参議院 決算委員会 第7号 令和3年5月24日

○下野六太君 ありがとうございます。
 列車に乗っていて突然の周りの方の動きが、何が起こっているのかというのが分からないというこの不安感、ここをしっかり共有していただいて、是非早急に進めていただきたいと思います。
 聴覚に障害を有しておられる方が生活上において不便を強いられているという一例を挙げさせていただきました。聴覚に障害をお持ちの方々のコミュニケーションが円滑に取れるような環境の整備を図り、障害のある人もない人も地域で安心して生活できる社会を実現することを目的としているのが手話言語条例だと認識していますが、この条例の制定状況はいかがでしょうか。私は基本的に、手話通訳者と手話通訳士の方の数が基本的に少ないと思います。処遇改善を含めて、手話通訳ができる方々を社会でもっと増やしていく必要があると思いますが、厚労副大臣の認識を伺いたいと思います。
○副大臣(山本博司君) 下野委員、質問ありがとうございます。
 この手話言語条例でございますけれども、全国で初めて制定されましたのが平成二十五年、鳥取県でございます。鳥取県の手話言語条例、まさしく手話の普及に関する基本理念を定めまして、聴覚障害の方、また聴覚障害以外の方が共に共生することのできるこの地域社会の実現を目指すことを目的としております。
 今、聴覚障害者団体、全日本ろうあ連盟の調べによりますと、同様の条例は全国に四百六の自治体で制定されているものと承知しておる次第でございます。
 委員御指摘されましたとおり、この手話通訳者の従事者拡充をするということ、大変大事でございます。厚生労働省としては、手話通訳者を養成する地方自治体に対する財政支援、また国による指導者の養成、さらに手話通訳試験の実施や手話通訳士の養成のための講座の実施に取り組んでいる次第でございます。
 さらに、地域での手話通訳者の高齢化が進んでおりますので、若年層、若い方の手話通訳者の確保、これは平成三十年度から大学生等を対象とした手話通訳者養成モデル事業を実施しておりまして、今後とも教育分野との更なる連携などを検討してまいります。
 また、引き続き聴覚障害への支援の更なる向上を図るためにも、障害者基本法、内閣府が