参議院 少子高齢化・共生社会に関する調査会 第2号

○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 二点お伺いをしたいと思います。総務省と内閣府の方に対してでございます。
 今日の資料の中で、特に総務省のコミュニティ研究会のICTの活用ということで上勝の事例があったと思います。私も四国でございますから徳島の上勝には何度も行きまして、二千二百人の小さな町で、本当に高齢者の方々がパソコンを使って喜々として本当に頑張っていらっしゃる。また、ごみゼロという形も含めて、本当に地域での活性が図られていると思います。そういう意味で、このICTの情報通信技術というのは非常に大事だと思っております。特に、障害者にとりましても、そういう重度の障害者、身体障害者の方々にとってのこの情報通信技術というのは大事でございます。
 そのICTの活用でほかにこういう事例がないのかどうかというのが一点と、それとまた、今、中・四国を回りましても、瀬戸内海の島も行っても、こういった光ファイバーが整備されていない、インフラが整備されていないというのは結構いろんな地域にございます。そういう意味で、やはりこのICTを活用していこうとすればするほどそういう整備が必要であるということと思いますけれども、その進展状況がどうなっているか、この点をまずお聞きをしたいというのが一点でございます。
 二点目は、内閣府の資料の中で、地域における若者支援の拡充ということで若者サポートステーション、サポステの内容がございました。私も広島とか愛媛のサポートステーションへ行きまして、ニートの方々とか、いろんな意味でそういう若者の地域の支援の掘り起こしということで御苦労されている状況でございました。ただ、島根とか鳥取ではまだそういうサポートステーションがないと。この大変大事な取組でございますけれども、今の現状と、どういうことをやっているか、そのことをお聞きをしたいと思います。
 この二点、お願い申し上げたいと思います。
○副大臣(谷口隆義君) 今、山本委員の方からICTの活用についてお尋ねがあったわけでございますが、今おっしゃったように、徳島県の上勝町というのは非常に有名で、葉っぱビジネスのところで、おっしゃったように二千二百名ぐらいの町の人口で、大体百九十名ぐらいがこの葉っぱビジネスにかかわっていらっしゃると。高齢化率が四十数%で非常に高齢化率進んでおるところですけれども、大体、もうけていらっしゃる方は、一人で、おばあちゃんですよ、高齢の方がもう一千数百万の所得があるというようなことです。従来は、このビジネスを始める前は、やはりかなり町としての医療費も非常に掛かっておったわけでありますけれども、今は徳島県下で一番医療費の掛からない町、皆が本当に元気でやっていらっしゃる。
 これは、各農家に光ファイバーを引きまして、毎日の集荷状況だとか出荷状況だとかまた日々の売上げがすぐに分かるということで、私が参りましたのは八十二歳のおばあちゃんでしたけれども、パソコンの前に正座をしまして活用されているというようなことで、非常にいい活用事例だなと思って帰ってまいりました。
 それで、今の質問の中では、これ以外にどういうようなICTの活用事例があるのかということでございますが、例えば岡山県岡山市におきましては、平成十三年、ITを活用したコミュニティー活性化を図るという観点から、電子町内会事業を開始をいたしまして、電子町内会のホームページを活用した町内会活動というようなことをやっておられるようでございます。
 また、兵庫県の地域でSNS「ひょこむ」というものを展開をされていると。「ひょこむ」というのは、オンライン上の議論が行われまして、これがリアルな活動につながっていくというような地域SNSをやっていらっしゃる地域があると、このような状況でございます。
 政府といたしましても、eガバメントを進めながら地域のネットワークを張り巡らせていくという観点でICTというのは非常に重要なものだと思っておりますので、ますますこれに力を入れてまいりたいと思っております。
○副大臣(中川義雄君) 地域若者サポートステーションについてのお尋ねでありますが、地域に主導的に取り扱ってもらう若者自立支援ネットワークを構築し、若者の職業的自立の取組を一層進めていくと、それが一つのねらいであります。
 内閣府といたしましては、キャリアコンサルタントや臨床心理士等を同ステーションに配置して、キャリア形成に関する相談を含め総合的な相談支援を実施しております。それから、必要な心理カウンセリングも実施しております。職業意識啓発のため、職場見学や職場体験などの各種プログラムを実施しております。
 また、地方自治体の事業として、地域の若者支援機関のネットワークを構築し、各機関のサービスが効果的に受けられるようネットワークを維持するとともに、ネットワークを通じ支援の必要な若者の把握に努めております。
 そして、今日までは、平成十八年に二十五か所であったものを平成十九年度は五十か所を目的に、大体、都道府県に最低でも一か所をつくるという目標で今進めております。
 以上であります。
 間違いました。内閣府じゃなくて、国がやっているものと今都道府県がやっているものと分けて言いましたが、内閣府じゃなくて国がやっているものであります。
○副大臣(岸宏一君) 今のネットワークの関係は、厚生労働省が中心になってやっておりますから。以上。
○山本博司君 厚労省のときですよね。私も厚労委員ですので。