参議院 予算委員会 第4号 平成31年3月5日

○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日は、基本的質疑ということで、社会保障の充実、また共生社会の実現、さらには地方の活性化に関しまして質問を申し上げたいと思います。
 その前に、まず統計問題について伺います。
 毎月勤労統計調査の問題をめぐりまして、統計の信頼を損なうような事態を招いたことは大変ゆゆしきことでございます。統計の信頼回復に向けて改革を断行し、問題の全容解明と再発の防止を徹底的に進めるべきでございます。
 このほど特別監察委員会におきまして追加報告書がまとめられましたけれども、そこでは厚労省の組織的な隠蔽はなかったとの結論を出しております。しかしながら、組織としての認識の甘さ、またマネジメントの機能不全、ガバナンスの欠如、こうしたことを強く非難すると指摘されております。厚生労働省に猛省を促しております。
 この追加報告書を踏まえた厚労大臣の認識を伺います。
○国務大臣(根本匠君) 特別監察委員会では、一月報告の発表以降、一か月余りの間に十七回の会合を開催して、追加ヒアリングや関係自治体のヒアリング等を実施し、集中的かつ精力的に検証作業を行っていただきました。そして、今般の事案の事実関係と関係職員の動機、目的、認識等、さらに責任の所在を明らかにすべく追加報告をまとめていただきました。
 追加報告においては、今議員からの御指摘もありました。公的統計の意義やその重要性に対する意識の低さ、幹部職員の公的統計に対する無関心、組織としてのガバナンスの欠如などが厳しく指摘されており、真摯に受け止めたいと考えています。
 厚生労働省の統計への信頼回復や今回の事案の再発防止に向け行動を取る責任、これは当然のことながら厚生労働省の長たる私にあります。今回の報告書を踏まえ、厚生労働省として、統計に対する姿勢を根本から正し、再発防止を徹底するとともに、私が先頭に立って厚生労働行政の重みに対応したしっかりとした組織のガバナンスを確立していきたいと思います。
○山本博司君 大臣、信頼回復目指し、断固この徹底をしていただきたいと思います。
 次に、児童虐待についてお聞きをしたいと思います。
 千葉県野田市の小学四年生の女の子が父親の虐待によって亡くなった事件では、学校を始め周りの大人たちに懸命にSOSを出していたにもかかわらず、誰にも助けてもらえず、また尊い小さな命が犠牲となってしまいました。児童相談所も、学校や教育委員会も、警察も把握していながら、なぜ救えなかったのか、とても悔やまれてなりません。情報の共有がもっと進んでいたならば違った対応があったのではないかと考えます。
 先月十九日に公明党として緊急提言をまとめ、政府に早期実現を強く求めてまいりました。この我が党の提言では、関係機関の情報共有システム、全ての都道府県また市町村で来年度中に確実に構築をするということ、さらには全国統一の運用ルール、これをしっかり基準を速やかに定めること、これを要求しております。
 この情報共有システムの構築に対して、担当の大口副大臣にお聞きしたいと思います。
○副大臣(大口善徳君) 目黒区の結愛ちゃん、そして野田市の心愛さん始め、本当に、虐待によって尊い命が奪われた、こういうことは、こういうことが二度とあってはいけない、そういう思いで全力を尽くしていきたいと思います。心から御冥福をお祈りしたいと思います。
 児童虐待の対応に当たっては、支援の対象としている家庭が転居する際、自治体間のケースの引継ぎが必要不可欠であります。より効率的に引き継ぐため、ICTを活用したシステムを使用することは有効であります。
 このため、平成三十一年度予算案におきまして、同一の都道府県内での児童相談所と市町村の情報の集約や情報共有を可能とするシステムの構築を支援するため、必要な費用を計上しております。このシステムで扱う情報の項目を含め、今月中に国が標準的な仕様を示す予定になっております。これにより、今後、都道府県等で構築されるシステムの標準化を図ってまいります。
 さらに、今、二月十九日に公明党の緊急提言でも御指摘していただいておりますように、都道府県間で情報共有をすること、これは大変重要な課題であります。より効率的に情報共有を行うことができるシステムの構築に努めてまいりたいと考えております。
○山本博司君 是非とも、対応をよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 今回の事件もそうでございましたけれども、母親が父親から暴力や暴言などのDVを受けている家庭は子供も虐待を受けているケースが多くございます。国のDV防止指針では、被害者の子供が虐待を受けている可能性がある場合はDVの相談支援センターが児童相談所などと情報共有するよう定めておりますけれども、野田市のケースは十分に機能していませんでした。また、児童虐待防止法では、配偶者間の暴力を子供への心理的虐待、こうして位置付けておりますけれども、DV相談関連との連携についての規定はありません。
 こうした状況を改善するためにも、児童相談所と配偶者暴力相談支援センターや婦人相談所、これが相互に情報提供するなど連携協力をすることを法律上で明記して、親と子を守る対策を強化すべきと考えます。厚労大臣の認識を伺います。
○国務大臣(根本匠君) 児童虐待防止法においては、今委員からお話がありましたように、児童が同居する家庭における配偶者への暴力は心理的虐待とされています。また、児童虐待と配偶者からの暴力、DVには一定の関連性があるとの調査結果もあります。配偶者への暴力が行われている状況下では子供への虐待の制止が困難となる場合があり、児童相談所と配偶者暴力相談支援センターなどが連携して対応を行うことが重要だと考えています。
 今回の野田市の事件を踏まえ、児童虐待防止対策とDV対策の連携の強化に関する御意見、これは御党を始め様々いただいております。今国会に提出を予定している児童福祉法等の改正案において、今委員から御指摘ありましたように、この連携強化を盛り込むよう早急に準備を進めています。
 何よりも子供の命を守ることを最優先に、あらゆる手段を尽くし、児童虐待の根絶に向けて全力で取り組んでまいります。
○山本博司君 ありがとうございます。
 公明党の提言を取り入れていただき、この児童虐待の防止、根絶に目指して全力で対応をお願いをしたいと思います。
 先月二十五日に、東京都渋谷区にあります児童養護施設の施設長がその施設で育った男性に殺害をされるという大変痛ましい事件が発生をいたしました。亡くなった施設長は、児童の自立支援に熱心に取り組んできた方だと伺っております。心からお悔やみを申し上げたいと思います。
 今回の事件を通じまして、児童養護施設を出た後で様々な課題があることが明らかになりました。施設の子供たちの多くは、高校卒業後、施設を出て自立をしていきますけれども、社会との間に大変大きなギャップがございます。
 社会に出る前の支援の在り方、また相談体制についてもしっかり検討していかなくてはならないと思いますけれども、この点、厚労大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 亡くなられた施設長には、心より御冥福をお祈り申し上げます。
 厚生労働省としては、入所中の子供や職員の心のケアなど必要な対策を講じるよう、東京都に依頼しました。
 その上で、児童養護施設等の退所者が円滑に社会生活を送ることができるよう、今委員からも様々な指摘がありました、継続的に支援することが重要であります。このため、次のような支援を実施したいと思っております。
 一つは、十八歳を超えて施設に残ることを希望する方に、二十二歳の年度末までの間、就労支援などの支援を行う事業、社会的養護自立支援事業、また、退所をする方には、生活費や家賃を貸与し五年間の就業継続を条件に返済を免除する貸付事業を実施しています。
 この貸付事業について、御党からの要望も踏まえ、平成三十年度補正予算において、各都道府県の社会福祉協議会などが事業を継続的に実施できるよう貸付原資を積み増しました。さらに、平成三十一年度予算案においては、施設に入所中の方の大学進学を支援するため、塾を利用する際の措置費を増額いたしました。また、昨年七月には、都道府県に対し、これらの事業の活用を含めた自立支援策の強化を二〇一九年度中に都道府県が策定する社会的養育推進計画に盛り込むよう依頼をしています。
 社会的養護の子供たちは、虐待などの理由で保護者からの支援を受けづらい状態にあります。このような子供たちの未来が生育環境に左右されることのないよう、支援の手を差し伸べ、自立支援に取り組むことは急務であり、御党からも御意見をいただきながらしっかりと取り組んでいきたいと考えています。
○山本博司君 ありがとうございます。この退所後の自立支援、大変大事でございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それでは、社会保障の充実に関しまして総理にお伺いをしたいと思います。
 本年の十月に消費税の引上げが実施をされます。子供からお年寄りまで全世代型の社会保障の構築に、これは欠かせないものでございます。教育の無償化、さらには年金の福祉給付金、また介護保険料の軽減など、医療、介護、年金、子育て、各分野において充実が図られ、その基盤は大きく強化をされているわけでございます。
 この持続的な社会保障を守るためにも、安定した財源が欠かせません。全ての世代が安心して暮らし、そして将来世代に先送りをしない、そのためにも必要な引上げであると思います。
 一部には、痛税感の緩和のために実施をする軽減税率の導入や、また負担緩和策を講じたことで制度が少し複雑化したために、混乱を招く、面倒などという、引上げ自体をやめるべきという主張をされる方もおりますけれども、この社会保障と税の一体改革、大変長い年月を掛けて取り組んできたことを考えますと、大変残念でございます。
 消費税の引上げがなぜ必要なのか国民の理解を得るとともに、景気への影響を最小限に抑える様々な対応策を行うことが大変大事であると思います。総理から、消費税の意義、また着実に実施することにつきまして、その重要性を御答弁いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 少子高齢化が更に進んでいく中におきまして、社会保障費、介護や医療、また年金ですね、そうした人生にとって不可欠な基盤、これを財源的に支えていく上においては安定財源が大切、必要であります。と同時に、人生百年時代を迎えた中にあってはこの社会保障の在り方も変えていかなければならない。まさに子育て世代、現役世代、そしてお年寄りまで全ての世代の皆さんが安心できる、全世代型の社会保障制度へ変えていく、そのために消費税が何としても必要であるわけでございます。
 十月からの消費税率一〇%への引上げについて、国民の皆様の御理解と御協力を得ながら進めていきたいと、こう思っている次第でございますが、今申し上げましたように安定的な財源が必要であるということでございます。
 その上で、今回の引上げに当たっては、前回の反省の上に、あらゆる施策を総動員をして、経済に影響を及ぼさないように全力で対応していくわけでございます。今申し上げましたように、全世代型の社会保障へと変えていく上においては、十月から幼児教育そして保育の無償化を行っていく、そして来年の四月からは真に必要な子供たちへの高等教育の無償化も行ってまいります。子供たちへ、そして子育て世代へ思い切って投資をしていくことになるわけでございます。
 そういう意味におきましては、こうした教育の無償化、低年金を含め、低年金者への最大年六万円の給付などを充てていく、それは恒久的に還元をしていくわけでございますし、あるいはまた、軽減税率制度の実施に加えまして、プレミアム商品券の発行、販売等によって所得の低い方々に手厚い支援を行っていくことになるわけでございまして、逆進性の緩和も行っていくことになるわけでございます。
 さらには、柔軟な価格設定のためのガイドラインの設定に加えまして、思い切ったポイント還元や、自動車、住宅への大幅減税といった駆け込み需要、反動減対策でしっかりと消費を下支えしていく考えでございます。
 かつて消費税を上げたときには、五分の四は借金を返済するために使ったわけでございますが、今回はその半分を今申し上げましたようなことに充てていくわけでございます。特に、幼児教育の、保育の無償化を行っていく、高等教育の無償化を行っていくという形で還元をしていく、さらには反動減対策で様々な対策を打っていくことによってスムーズな引上げにつなげていきたいと、こう思っておる次第でございます。
○山本博司君 総理、大変にありがとうございます。
 今総理からのお話ございました幼児教育の無償化に関しまして、この後お話をしたいと思います。
 公明党は、未来への投資の観点から、これまでもずっと幼児教育の無償化に向けまして様々な提言を行ってまいりました。こちらのパネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)
 今回の無償化で、三歳から五歳児は原則として全世帯、ゼロ歳から二歳児は住民税非課税世帯が対象で、合計およそ三百万人の方々が恩恵を受ける見通しでございます。子育て世帯への保障を充実させることになり、多くの方々から期待の声が上がっております。
 一方、無償化によりまして入所希望者が増え、待機児童問題が深刻になるのではないか、こうした懸念もございます。今後もこの万全の体制構築を求めたいと思いますけれども、少子化担当大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 御党におかれましては、教育の無償化を始め様々な子育て支援に御尽力をいただいておりますことに、まず感謝を申し上げたいと思います。
 御党が昨年に行われた百万人訪問・調査では、子育てに関して七割を超える人が教育費の負担に不安や悩みを抱えているとの結果であったと承知しております。政府が参考とした調査でも、二十代や三十代の若い世代が理想の子供の数を持たない理由として、八割前後の方々が子育てや教育にお金が掛かり過ぎることを挙げておりまして、これが最大の理由となっております。幼児教育、保育の無償化を始めとする教育費の負担軽減は重要な少子化対策の一つであると考えております。
 また、幼児教育は生涯にわたる人格形成の基礎や義務教育の基礎を培うものでありまして、三歳から五歳までの全ての子供たちに質の高い幼児教育の機会を保障することは極めて重要です。こうしたことから、幼児教育、保育の無償化を実施することとしたものであります。
 先生御指摘の待機児童が増えるのではないかとの懸念の声があることは承知をいたしておりますが、無償化は先生のお示しのパネルのとおり基本的に三歳から五歳までを対象としておりますが、その九割以上が既に認可施設を利用できていることから、待機児童への影響は極めて限定的であるというふうに考えております。
 さらに、ゼロ―二歳児につきましては住民税非課税世帯の方々について無償化するということでありますので、必ずしも高額所得者を優先をしているということではないと考えております。
 もちろん、待機児童の解消は待ったなしの課題であり、最優先で取り組む必要があります。このパネルの下段の方の保育の必要がある子の場合、認可外保育施設、幼稚園の預かり保育、こういうところも補助額に上限はあるものの無償化の対象としているということから、この部分に関しても待機児童の解消にも寄与するのではないかというふうに考えております。
 既に三十二万人分の保育の受皿を二〇二〇年度末までに確保すべく取組を始めておりますし、保育士の処遇改善にも力を入れて取り組んでおりまして、二〇一三年度以降月額約三万八千円の処遇改善に加えまして、二〇一七年度からは技能、経験に応じた月額最大四万円の処遇改善を実施しております。加えて、この四月からは更に月三千円相当の処遇改善を行うことといたしております。
 今後とも、御党とともに協力をいたしまして、子育て世代の皆さんの希望をかなえ、子供たちを産み育てやすい日本へと大きく転換していくため全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。
 私も四国を回りまして、徳島で保育園の園長の方にもお話を聞きましたけれども、先ほど処遇改善、大きく四万円で前進されていますけれども、更に推進をお願いをしたいということでございました。
 その中で、保育の点でもう一点、企業主導型保育に関してお聞きをします。
 これは待機児童の解消に大変大きな役割を担っておりますけれども、制度創設から二年半が経過をしました。もう定員割れとかまた施設の閉鎖等の課題が生じております。今、どのような見直しを今後行っていくのか、大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(宮腰光寛君) 企業主導型保育事業は、従業員の多様な働き方に応じた保育を提供する企業等を支援するとともに、待機児童解消に貢献する大変重要な事業であると考えております。
 私自身、先日、都内の企業主導型保育施設を視察をいたしまして、使命感を持って働いておいでになる保育士の方々のお話、あるいは社内に子供を預けられるので仕事と子育ての両立がしやすいといった従業員の方々のお話を伺ってまいりました。
 一方、委員御指摘のとおり、内閣府が事業を進める中で様々な課題が出てきておりまして、現在、有識者から成る検討委員会で実施体制の強化に向けた議論を進めております。
 先週二十五日に示されました取りまとめ骨子案では、特に課題が指摘されている保育事業者設置型に関する審査、運営の強化、また財務面等の指導監査の充実や必要な場合の国による直接の指導監査、さらには実施機関が行う相談支援の充実や実施機関と自治体との連携体制の構築への支援などが指摘されております。
 今年度内に議論を取りまとめまして、検討結果を踏まえ、内閣府としてしっかりと改善を図ってまいりたいというふうに考えております。
○山本博司君 大臣、この企業主導型保育、更に前進をしていただきたいと思います。
 続きまして、消費税の引上げに合わせます年金生活者支援給付金に関してお聞きをしたいと思います。
 六十五歳以上の一定所得に満たない年金受給者や障害年金、遺族年金の受給者に毎月最大五千円を支給するものでございまして、年額六万円の増額が見込まれております。対象になる方にとりましては大変大事な給付金でございます。この支給対象に関しましてはおよそ約九百七十万人ということでございますけれども、こうした方々への周知、大変大事でございます。また、対象となった方に関しましても申請しない限りは給付されませんので、制度の理解、これを丁寧に進める必要がございます。
 この支援給付金の手続に関しまして、大口副大臣にお聞きします。
   〔委員長退席、理事二之湯武史君着席〕
○副大臣(大口善徳君) 山本委員に御答弁申し上げます。
 年金生活者支援給付金制度につきましては、やはり高齢者の方々もいらっしゃいますので、分かりやすくやっぱり周知をする必要があると思います。また、手続も簡単なものでなければならないと、こう考えておりまして、簡易な申請方法とする予定になっております。
 まず、支援対象と考えられる方に対しては簡易な請求書を送付します。そして、手続の案内ですとかあるいは記入方法が分かりやすく書かれたリーフレット、これも同封をいたしたい。これを本年の九月の送付を予定をしております。氏名等を記載して、そして請求書を返送していただくだけで給付金の申請が可能となるという形にしたいと考えています。
 また、高齢者の方々にも分かりやすくということで、様々な方法で周知、広報に取り組んでまいりたいと思います。厚生労働省やあるいは日本年金機構のホームページでしっかり広報をしていく。それから、テレビやラジオ、新聞での広報、また請求書を送付する際の周知用の今申し上げましたリーフレットの同封、そして年金事務所や市町村等の窓口への周知用のリーフレットの設置、そして問合せに対応するために専用のコールセンターを設置したいと考えております。
 こうした取組を通じて、受給対象者に給付金が漏れることがないよう支給されるようにしてまいりたいと思っております。
○山本博司君 是非とも、高齢者の方々含めて、丁寧な形できめ細やかにお願いを申し上げたいと思います。
 次に、介護人材、障害福祉人材の処遇改善に関してお聞きをしたいと思います。
 平成二十九年十二月に閣議決定されました新しい経済政策パッケージの中におきまして、勤続年数十年以上の介護福祉士に月額平均八万円相当の処遇改善を行うということを算定根拠にしまして、公費一千億円程度投じることになっておりました。
 この介護人材の処遇改善の範囲に関しましては、経験や技能のある方を多く配分してほしい、こういう意見もございますし、新しい方、ともかく新規の方が入りやすいような、そういう方にも支援をしてほしいというお話とか、また、直接介護に従事する人だけではなくて、事務職員とか、また食事を提供する人にも配分してほしい、様々な意見がございました。今般、その報酬改定の議論が行われ、一定の方向が定められたと思いますので、どのような範囲で行われるのか、大臣にお聞きしたいと思います。
 またもう一つ、障害福祉人材に関しましても、この介護人材と同様ということでいいのかどうか。介護は、これは消費税財源で賄われますけれども、この障害福祉人材は、これは消費税財源ではありません、一般財源でございますので、これでいいのかどうか。また、財源も継続をしてしっかり確保できるかどうか、この点をお聞きしたい思います。
○国務大臣(根本匠君) 今回、事業所内の配分に当たっては、引上げの対象とする職員の範囲について、事業所において柔軟な選択を認めることとしています。
 今先生御紹介ありました、委員御紹介ありましたように、技能、経験のある介護職員のみ、あるいは技能、経験のある介護職員及びその他の介護職員に配分する方法等々、柔軟な選択を認めることにしたいと思っています。また、各職員の引上げ幅などについても、一定の要件の範囲内で事業所の裁量を認めることとする方向で今検討しております。また、障害福祉人材についても、新しい経済政策パッケージに基づいて介護人材と同様の処遇改善を行う予定にしています。
 平成三十一年度予算案において、これは一般財源ですから、必要額を計上しており、引き続き必要な予算の確保に努めてまいりたいと思います。
○山本博司君 もう是非とも、この福祉人材、障害福祉の人材も含めまして、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、経産大臣にお伺いをしたいと思います。
 この消費税率引上げと同時に軽減税率制度が実施をされます。その際、複数税率に応じましてレジとか受発注システム、導入、改修する必要がございます。
 こちらのパネルを見ていただきたいと思いますけれども、中小企業の負担を軽くするために、政府は平成二十八年から軽減税率対策補助金を創設をしております。導入費用の原則四分の三、三万円未満のレジ購入の場合は五分の四を補助します。システム改修につきましても、改修費用の最大四分の三を補助する仕組みがございます。
 こうした補助金、積極的に活用してもらいたいと思いますが、まだ十分に取り組めていないのではないか、こういう指摘もございます。また、消費税引上げに関しまして、キャッシュレス決済をした買物客へのポイント還元、これも打ち立てておりますけれども、中小企業の、おいても、この機を捉えてシステムの見直しを進めていただきたいと思います。
 こうしたレジの導入、改修について周知徹底をしていただきたいんですけれども、経産大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) この軽減税率を導入していくに当たっては、複数税率に対応したレジ等のシステムの入替えというのが極めて重要になります。軽減税率対策補助金という形で我々は補助金を用意しています。二月末時点で九万五千件の申請をいただいているところでありますが、残念ながら、これ、我々の用意している基金ベースで見ますと、まだ進捗率は四分の一程度ということになります。なお一層の周知を徹底していかなければいけないということで、商工会、商工会議所などの中小企業団体と連携をして説明会の開催ですとかパンフレットの配付ということをやっていますし、そういった団体に加入していない中小・小規模事業者のためには、自治体ですとか金融機関、税理士会、青色申告会といったところを使って今周知徹底に努めているところであります。
 また、補助金自体、使い勝手を良くするために、今年から補助率を、従来三分の二でしたけれども、四分の三に引き上げさせていただきました。また、請求書管理システムなど付随するシステムの改修も一応対象といたしましたし、また、ホテル、旅館といった業種も対象に追加をさせていただきました。この補助金は、パネルにも書いていただいている九月三十日までにレジやシステムの導入、改修を終えるということが給付条件になっておりますので、是非、このテレビを御覧で、まさに対象となる食料品等を扱っておられる、軽減税率対象のお店をやっておられる方は、是非お近くの商工会、商工会議所、自治体といったところへ相談をしていただいて、この補助金をフル活用していただきたいと思います。
 また、あわせて、キャッシュレスのポイント還元制度の導入に伴って、このキャッシュレス端末について、これはキャッシュレス決済の事業者が三分の一を負担することを前提に残りを国が負担して、実質全額負担ということになります。この導入もしっかり進めていかなければいけません。
 少し軽減税率の補助金とややこしいんですけれども、基本的には、食料品を扱っておられるようなところは軽減税率の補助金を使っていただいて、レジそのものを入れ替えていただくと。そうではない事業者はこのキャッシュレスの補助金を使っていただいて、そのキャッシュレスの読み取り、読み込み部分の機械を導入をしていただくというすみ分けになるのかなというふうに思っております。これも混乱を来さないように、両方の制度の比較をしたチラシなどを配るなど、周知を丁寧に行っていきたいと考えています。
○山本博司君 大臣、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 次に、共生社会の実現に向けた課題に関しまして質問をしていきたいと思います。
 我が国が人口減少と超高齢化が進む中にありまして活力ある経済社会を築くために、公明党は、地域で暮らす一人一人が社会で活躍し、互いに支え合う人と地域を生かす共生社会の構築、これが不可欠であると考えております。そうした中で、高齢者や障害のある方、子供が生きがいを持って社会参加を持つための様々な施策が求められていると思います。
 そこで、まず、発達障害のある方への支援について文科省にお伺いをしたいと思います。
 今、小中学校に通う児童生徒のうち、およそ十人に一人の割合で発達障害の方がいると、こういうふうに考えられております。適切な教育や支援を提供し能力を伸ばせるようにするとともに、保護者の不安を解消して安心できる環境整備が求められている次第でございます。
 これまでに、発達障害者支援法の改正や、また小中学校における通級指導担当職員、発達障害児十三人に一人先生を付けていく、こういう基礎定数化が実現をして環境は大きく変わってきております。こうした中で、特別支援学校と放課後デイサービス、いわゆる教育と福祉の現場が連携することで発達障害のある児童の適切な支援が可能であると思います。
 今、保護者の方々はどこに相談していいか分からない、こういう悩みも聞いております。この教育と福祉の連携、これは今、厚労、文科で既に取り組んでいただいていると思いますけれども、御担当であります浮島副大臣から御答弁をいただきたいと思います。
○副大臣(浮島智子君) 教育と福祉の連携につきましては、学校と放課後等デイサービス事業所等の障害児通所支援事業所における相互の理解促進や、保護者も含めた、今お話ございましたけれども、情報の共有、この必要性が指摘されていることを踏まえまして、文部科学省では厚生労働省としっかり連携をいたしまして、家庭と教育そして福祉の連携、このトライアングルプロジェクトというのを立ち上げまして、昨年の三月に報告を取りまとめたところでございます。
 文部科学省におきましては、今年度、学校と障害児通所支援事業所の連携体制、構築するモデル事業を実施するとともに、このプロジェクトの報告を踏まえまして、一つ目に、予算や人材の確保が難しい自治体においても簡単で便利に活用できるよう、各自治体に対しまして、福祉サービスや相談窓口が一目で分かる保護者向けのハンドブック、これをひな形を提示をさせていただき、また二つ目に、個別の教育支援計画の作成に当たりまして、福祉機関等との情報共有、これに関する学校教育法の施行規則の改正、これを行いまして、厚生労働省と連名による、自治体に向け通知や各種の会議で通知をさせていただいているところでもございます。
 また、来年度予算案におきましては、障害のある子供及び保護者に対する一貫した支援の提供に資することを目的といたしまして、学校と障害児通所支援事業所の情報の共有、また連携の強化、またほかの自治体への波及可能なマニュアル、これを作成することを内容としましたモデル事業、これを新規計上いたしているところでございます。
 またさらに、トライアングルプロジェクト、この確実な推進につきまして、文部科学省内に立ち上げました、私をヘッドとした障害者活躍推進チームにおきまして本年一月に公表させていただきましたけれども、共生に向けた学びの質の向上プラン、これにもしっかりと盛り込んだところでありまして、引き続き厚生労働省としっかり連携をいたしまして、各自治体における教育と福祉の連携を深めまして、障害のある子供とその保護者への支援がしっかりと行き渡るよう全力で取り組んでまいります。
○山本博司君 是非とも、教育と福祉、家庭、トライアングルでございますけれども、きめ細やかにお願いしたいと思います。
 さらに、医療的ケア児に関しまして、厚労省、文科省にそれぞれお伺いをしたいと思います。
 医療的ケア児とは、医学が進歩することによりまして、例えばNICUなどで超未熟児でも命が助かるケースが増えておりまして、人工呼吸器や、胃に直接栄養を入れる胃瘻であるとか、たんの吸引、経管栄養などというこの医療的ケアが日常的に必要な障害児のことをいいます。これまで厳密な定義は定められておりませんでしたけれども、平成二十八年五月の成立しました改正児童福祉法で初めて法律上に規定されました。
 この医療的ケア児、約一万八千人と言われておりますけれども、およそ六割が歩行移動や言語理解ができない重症心身障害児でありますけれども、一方で、その三割は歩行移動ができるとの報告もございます。この三割に当たる歩行移動ができる医療的ケア児は、動けることでかえって保護者の負担が増える場合がありまして、従来の制度ではなかなか対応できない今状況でございます。
 この状況を打開するために、これまで以上に動ける医療的ケア児への支援を充実させるべきと考えますが、医療御担当の大口副大臣より御答弁いただきたいと思います。
○副大臣(大口善徳君) 山本委員にお答えいたします。
 平成二十九年で一万八千人という推計が厚労省の研究で出ておりますけれども、この医療的ケア児、ケアを必要とする児童やその家族が地域で安心して暮らしていただけるような支援体制を構築することは極めて重要な課題であると考えております。
 そこで、人員配置という観点から、平成三十年度のこの障害福祉サービス等報酬改定においては、人工呼吸器等の使用などの医療的ケアが必要な障害児が必要な支援を受けられるよう、この障害児通所施設の看護職員の配置を評価する看護職員加配加算を創設したところでございます。
 また、支援の質の向上という観点から、次期報酬改定に向けて検討課題といたしまして、医療的ケア児に対する支援を直接的に評価するための判定基準、すなわち、どのようなお子さんにどのような支援をしたらよいのかなどについて今調査研究を実施しておりまして、来年の三月までにこの研究成果を取りまとめる予定になっているところでございます。
 歩ける医療ケア児の方に対する対応ということもしっかりこの研究の成果を踏まえて対応していきたいと思っておりまして、いずれにしましても、医療的ケアを必要とする子供たちが在宅で暮らすことができるよう、研究の成果を踏まえつつ、必要な対応を検討してまいりたいと考えております。
○山本博司君 医療的ケア児、今研究をして判定基準を検討していくということでございます。是非ともその支援をお願いしたいと思います。
 先日、人工呼吸器を付けているある小学生の女の子にお会いをいたしました。人工呼吸器を付けているために小学校に通えず、週に三回、一日二時間の訪問教育を受けているということでございました。この小学生が訪問教育で学ぶ時間は一年間で約二百三十二時間です。一般の児童であれば九百八十時間ですので、四分の一です。みんなと一緒に学校へ通いたい、そういう本人の希望がかなえられない今現実があります。親の精神的、経済的負担も重くのしかかっております。
 現在、学齢期のこうした医療的ケア児の数はおよそ九千人と言われておりまして、今後も医療的ケア児は増加することを考えますと、何らかの体制整備が求められていると思います。文科省では、これまでにも看護師の学校の配置、三百名から増やしていただいておりますけれども、今後もこうした医療的ケア児の就学支援、更に推進すべきと考えますが、文科大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 御指摘のとおり、医療的ケア児の就学機会の確保、極めて重要な課題だと考えております。
 今御紹介をいただいたとおり、二〇一三年度からそのための看護師の学校への配置、必要な経費を補助してきたところでありまして、二〇一九年度予算案においては、看護師の人数を今年度の千五百人から千八百人に拡充をさせていただきました。
 また、人工呼吸器の管理など高度な医療的ケアを必要とする児童生徒が学校に通うようになるなど、取り巻く環境は大いに変化をしてきております。ということで、二〇一七年度からこの医療的ケアの実施体制のモデル事業を実施するとともに、学校における医療的ケアの基本的な考え方や留意事項などを検討する有識者による会議を設置して、ずっとこの間議論を進めてきたところです。
 そして、つい先日になりますけれども、一人一人の教育的ニーズに応じた指導を行うことが必要であるということ、また早期からの教育相談・支援と、また学校設置者である教育委員会が主体となって、これ大切なんですが、本人及び保護者との合意の形成のプロセスを丁寧に行うということ、また保護者の付添いにつきましては、本人の自立を促す観点からも、真に必要と考えられる場合に限るよう努めることなどを二月末に最終まとめとして示されました。
 また、特筆すべきは、遠隔教育などICTの効果的な活用による指導期間の増加、これも医療的ケア児にとって極めて有用であるという報告もなされているところであります。
 文部科学省としては、この最終まとめの趣旨が各教育委員会や学校で理解されるように、各種会議などを通じてしっかりと周知を図るとともに、支援の充実に努めてまいりたいと、このように考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。
 是非とも、医療的ケア児への就学支援、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、引きこもりに関して伺いたいと思います。
 私は、この十二年間、引きこもり支援について取り組んでまいりました。内閣府は、平成二十八年九月、十五歳から三十九歳の青年の引きこもりが約五十四万人にあるとの推計結果を公表しましたけれども、四十歳以上の増加しているとされておられる大人の引きこもりの実態は不明でございました。
 家族会の皆様とともに、是非実態調査をしてほしい、長年要望し、一昨年決算委員会でも質問してまいりましたけれども、その要望が実現し、このほど内閣府で実態調査を実施していただいております。現時点での対応状況を御報告いただきたいと思います。
○国務大臣(宮腰光寛君) 内閣府では、社会生活を営む上で困難を有する子供や若者の支援を担当する立場から、二〇〇九年度と二〇一五年度に十五歳から三十九歳までの方々を対象として引きこもりに関する調査を実施しました。その結果、引きこもりの状態となって七年以上がたつ者の割合が、二〇〇九年度の調査では一六・九%、二〇一五年の調査では三四・七%と引きこもりの長期化傾向が見られたことから、青年期以降の引きこもりの実態を把握することで今後の子供、若者支援の参考とするため、今年度に約二千五百万円の予算を計上し、四十歳以上の方々を対象とした調査を実施しております。
 三月中の公表を目指し分析を行っているところでありまして、調査結果につきましては政府全体で共有し、民間団体への働きかけを含めしっかりと引きこもり対策への活用に努めてまいります。
○山本博司君 そこで、安倍総理にお伺いをしたいと思います。
 この問題は八〇五〇問題とも呼ばれておりまして、八十歳代の親が自分の年金を切り崩して五十歳代の子供の面倒を見る事例も多く、深刻な課題となっております。長期化すればするほど孤立が深まって社会復帰は困難になります。また、親亡き後を心配する声もございまして、在宅でできる仕事の提供や安心できる居場所づくり、これが必要でございます。こうした問題につきましては、生活困窮者自立支援法の中で支援の枠組みはできつつありますけれども、自治体の任意事業が多くて現実的には十分な支援にはつながっておりません。
 安倍政権では、一度失敗しても再チャレンジできる社会を目指し、人づくり革命、また一億総活躍社会の実現、これに向けて取り組んでおられます。この大人の引きこもり支援、大変重要な課題でございます。総理の認識を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 引きこもりについては、その期間が長期化しているとの指摘もあり、できる限り早期に就労などを通じて社会とのつながりを回復できるよう、御本人の状態に応じてきめ細かく支援をしていくことが重要であると考えています。
 このため、都道府県等に設置をされたひきこもり地域支援センターにおける相談支援のほか、生活困窮者自立支援制度による訪問支援や住み慣れた地域での就労体験の実施などを通じ、本人のみならずその家族も含めた支援を行っております。
 今おっしゃったように、引きこもりになっていくことによって、御本人の人生にとってもこれ大変な損失になっていくんだろうと思います。これ、社会全体にとっても大きな損失になっていくわけでございますので、社会全体でこうした引きこもりになっている皆さんに働きかけを行っていくことが大切なんだろうと、こう思っております。
 八〇五〇問題を含め、皆が役割を持ち、支え合いながら、自分らしく活躍できる地域共生社会の実現に向けて全力で取り組んでまいりたいと思います。
○山本博司君 やはり社会全体で支えていく、大変大事だと思います。是非よろしくお願い申し上げたいと思います。
 こうした共生社会の実現を目指す中で、ICTの利活用がもっとクローズアップされるべきではないかと私は考えます。
 ICT社会の進展によって生活の利便性が向上する中で、特に障害のある方にとりましては、これまで日常生活でできなかったことができるようになったり、テレワークにより在宅での就労が可能となるなど、大変大きなメリットが期待をされております。また、デジタルデバイドの対策が取られれば、障害者だけでなくて、高齢者にとっても利用の幅が広がると思います。しかしながら、現状では必ずしもこうした障害者のICTの利活用が進んでいない状況もございます。
 総務大臣にお聞きします。
 総務省では、今、この有識者による検討会、実施をしておりますけれども、取組状況を御報告いただきたいと思います。
○国務大臣(石田真敏君) 委員御指摘のとおり、高齢化社会や人口減少などに直面する日本にとりまして、ICTの活用によりまして、障害者、高齢の方々も含め、全ての人がより豊かな人生を享受できるようにすることは誠に重要だと考えております。
 総務省では、昨年十一月から厚生労働省と共同で政務官レベルの有識者会議、デジタル活用共生社会実現会議を開催をいたしまして、障害を抱える方や御高齢の方にも御参加をいただき、障害者や高齢者などに対するICT利活用に関する支援策等の検討を行っているところでございます。
 この中では、障害者等の日常生活に資する先端技術の開発の仕組みや、高齢者や障害者がスマートフォン等のICT機器の操作などについて気軽に相談できる体制の在り方などについて議論をいただいていると聞いておりまして、今月、三月末には提言を取りまとめていただく予定であり、その結果も踏まえ、障害者などによるICT利活用に関する施策を積極的に推進してまいりたいと考えております。
○山本博司君 是非とも、今、國重政務官が総務省として担当されているところでございますけれども、是非とも推進をお願いしたいと思いますし、また、IT担当大臣、平井担当大臣もよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 このICTの活用の具体的な事例として、ICカードの活用についてお聞きをしたいと思います。
 二月一日の参議院本会議におきまして、我が党の山口代表の代表質問に対しまして、安倍総理から障害者手帳のカード化を目指す方針が示されました。これは大変画期的なことでございまして、これをきっかけに様々な手続の簡素化が期待をされている状況でございます。
   〔理事二之湯武史君退席、委員長着席〕
 例えば、障害者が鉄道やバスなどを利用する際に毎回手帳を示さなくても割引を受けられるような仕組みが可能とするならば、障害のある方も外出をする機会も増えて、社会参加の機会も増加すると思います。
 国土交通省の告示、標準運送約款では、運送割引の確認方法について、「手帳を呈示し、」とございますけれども、こうしたことを見直していけば大きな改善につながります。
 現状では、割引を利用するたびに公共交通機関の窓口で障害者手帳の提示を求めることが多いのですけれども、もう既に、関西などの私鉄、バス六十四社でつくるスルッとKANSAI協議会では、障害者と介護者用のICカード、この導入をしております。こうした好事例が全国に展開できるように見直しを進めていただきたいと思います。
 石井大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 障害者割引は、従来より各事業者の自主的な判断に基づき実施をされているところでありますが、国土交通省としては、障害者等の移動の利便性向上は重要と考えております。
 公共交通機関の障害者割引手続につきましては、本人確認のため、多くの事業者におきまして身体障害者手帳等の提示を求めていると承知をしております。一方、本人確認情報を事前に登録しておくことによりまして、手帳の提示を乗車の都度求めることなく割引料金が適用されるICカードを利用したサービス等を実施している事業者もいるところであります。
 このため、今般、身体障害者手帳等の提示以外の方法による本人確認も可能であることを明確化するための告示等の規定の見直しを行うことといたしました。加えまして、関係事業者等に対しまして、先ほど申し上げたようなICカードの活用等による先進的な事例を周知をいたしまして、障害者等に過度な負担とならないよう、合理的な方法で本人確認を行うことについて理解と協力を求めたところであります。
 今後とも、障害者等の移動の利便性向上に向けた取組をしっかりと進めてまいりたいと存じます。
○山本博司君 大臣、ありがとうございます。大きな前進でございます。更なる推進をお願いをしたいと思います。
 昨年の通常国会におきまして、障害者による文化芸術活動推進法が成立をいたしました。この法制化には議連の事務局長として長年関わってきておりまして、障害関係の団体の方からは喜びの声も上がっております。
 今現在、基本計画の策定に向け準備が進められております。全都道府県に舞台芸術とこの美術作品の拠点が設けられ、更なる振興が期待をされております。
 先週も、文化庁の後援を受けまして、障害者団体の和太鼓や車椅子ダンスなど、そうしたグループが芸術の都であるフランスのパリで演技を行い、大変大喝采を受けてきたそうでございます。こうした感動、そして社会参加の機会が展開できれば、共生社会の実現に大きな役割を果たすと思います。
 総理におかれましては、官邸で障害者の集いを開催していただいておりまして、多くの障害のある方にエールを送っていただいております。総理にこの認識を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 障害の有無に関わらず、全ての人が文化芸術に親しみ、才能や個性を生かして活躍することができる社会を築いていくことは極めて重要であります。
 このため、政府としては、昨年六月に成立をした障害者による文化芸術活動の推進に関する法律に基づき、文化芸術や福祉の関係者などから幅広く意見を聴取しながら、障害者による文化芸術活動を総合的かつ計画的に推進する国の基本計画を今月中に策定すべく準備を進めているところであります。
 あわせて、障害者の文化芸術活動の鑑賞、創造、発表の機会を拡充するとともに、作品等への評価の向上を図る取組など、障害者の文化芸術活動の充実に向けた支援に取り組むこととしております。
 今御紹介いただきましたが、以前、芸術活動など様々な分野で活躍する障害者の方々を官邸にお招きをしまして、官邸の前のお庭におきまして芸術作品やパフォーマンスを紹介していただき、鑑賞させていただきました。心を揺さぶられるような作品等を数多く拝見させていただきましたが、そうした機会を改めて設けられればと、こう考えているところでございます。いずれにいたしましても、多くの皆さんにもっと接していただきたいと、こう思います。
 政府としては、今後とも、文部科学省、厚生労働省、関係省庁が相互に連携して障害者の方々の文化芸術活動を全国で支援をしていくとともに、優れた作品を始め多くの作品や活動が様々な場で発信され、国内外の多くの方々がそのすばらしさに触れられるよう取り組んでまいりたいと思います。
○山本博司君 総理、力強い答弁、本当にありがとうございます。よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 次に、地方の活性化という観点からお聞きをしたいと思います。
 アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズが、その年に行くべき五十二か所を毎年発表しておりますけれども、今年行くべき場所ということで瀬戸内の島々が日本からは唯一選出されました。風光明媚な瀬戸内海の島々が選ばれたことで、外国人観光客が瀬戸内の離島であるとか、しまなみ海道なども数多く訪問するのではないか、地元の方々は大変歓迎をしております。
 また、本年は瀬戸内国際芸術祭二〇一九も開催されるということで、インバウンドの地方の拡大、これも大いに期待されるところでございます。四千万人の目標を目指し、ゴールデンルート以外の観光地、これを開発し、地方の流れを大きく拡充すべきだと考えます。
 本年一月より国際観光旅客税が創設、適用されました。地方においても、多言語表記やまた無料の公衆無線LANとかトイレの洋式化とか、こういう対応が必要でございます。インバウンドの地方拡大に向けた大臣の認識を伺います。
○国務大臣(石井啓一君) 観光は地方創生の切り札、成長戦略の柱であります。昨年の訪日外国人旅行者数は三千百十九万人、消費額は四・五兆円と、いずれも過去最高を記録いたしました。
 こうしたインバウンドの効果を全国に波及させまして、二〇二〇年、訪日外国人旅行者数四千万人、消費額八兆円等の目標を達成するためには、幅広い国や地域からの訪日外国人旅行者を確実に増加をさせるとともに、地方への誘客を進めていくことが重要と考えております。
 このため、明日の日本を支える観光ビジョンに基づきまして、全国どこでもストレスなく快適に観光ができますように、観光地や交通機関における多言語対応、無料WiFi、キャッシュレス決済等の受入れ環境整備による地方への誘客促進、文化財や国立公園におけます多言語解説の整備、体験型観光コンテンツの充実等による体験滞在の満足度の向上、DMOを中心といたしました多様な関係者の広域的な連携の促進などの取組につきまして、国際観光旅客税の税収等も活用しつつ、集中的に取り組んでまいりたいと存じます。
○山本博司君 是非とも推進をよろしくお願いしたいと思います。
 最後に、総理にお聞きします。
 いよいよ二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックが目前でございます。レガシーとしての、世界の人々に新たな共生モデルの、共生社会のモデルを提示することができるかが問われております。誰もが生き生きと安心して暮らせる共生社会の実現を目指していただきたいと思いますけれども、最後に安倍総理の認識を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 来年の東京オリンピック・パラリンピックを契機として、障害のある方も、ない方と同じように夢を追い、可能性や能力をもっと生かすことができる社会、共生社会の実現を目指し、政府一丸となって今取り組んでおります。
 中でも、バリアフリーについては、昨年成立をした改正バリアフリー法に基づき、ハード、ソフト両面のバリアフリー施策を積極的に推進をしています。御指摘のユニバーサルデザインタクシーについては、国土交通省から関係事業者に対して車両の改善や運転手への接遇研修の実施を要請し、この結果、乗降時間が相当程度短縮されてきているものと承知をしています。二十分ぐらいだったものが、今、四分か三分ぐらいまで短くなっているということでございますが、引き続き、共生社会の実現に向けて全国の公共交通機関や観光地等のバリアフリー化を一層推進し、次世代に誇れる、世界に冠たるバリアフリー社会を築いていきたいと思います。
○山本博司君 ありがとうございます。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。