参議院 厚生労働委員会 第15号

○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日も国民年金法の一部改正案についてお聞きを申し上げたいと思います。
 これまでにも議論をしてまいりましたけれども、公的年金制度のメリットの一つとして、いざという場合の障害基礎年金を受給できる点があるわけでございます。この障害基礎年金は、障害のある人にとっても生活を支える重要な制度でございます。しかしながら、受給対象となるには厳しい審査基準があるため、なかなか受給できないのではないかと、こういった意見もあるわけでございます。
 そこで、本日はこの障害年金に関してお聞きを申し上げたいと思います。
 国民年金法の第一条に、国民年金制度は、日本国憲法第二十五条第二項に規定する理念に基づき、老齢、障害によって国民生活の安定が損なわれることを防止し、もって健全な国民生活の維持及び向上に寄与することを目的とする、こう記されているわけでございます。また、日本国憲法の第二十五条第二項には、すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有すると定めた生存権のことでございます。つまり、障害基礎年金といいますのは、障害があっても健康で文化的な最低限度の生活を営むための制度であると言うことができると思うわけでございます。こうした理念、大変重要であると思います。
 そこで、確認を申し上げますけれども、この障害基礎年金、昭和三十六年に創設されたとのことでございますけれども、創設目的、これは一体どういったものであったのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 障害基礎年金、これは、昭和六十年にそれまでの国民年金、厚生年金の体制の中から基礎年金というものを横断的に創設いたしましたときの制度でございますが、そもそも障害年金そのものは、御承知のように、障害による稼得能力の喪失に着目いたしまして、所得保障を行うということが目的でございます。通常、一般的に生じるであろう所得の稼得能力の喪失を伴う老齢という保険事故がこの年金制度においては早期に到来したという位置付けで給付を発生させると、こういう位置付けで障害年金制度というものがスタートしてございます。
 経緯的にも、昭和十七年の厚生年金保険制度の創設、あるいは昭和三十四年の国民年金制度創設当初から老齢年金とセットで障害年金が設けられ、先生もただいま引用されました様々な法律、憲法の条項に沿うべく発展してまいったわけでございます。
 現在の障害基礎年金につきましては一級、二級と分かれておりまして、二級が老齢基礎年金と同じ六万六千円程度、一級障害が八万二千五百円程度ということでございまして、現に障害基礎年金の受給権者は百六十二万人、年金総額が約一兆五千億円に十九年度段階で及んでおりますので、障害者の障害による所得の稼得能力の喪失ということに対する大きな支えとなっているものと理解しております。
○山本博司君 大変大事な部分でございます。
 また、この障害基礎年金のほかに障害のある人の年金といいますのは、主にサラリーマンが加入する年金である障害厚生年金、また主に公務員が加入する年金である障害共済年金がございます。これらの年金と障害基礎年金との給付対象者の概念の違い、これはどのように規定をされているのでしょうか。昭和六十年の改正でそれぞれの障害年金の表現が変更になったとのことでございますので、元々の考え方についてもお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 障害基礎年金は全国民を対象とする国民年金の給付といたしまして、日常生活能力の制約に着目して給付を行うものであると位置付けられております。一方、障害厚生年金で申し上げますと、これは民間の被用者でございますが、厚生年金の給付として労働能力の喪失という観点に着目して年金を支給するものと位置付けられております。
 過去を振り返りますと、先ほどもほんのちょっと触れましたが、昭和二十九年の現行の厚生年金法制定時から、また昭和三十四年の国民年金法制定時からこの考え方に沿ってそれぞれ対象者を規定してまいりました。それぞれと申しますのは、一方は日常生活能力、他方は労働能力ということでございます。
 昭和六十年改正の全国民共通の基礎年金制度の導入に伴いまして、厚生年金が基礎年金の上乗せ給付という位置付けが明確にされました。そのことから、その上乗せではない基礎年金の部分はどうするのかということが大きな課題となったわけでございますが、その際には日常生活の制限度合いを基準として国民年金の一級、二級に厚生年金をそろえるという形で障害基礎年金が構成されたという経緯でございます。
○山本博司君 今もございましたように、労働能力の喪失という目的の違いから、厚生年金また共済年金には働けなくなったときの保障をするという意味合いがあるわけでございます。基礎年金よりも年金を受給できる障害の範囲がより広くなっていると思います。
 障害基礎年金は、国民年金の被保険者が障害等級一級又は二級の障害の状態に該当する障害になったときに支給をされます。また、障害厚生年金は、この厚生年金の被保険者が障害等級一級、二級、三級の障害の状態に該当するときに支給されるわけでございます。さらに、厚生年金には、障害の程度が軽い場合には障害手当金という制度もあり、国民年金の障害の程度より厚生年金は広い範囲の障害者を対象として救済をしております。また、共済年金も同様の制度があるわけでございます。これまでのこうした衆議院等での議論の中でも、三級については厚生年金、共済年金にはあるのに対し、国民年金にはないため、加入している制度の違いによって受給対象が違うのは問題ではないか、こうした指摘もあったわけでございます。
 そこで、お聞きを申し上げますけれども、障害等級一級、二級、三級について、障害の程度をどのように規定をしているのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。
 障害等級一級、二級は、御指摘のとおり、国民年金、厚生年金共通ということになっております。その一級につきましては、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする症状が、日常生活の用を弁ずることを不可能ならしめる程度のものとされており、二級につきましては、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする症状が、日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとされております。一方、厚生年金にございます障害等級三級につきましては、考え方としては、労働能力の喪失という観点に着目した上で、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとされております。
 様々、三級も障害基礎年金に設けるべきかというような御議論も衆議院でもいただきましたが、そうした制度の性格それから給付の趣旨というものの違いもあり、今日に至っているわけでございますが、一点だけ申しますと、今の一級、二級というのは昭和三十六年の国民年金が創設されたときのルールでございますが、その当時、国民年金創設に向けて、政府と申しますか、当時は内閣でございますが、総理府に社会保障制度審議会というものがございました。そこの答申では、新しい国民年金制度は、障害年金としては厚生年金の一級程度に制限するという御意見もあったそうでございます。そのように日常生活に着目するか、労働能力に着目するかということで、当時から大きな見方の違いというのはあったように記録されております。その中で、現在の基礎年金は一級と二級まで共通してカバーをするということとなっておりますので、先ほど言ったような障害年金三級につきまして、かねて来の厚生年金の基準というものが現在存在しておるというものでございます。
○山本博司君 年金を受給できる障害の範囲が異なるにもかかわるこうした認定基準は同じものを用いているために、三級の程度判定となった場合に、国民年金に加入している人は障害基礎年金を受給できなくなってしまうわけでございます。また、先ほどの答弁でもありましたけれども、三級の程度判定、労働が著しい制限を受けるものと、このようになっているわけでございまして、就労をしていると三級の認定になってしまう可能性が高くなるわけでございます。
 ここで一つお聞きをしたい事案があるわけでございます。これは知的障害者団体の方からの就労と年金に関する要望であるわけでございます。知的障害のある方といいますのは、必ず二十歳前の障害の状態にありますので、基本的には障害基礎年金を受給することになっております。しかしながら、様々な方々の支援によってようやく就労がかない、就労した事実を届け出たところ、先ほどの労働が著しい制限を受けるものという規定によって、それまでの二級だった認定が三級に変更されて障害基礎年金が支給停止になったというケースがあるということでございます。これはとんでもないことでございまして、何のための就労支援なのか、こんなことなら一般就労しない方がいい、こういった意見も出ているということでございます。
 そこで、この労働が著しい制限を受けるものという規定が意味するところは何であるのか。また、就労していれば一律に三級の認定になってしまうのか。この点について明快に御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 障害厚生年金の障害等級三級につきまして、もう少し補足いたすところから御説明させてください。
 厚生年金保険法施行令別表第一におきまして、目でありますと、「両眼の視力が〇・一以下に減じたもの」、耳でありますと、「両耳の聴力が、四〇センチメートル以上では通常の話声を解することができない程度に減じたもの」、それから、「そしやく又は言語の機能に相当程度の障害を残すもの」などの外部障害の状態に関する具体的な記述が規定されておりまして、その上で、身体の機能に労働が著しく制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すものと規定をされております。この労働が著しい制限を受けるということに該当するかどうかにつきましては、障害認定を担当いたします社会保険庁において個別具体に判断がされるわけでございますが、軽微な労働も全く行うことができないということではなく、さきに述べた具体的な基準が規定されている外部障害の状態と同程度に労働の制約を受ける状態であるかどうかということが判断となるというふうに承知しております。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 今、年金局長の方から御答弁申し上げましたように、そのように、就労に当たってその方がどういうような状況にあるのか、制約を受けるのかと、それによってその対応の内容が違ってまいりますので、したがって一律に三級になるんだと、こういうような取扱いにはならないということでございます。
○山本博司君 それでは、ちょっと別の観点から質問をしたいと思います。就労と年金という観点から、別の角度でお聞きしたいわけでございます。
 障害者自立支援法では障害者福祉と障害者雇用の両面から改革を行っておられまして、障害があっても働くことができる社会、政府、これも目指していると思います。政府では、今まで成長力底上げ戦略とか工賃倍増五か年計画、様々な面から障害者の就労支援に取り組んでいるわけでございますけれども、ここで、具体的にどのように取り組んでいるのか確認をしたいと思います。
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 障害者の自立支援、この法律におきましては、障害を持たれる方々もその能力、適性を十分に発揮していただきまして、地域で自立した生活が送れるように御支援を申し上げると。その中では、就労の支援ということが大変重要な柱だというふうに考えております。
 具体的な施策といたしましては、この自立支援法に基づきまして、まずは通常の職場での就労へ向けて訓練を行う、原則二年間程度で集中的に訓練を行いまして就労に向けて頑張っていただくというような事業、あるいは、通常の雇用の場での就労ということは困難な方々につきましても、就労や訓練の機会を継続的に提供していくという就労継続支援事業というようなことを設けて支援の仕組みをつくっておるところでございます。このような仕組みにつきましては、報酬の面で事業者の方々に支援をするということで、この春からの報酬改定でも、定着の状況を見て更に報酬の引上げ等を図らせていただいたところでもございます。
 また、一般の雇用につきましても、雇用率制度におきます雇用の促進、あるいは障害者就業・生活支援センターでの相談支援体制で職場への定着を支援をしていくというふうなことで御支援をさせていただいていると、このような状況にございます。
○山本博司君 ありがとうございます。
 私も四国・中国地域の障害者の施設又は作業所、様々な地域回らさせていただきまして、一生懸命障害の方々が仕事に就いていらっしゃるわけでございまして、その中でも、体力面でも大変厳しい、そういう中で月二万円とか三万円とか、そういう収入を得ているというのが今の実態でございまして、政府はそういう支援をずっとしているわけでございますけれども、一方で、今、知的障害のそういう団体の方からの要望でもあるように、実際、二級の障害者の年金、六万六千円です。これが実際、三級になりましたら一切停止になりますと大変厳しい状況があるということで、現実こういうことがあるわけでございまして、当初、先ほど冒頭に申し上げました憲法第二十五条の生存権とか国民年金法の趣旨にも沿っているかといったら、これはとんでもない、言えない部分ではないかと思うわけでございます。
 そういう意味で、こうしたことが現実あるという意味で、制度運用の改善も含めて、舛添大臣に見解をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 単に就労しているということだけで認定を取り消すというようなことがあってはいけないと思いますので、総合的な判断をして、それをきちんと説明して柔軟に対応すべきだというふうに思います。
○山本博司君 実際、こういう形での例ということで、そういう全国の障害者就業・生活支援センター等を含めてしっかり対応をしていただきたいと思うわけでございます。
 実際、その運用の課題という意味では、この窓口業務の改善ということもあるわけでございます。よくあるケース、先ほどのケースもそうでございますけれども、障害のある方からいろんなケースで、市町村また社会保険事務所の窓口に年金の申請に行くというケースの場合があるわけですけれども、窓口の方からそんな障害の程度では駄目だとか受給対象にならないとか、かなり冷たいそういう口調で言われるケースがあるということも聞いているわけでございまして、障害の方々というのは大変弱い立場でございます。また、年金の知識が豊富であるということもありませんし──何かいろんな、一番大事な部分でございまして、大変そういう意味でこの窓口業務に携わる方々、やっぱり障害者の方々の側に立ったそういう対応が必要ではないかと思うわけでございまして、こういう意味で、この窓口の業務の方々の研修とか人材育成、こういう部分が今どのような段階になっているのか、そのまず見解をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 障害基礎年金の受付業務、これは法定受託事務ということで市町村において行っているところでございます。私どもとしても、現場の実態の把握に努めつつ、またそれに応じて、定期的な、この障害の基礎年金の受付業務に必要な知識を中心に研修業務を行うというようなことをやらさせていただいているわけでございますけれども、今先生の方からございましたような例があちらこちらにこれあるとすれば、これは私ども、その研修の中身についても、あるいはやり方についても、いろいろと反省を加えなければいけないのでは、検討を加えなければいけないのではないかと、こんなふうに今拝聴して承っているところでございます。
○山本博司君 是非とも丁寧な対応をよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 さらに、障害者の所得保障の在り方についてお聞きを申し上げたいと思います。
 昨年、開かれておりました社会保障審議会障害者部会の報告にもございますけれども、障害者の生活の安定を図る観点から所得保障の在り方について様々な議論があったと伺っております。
 現在、障害基礎年金の二級と老齢基礎年金の支給月額が同額の六万六千円となっております。この点につきまして、障害者には障害を有することに伴って生ずる様々な特別な出費に対する強い経済的なニーズがございます。老齢基礎年金と同額というのは合理性に欠けるのではないかという意見もあるわけでございます。また一方、高齢者の立場からも意見があると思います。
 そこで、お聞きをいたしますけれども、なぜ障害基礎年金二級と老齢基礎年金の満額と同額になっているのか、その理由に関して教えていただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。
 確かに、現在、障害等級二級の障害基礎年金の額は月額六万六千八円となっておりまして、満額の老齢基礎年金額と同額となってございます。これは、障害年金が障害による稼得能力の喪失に対して所得保障を行うことを目的として設けられているものであり、通常、一般的に生じるであろう所得の稼得能力の喪失と言えば老齢ということでございますので、老齢による保険事故が早期に到来したとの考え方によって、そうした給付であるという位置付けにして、制度創設当初から老齢年金の年金額とのバランスに配慮して設定されているわけでございます。
 先ほども若干昔のことも申し上げましたけれども、昭和十七年に創設された労働者年金保険制度においても、障害年金に当たる疾病年金と老齢年金に当たる養老年金の額は同様に計算されておりました。二十九年の厚生年金保険制度も同様でございました。三十四年の国民年金制度も同様でございます。
 なお、障害に伴う経費ということの御指摘がございましたが、介護等の必要経費などに配慮して、障害等級一級の障害基礎年金の額は基礎年金の一・二五倍、八万三千円余りと、こうなっておるわけでございます。
 審議会における御議論の中でも、老齢年金につきましても単身高齢者等加算制度という一つの考え方はないのかという御議論がございました。それは、老齢年金におきましても基礎年金は御夫婦で十三万円、お一人になると六万六千円、満額の場合でもですね。それは本当に所得保障機能としていいんだろうかと、個人単位であることはいいけれども、何らか政策的な配慮は要らないのかと、こういう観点からの御議論がありました。単身高齢者等と、等がくっついておりますが、年金制度の中において、高齢者であっても老齢基礎年金をいただいている方と障害基礎年金をいただいている方、あるいは遺族基礎年金というのもありますが、年金の種別によって区別すべきではないという観点から等というのが付いておるようでございます。
 御党の御提言にもありますように、もし仮に何らかの財源をもってそうした加算制度というものが可能であるならば、その場合にどの程度加算することが適切なのかと。こういう議論が今政府部内及び様々なところでの議論の一つのパターンになっておると思いますので、単純に申し上げることはできないのですけれども、障害年金の給付水準はこれでいいのかという論点と、老齢基礎年金の給付水準は一定のパターンにおいてそれでいいのかという御議論はかなり接近した議論であるということを申し上げて、御説明に代えさせていただきたいと思います。
○山本博司君 社会保障審議会障害者部会の報告書では、障害者自立支援法の見直しに関連をして、障害者の所得保障というのは、稼得能力の低下を補うとともに、障害があることによって起こる特別な負担を軽減することが自立支援に必要不可欠であるという考え方を示しているわけでございます。
 また、私もメンバーの一人でございますけれども、一昨年十二月に発表しました与党の障害者自立支援に関するプロジェクトチームの報告書では、障害者の基礎年金の引上げについて検討を行うべきであるという政府に要請をしております。
 そこで、この障害者の所得保障の在り方について、今後どのように検討を進めていくお考えなのか、お示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 今御指摘をいただきましたように、この障害者自立支援法の関係で、まず一昨年のその与党の御指摘もいただいております。さらに、その施行三年目の見直しということで、現在、国会の方に障害者自立支援法の見直しの法案の提出もさせていただいておりまして、御審議をお願いしておりますが、その審議に当たりまして、審議会の方での検討もいただいていると。
 この中で、その障害者の所得保障施策、直接的には年金、手当というもの、あるいはその他の就労支援施策等も含めて幅広いものがあるけれども、それぞれを着実に進めるとともに、特に年金につきましては、障害基礎年金の水準の引上げということも例に挙げながら指摘を受けております。ただ、この点につきましては、年金制度の在り方、これは社会保障制度全体の見直しの議論との整合性が必要であるということで、これを踏まえた検討が必要であるということ。それから、その財源の確保ということもきちんと踏まえて検討を深めていくべきであるということの御指摘をいただいております。このような御指摘を踏まえて、先ほど御指摘いただきました就労の支援の充実策とともに引き続き検討をしていく必要があると思っております。
 なお、今回の法案におきましては、障害者自立支援法の見直しという法案の中では、この住宅の費用ということにつきまして、そのグループホーム、ケアホーム等で地域で生活される場合の費用の助成という仕組みにつきまして創設をするという規定も入れさせていただいているところでございます。
○山本博司君 以上、ずっと障害者の件で申し上げてきました。障害者の所得保障、大変重要な課題であると思います。
 公明党は、この障害者基礎年金の二級の支給月額六万六千円を一級並みの八万三千円にと、一級については更に引き上げて十万円程度にすることを目指しておるわけでございます。また、住宅手当の創設についても検討を進めております。この点は、財源も含め社会保障制度改革の中で論議をすることになると思いますけれども、大臣にこの障害基礎年金の引上げについての御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど来御説明ありましたように、これは老齢年金とのバランスをどうするかという、これが一番大きな問題でありますけれども、もう一つ財源の確保、これまた考えないといけない。大体、一級、二級、二五%ずつ上げるとすれば四千億円ぐらいのたしか費用が必要だと思いますので、これの手当てを考えないといけない。それから、やはり現役世代に余りに過度な負担にならないような仕組みをどうするか。
 いずれにしましても、こういう問題ありますけれども、この問題は非常に重要な問題ですので、今後、国民的な議論をきちんとやってまいりたいと思っております。
○山本博司君 是非とも前へ進める形でお願いを申し上げたいと思います。
 さらに、最後になりますけれども、先日お聞きいたしましたけれども、今日的な年金改革の課題として、最低保障機能をどのように強化していくのか。今日も岸先生を含め様々議論がございました、大きな課題でございます。今回の改正案でも、基礎年金の最低保障機能の強化等に関する検討を進め、制度として確立した場合に必要な費用を賄うための安定した財源を確保した上で、段階的にその具体化を図るものとすると、こうした検討規定を設けているわけでございますけれども、この点につきましては、高齢者だけでなく障害者の保障も重要な視点であると思います。
 基礎年金の最低保障機能の強化ということに関して、大臣の見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 昨年末に中期プログラムを閣議決定しましたけれども、そこでの最重要課題の一つとして、この年金の最低保障機能の確保、拡充、強化ということを言っておりますので、これは低年金者に対する手当てをどうするか、様々な問題があると思いますけれども、これも財源の問題を考えながら、より議論を深めて一日も早く最低保障機能の強化を実現したいと思っております。
○山本博司君 以上で質問を終わります。
 ありがとうございました。