告の発令など、行政の意識改善、これはもちろん大事でございますけれども、ふだんからの地域のコミュニティーにおける災害への備え、啓発、これが大事だと思います。自助、共助の住民一人一人の意識づくり、これがなくては、結局、制度の形骸化にもつながってしまうわけでございます。
 ちょうど六月七日に、広島県、被害の大きかった安佐南区の八木、緑井両地区におきまして避難訓練が実施をされました。住民千六百六十人が参加をしまして、住民が作成した避難路や危険箇所を書いた地域別の防災マップ、これを確認しながらの訓練が行われたわけでございます。
 こうした取組も含めまして、国民の防災意識の啓発、これについて、今後どのように国として取り組むおつもりなのか、赤澤副大臣にお聞きしたいと思います。
○副大臣(赤澤亮正君) ワーキンググループの報告書、大変丁寧に読み込んでいただきまして、誠にありがとうございます。
 突発的、局地的に発生する土砂災害に対しては、住民が適時適切な避難行動を取れるよう、平時から防災意識の向上を図ることは極めて重要であるというのは委員御指摘のとおりでございます。
 報告書においては、住民の自発的な早めの避難を促すため、住民自らが平時から谷の出口あるいは崖の直下など地域の土砂災害の危険性を点検をしておくこと。それから、避難場所への避難だけではなくて、風雨等の状況に応じて近隣の堅牢な建物に避難をしたり、あるいは、もう外に出られないというような状況であれば、二階以上のできるだけ山から離れた部屋に垂直避難したりすること、これも避難行動として有効であるという認識をきちっと持ってもらうと、行政としても周知するということも書かれております。また、三番目に、住民同士で教え合いながら、これらについて整理した災害・避難カードを作成をするということなどに取り組むことが推奨されております。
 住民によるこのような取組を支援するため、国としては、住民向けのガイドラインの策定、そして災害・避難カードを全国展開するためのモデル事業の実施などを行ってまいります。
 内閣府としては、引き続き、関係各省庁や地方公共団体と連携を密に取りながら、土砂災害に対する適切な避難行動に対する防災意識の向上に取り組んでまいります。
○山本博司君 是非とも国としての推進をお願いしたいと思います。
 こうした広島災害を踏まえまして、昨年十一月に土砂災害防止法の改正が成立して対策が前進をしておりますけれども、やはり不断の見直しが必要だと思います。
 今回、報告書が出ました。一四年度に約十年ぶりに改定したばかりの避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン、この土砂災害の章、これを再度私は見直す必要があると思います。
 大臣にお聞きしますけれども、今後、こうした報告書を受けて、法改正を含めてどのように見直していくのか、認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 土砂災害は、突発性が高く、人的被害に直結しやすいという特徴を有している一方、危険な区域については、事前調査により、かなりの程度で把握することが可能であります。したがいまして、人的被害を軽減するためには危険な区域の居住者が早めに避難することが非常に重要であります。
 そのために、報告書では、早めの避難を促すための避難準備情報の活用、土砂災害についてのメッシュ情報を活用した適切な範囲、タイミングでの避難勧告の発令、谷の出口、崖の直下など住民自らによる地域の危険性の点検、垂直避難など風雨等の状況に応じた避難行動、避難場所と避難所の違いの認識等の幅広い提言をいただいたところでありまして、関係するガイドラインの策定、改定等を進めてまいります。
 また、このような避難に関するソフトの取組に加えまして、砂防堰堤等のハード対策についても、人命を守る効果の高い箇所に重点化して取り組んでいく必要がございます。
 このように、政府といたしましては、土砂災害の被害を最小化すべく、ハード、ソフトを土砂災害対策の両輪として推進してまいりたいと考えております。
○山本博司君 是非とも、大臣、こうした不断の見直しも含めて進めていただきたいと思います。
 次に、要援護者の対策についてお聞きをしたいと思います。
 広島の災害では、保育所や障害者、高齢者の関連施設といった社会福祉施設二十五か所が被災したとの報告がございました。障害者の就労B型の八木園も土石流で流されまして、昼間ですと大変な被害があったと思いますけれども、そうしたケースがございました。
 そこで、昨年十一月十一日の国交委員会におきまして、土砂災害防止法改正案の審議の中で、要援護者の利用する施設がどのような場所に存在しているのか、また土砂災害への備えが十分なのかどうか、本格的な全国的な調査をすべきだと、こういう質問をいたしました。
 太田大臣からは、警戒区域等に指定された場所に所在をする災害時要援護者の関連施設について、どのぐらいあるのかの実態調査を、厚労省と連携しながら、平成二十六年度中に公表すると、こういう答弁をいただきましたけれども、この実態状況、確認をしたいと思います。
○政府参考人(池内幸司君) 社会福祉施設、学校、医療施設などの防災上配慮を要する方々が利用している施設についての実態を把握し、対策を講じていくことは重要であると考えております。このため、これらの施設の立地状況や対策の実施状況について、厚生労働省それから文部科学省と連携して、都道府県の協力の下、調査を実施いたしました。
 その結果、平成二十六年十一月末時点で、土砂災害のおそれのある区域に全国で約二万一千八百の要配慮者の利用施設が立地していることを把握しております。そのうち、約三割の約六千百施設が立地している箇所において砂防堰堤等の整備を実施しております。また、約六割の約一万三千八百施設が立地している区域において土砂災害警戒区域の指定が完了しているところです。
 引き続き、これらの施設に対するハード、ソフト両面での土砂災害対策を推進してまいります。
○山本博司君 実態把握に関しまして、厚労省と連携して調べていただきました。この結果を基にしながら、やはりいかに対策を取っていくかという意味では、ハード、ソフト、大変大事でございますので、引き続き推進をお願いしたいと思います。
 さらに、この土砂災害に関連しまして、災害拠点病院の災害対策に関して伺いたいと思います。
 災害拠点病院とは、地震、津波、台風、噴火等の災害発生時に災害医療を行う医療機関を支援する病院のことでございまして、各都道府県の二次医療圏ごとに原則一か所以上整備されることになっておりまして、災害発生時に高度な救命医療を行う大変重要な役割を担っている病院でございます。
 昨年八月に、豪雨によります京都府福知山市の広範囲で浸水をして、市内の災害拠点病院が約十時間にわたって救急車で患者を受け入れられない事態に陥ったことがありました。大規模災害への対応によりまして最優先で求められるこうした拠点病院へのアクセス自体に支障が出るおそれがあるということは、大変大きな問題であると思います。
 厚労省は、このほど、全国の災害拠点病院の実態調査、これを行いましたけれども、調査結果、報告いただきたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) 災害拠点病院におきましてその機能を発揮させるためには、あらかじめ災害の想定をしてその対応を図るということは重要であると考えております。
 今、委員から御紹介のありました福知山の事案を踏まえまして、昨年十月に、全国六百七十六の災害拠点病院につきまして、自治体のハザードマップ等における被災想定とそれから被災への具体的対応の状況につきまして、都道府県を通じて調査をしたところでございます。
 調査の結果、被災が想定されるけれどもその対策を講じられていないという病院でございますが、土砂災害では二十二病院、全体の三・三%、洪水、内水では百十一病院、一六・四%、それから今御案内の道路の冠水等によるアクセス困難ということにつきましては百五十四病院、二二・八%という結果でございました。
○山本博司君 拠点病院の条件というのは、建物が耐震化構造であるということ、また資機材の備蓄があって自家発電機であるとか応急テント等で自己完結ができる、こういう高度な体制が求められておりますけれども、病院を含む地域全体が浸水する被害も想定することもありまして、先ほどの今の現状から含めますと、各都道府県にこうした対応策の見直し、これを求めるべきだと思いますけれども、厚労省、今後、こうした実態を受けてどのように対策を講ずるのでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 私ども厚生労働省としては、これまで、災害拠点病院に対しましては、建物の耐震整備、あるいは自家発電整備やヘリポート等の補助事業、あるいは土砂災害の危険区域に所在する医療機関の建物の補強及び防護壁の設置に係る補助事業は行ってまいりました。
 しかしながら、先ほどの御紹介した調査では、災害拠点病院が対策を講じることが困難な理由として、地域全体が浸水するような被害が想定されるであるとか、あるいは土砂災害の危険箇所の土地所有者が病院以外の者であるということで、病院単独では解決が困難な課題も挙げられておりまして、今年三月に、都道府県を中心にその対策を検討するように既に通知をしたところでございます。
 厚生労働省といたしましては、この被災が想定された災害拠点病院における具体的な対策の検討、実施状況についてフォローアップを行い、引き続き、都道府県と連携して災害時の診療体制の確保を図ってまいりたいと考えております。
○山本博司君 やはり、これは都道府県任せにしないで、国が、厚労省がしっかり見ていくということをやっぱりやっていただきたいと思います。
 続きまして、国土強靱化に関して伺いたいと思います。
 強靱の反対は脆弱ということでございまして、この脆弱性を解消することで災害に強い地域づくりが求められているわけでございます。現在、大規模災害による最悪の被害を回避するために全国の自治体で国土強靱化基本計画の地域版となる国土強靱化地域計画の策定が進んでおりますけれども、この策定状況、御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(持永秀毅君) 御説明させていただきます。
 御指摘の地域計画でございますけれども、本日現在までのところ、三十七の都道府県それから十三の市区町村で策定に向けた取組が進んでおります。これらのうち、計画がもう確定したもの、決定したもの、こちらは四つの道県、それから三つの市となっております。
○山本博司君 大臣に伺いますけれども、今の実態がありました。近年、大規模な火山噴火とか土砂災害で、多数の死傷者の発生のみならず、後年度にわたる国土の脆弱性が高まる数多くの状況が発生している状況が今ございます。首都直下型地震とか、今日も南海トラフの地震の対策がございましたけれども、備えは待ったなしでございまして、やはり地域計画の策定状況、今の現状でございますけれども、しっかり国として積極的な支援をする必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) それぞれの地域において強靱化に取り組むことは、住民の生命や財産を守るとともに、地域の経済成長にも資するものであります。できる限り多くの地方自治体に地域計画を策定していただく必要があると考えております。
 このため、国においては、策定ガイドラインの作成、説明会の開催や出前講座などにより、計画の必要性や策定手法の周知を図っているところでございます。また、モデル調査による専門家の派遣などを通じまして、地域計画の策定のサポートをしております。一方、地域計画の実施に当たっては、関連する交付金や補助金を活用しまして支援していくということとしております。
 今年度中に全ての都道府県が計画の策定に着手するよう、また、市町村においてもできる限り早期に策定されるように積極的に支援してまいります。
○山本博司君 是非ともこの推進をお願いをしたいと思います。
 最後に、防災面でのインフラシステムの輸出ということでお聞きをしたいと思います。
 大変、このインフラのシステム輸出、重要な成長戦略の柱でもございます。最後に、大臣にこの点に関して見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 本年三月に開催されました第三回の国連防災世界会議においても、防災の主流化、被害の最小化、そしてビルド・バック・ベター、より良い復興を行うということが世界の共通認識として確認されるとともに、我が国が世界の防災において果たしている役割の重要性が各国から改めて高く評価されるなど、大きな成果が得られたものと認識をしております。仙台防災協力イニシアティブを安倍総理が発表されまして、今後、このイニシアティブに基づいて、我が国の優れた防災技術、世界的に広めてまいりたいと思います。
 例えば、国土交通省においては、アジアの新興国を中心に、相手国の防災機能の向上に寄与するとともに、インフラ需要の取り込みを図るために産学官が連携しました防災協働対話の取組を国別に展開しておりまして、先月はトルコにおいて防災技術の展示会などを開催したところでございます。
 ハード、ソフトを組み合わせた信頼できるインフラのパッケージというのは日本の強みでありまして、二〇一二年には約三兆円であったインフラ輸出、二〇一三年には約九兆円ということで、二〇二〇年には三十兆円ということを目指しているところでございます。
 我が国の優れた防災技術、ノウハウを広めて、世界の防災の主流化に更に貢献できるように、今後とも政府として努めてまいりたいと思います。
○山本博司君 終わります。