公明党 参議院議員 山本ひろし

公明党

厚生労働委員会

第169回国会 厚生労働委員会 閉1号
平成二十年九月十八日(木曜日)


○山本博司君 公明党の山本博司でございます。

 本日は、年金記録の問題と事故米の対応について質問をしたいと思います。

 まず初めに、年金記録の訂正事案、いわゆる厚生年金の標準報酬月額の改ざん疑惑についてお伺いをしたいと思います。この厚生年金の標準報酬月額の改ざん問題については、社会保険事務所が組織ぐるみで改ざんしていたのではないかとの疑いが持たれていたところであります。標準報酬月額は被保険者にとっては年金受給のベースとなる極めて重要なデータであり、改ざん疑惑が持たれること自体、社会保険制度への国民の不信を増幅させるものであり、大変ゆゆしき事態であると思います。こうした点からも、我が党といたしまして八月二十二日に舛添大臣に対しまして厳格な調査を申し入れる申入れ書を提出をいたしました。私もお会いをしてお話をさせていただきました。

 このほど、社会保険庁におきましての標準報酬・資格喪失の遡及訂正事案に係る調査結果についてとの報告をまとめておりますけれども、そこで、この調査結果の概要に関しましてまず御報告をいただきたいと思います。

 

○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。

 遡及して標準報酬月額の引下げあるいは被保険者資格の喪失というその事務処理が行われている事案というのが年金記録確認第三者委員会において申立てという形で持ち込まれて、そしてそこにおける審査の結果、これはそのような事務処理に合理性がないのではないかというような認定の下に年金記録の訂正のあっせんを受けると、こういうようなことで、私どもの方で調査を今年の初めから進めているものが十六件ございます。

 それからまた、そのような調査の過程において、報道において進んで事業主の方が具体的な証言をなさったということで把握させていただいた事案が一件あるということで、十七件について今回調査を進めてきて、四月の三十日に中間報告をさせていただいたわけですが、その後もその追跡あるいは補完の調査を加えて、このほど最終的な調査結果をおまとめさせていただいたと、こういうことでございます。

 調査の手法といたしましては、当時関係したということが考えられる職員それから事業主の方々、こういった方々に対する書面あるいは面談での調査、それからそういったかかわりを具体的に持ったのではないかというような方々に対する調査と並行いたしまして、そもそもそれらの事務が行われた当時の社会保険事務所の事務処理プロセスそのものがどうだったのかという、そういう側面的な調査も加えながら今回取りまとめをさせていただいたと、関係閣僚会議の方に報告をさせていただき、公表に及んだということでございます。

 調査結果につきましては、先ほども申し上げておりますように、遡及して資格喪失という処理をしたこと自体は事実に即していた可能性が考えられると、そういうような事実が浮かび上がった案件がございます。ただし、この案件につきましては、そこまでは事実どおりということで問題はないというふうに私ども見ておりますけれども、その後でなさるべき、行われるべき指導、これは、厚生年金保険の方に加入しなさいと、こういう指導が行われるべきだったのに、誤って国民年金の方の加入を勧めてしまったと、こういうようなフォローの指導の点において誤りがあった事案が一件でございます。それから、今日、午前中もそうでございますけれども、指摘を受けております社会保険事務所の職員が事実に反する処理であることを知っていたと考えられる事案が一件。そして、残りの十五件でございますけれども、事実に反する処理であることを職員が知っていたかどうか、これは明らかにならなかった事案がそういうことで十五件と、こういうような結果となっているということでございます。

 なお、あっせんをいただきました十六事案の申立人の方の分につきましては、直ちに年金記録の訂正をしているところでございます。

 

○山本博司君 ありがとうございます。

 午前中からもずっと議論をされております。どちらにしても、結果、社会保険事務所の職員による改ざんへの関与、これがあったことは一件認められておりますけれども、この職員に対してのやっぱり厳正な処分、これしていただきたいと思っております。

 そして、この調査結果を踏まえた上で対応をどのように行うつもりなのかどうか、この点に関しましての御説明をいただきたいと思います。

 

○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。

 今回の調査対象事案へのまず対応でございますけれども、今申し上げましたが、社会保険事務所の職員が事実に反する処理であることを知っていたと考えられる一件の事案に関しましては、当該職員がほかに関与した事案がなかったかどうかなどの調査も今進めておりますけれども、これをきちんと進めて確定をした上で、関係職員に対して厳正に対処していきたいというふうに思っております。

 また、今回の調査対象事案にかかわる事業所に勤務しておられました他の従業員の方、同僚の方でございますけれども、そのうち同様の遡及訂正の事務処理が行われている可能性がある方については先ほどもお尋ねが別にあったわけでございますけれども、早急に事実の確認をお願いいたしまして、必要な記録訂正を行ってまいりたいというふうに思っております。

 それからさらに、今回の調査結果を踏まえた対応でございますけれども、一つには、今回の調査対象事案以外に、その後、年金記録確認第三者委員会においてあっせんされた事案がまだございますので、これらについて更に事案に関する調査を進める。それから、第三者委員会における審議には至っておりませんけれども、申立てがなされているもののうち、一定のものについては外形がかなり類似しておりますのでそれらの中にある可能性もございますから、それらも対象として分析調査をしていきたいというふうに思っているというのがまず一点。

 それから、二点目でございますけれども、先ほど大臣の方からもお話がございましたが、約一億五千万件のオンライン記録の中から、先ほどございましたけれども、三つの条件を言わば組み合わせまして、どれも備えているものを抽出いたします。それが六万九千件というような数字に相なるわけでございますけれども、そういう形で抽出した上で、疑問があるものとないものを可能であればより分けた上で、疑義のあるものについてお知らせをしていくというようなこと、これは具体的な手順をこれから詰めていくということになるわけでございますけれども、そういう処理をしていきたい。当面、その中でも受給者分が二万件ほどというふうに考えられますので、来年早々を目途に進めることができればと、これは先ほど大臣も申し上げたことでございますけれども、考えているところでございます。これが二点目でございます。

 それから三点目に、平成二十一年中に、厚生年金を受給なさっている方に対しまして、標準報酬月額の情報を含みますお知らせを送付することを開始したいというふうに考えておりまして、そういったことを通じて年金受給者あるいは現役加入者によります記録の確認というものを進めていきたい。

 そして最後に、何といいましてもこのようなことを繰り返すことがないように再発防止対策をきちんと講じていきたい、徹底させていきたいと、かように考えているわけでございます。

 

○山本博司君 ありがとうございます。

 今回の調査自体、氷山の一角ではないかと、このような指摘もございます。また、身内だけの調査では追及が甘いんじゃないか、限界があるのではないかと、こういうふうな意見も出ております。是非、弁護士などのそうした外部有識者、こういった方にも参加をしていただいて、これは徹底的な調査をすると、このように行っていただきたいと思います。

 そこで、鴨下副大臣にお聞きをしたいと思います。

 これまで、午前中からずっとこの論議ございました、見てまいりましたけれども、国民の不信を払拭するためには、こうした不正の実態解明とともに再発防止の徹底、これが重要であると考えます。一部では、今日の午前中も議論ございました、年金記録の改ざん、保険料の滞納を減らして徴収実績を高く見せようとする、こういった目的で社会保険事務所側が促すケース、こういったのがあると言われております。

 こうした指摘があること自体、大変残念であり、一般の被保険者や年金受給者のことを考えていない態度であると思います。ここから職員の意識改革ですね、今からでございますけれども、新たな姿勢で臨むことが大事なことではないかと思います。

 再発防止の徹底、これをどのようにお考えなのか、お答えをいただきたいと思います。

 

○副大臣(鴨下一郎君) 今先生おっしゃるように、こういうような事案が今顕在化している部分がございますけれども、これが本来的に言うと氷山の一角なのか、その氷山の下の方にどれほどの広がりがあるのかと、こういうようなことについて我々はまずはっきりと把握する必要があると思いますし、それにつきましては先ほど大臣から答弁がありましたけれども、このオンラインの一億五千万件、この中の中に、ある条件、例えば標準報酬を五等級以上引き下げているケース、あるいは六か月以上さかのぼって記録を変更していること、さらには例えば倒産をしたような事業所、さらには様々な更にほかのケースも踏まえてどのくらいの広がりがあるのかと、こういうようなことをまずしっかりとつかむと、こういうことが一番重要なんだろうというふうに思っております。

 そうしてその後に、今先生おっしゃるように、それじゃ、意識改革を含めた、まあ再発防止といいますか、そういうようなことに取り組むわけでありますけれども、それについての御質問でございますので具体的な再発防止についての話をさせていただきますが、私たちの問題意識としては、まずとにかく広がりを、どこまであるのか、そういうようなことについて、国民の皆さんの不安、不信、こういうものをいかに払拭するかと、こういうようなことが重要だろうというふうに思っております。

 その上で、再発防止につきましては、一つは、長期間遡及して資格喪失を行ったり標準報酬を訂正する場合には、これは平成十八年の十月に策定しました業務処理マニュアル等に基づきまして事実関係が確認できる書類の添付を徹底すると、こういうようなことが一つであります。

 加えて、社会保険事務所における滞納事業所に係る取組状況に関しまして、これは担当課の担当者だけに任せるのではなくて、徴収対策会議等においても所長自らが直接その状況を把握すると、こういうようなことで、一人の人間が勝手な裁量で自らそういう遡及訂正等をできないようなこういうようなことをすると、こういうようなことも重要だろうというふうに思っておりますし、さらに一定の条件に該当する届出につきましては、これは社会保険事務局に報告をさせて、社会保険事務局において事前に確認を行うと、こういうようなことも重ねて行う必要があるんだろうというふうに思っております。遡及訂正処理が行われた届出が真正なものなのか、あるいはそうでないか、こういうようなことの確認をすると、こういうようなことについては事業所調査の重点項目として位置付けておくと、こういうようなことも我々は落としてはいけないことなんだろうというふうに思っております。適用、徴収関係書類の管理の在り方について、業務の性格に応じてしっかりとマニュアルを作ってこの在り方について再検討を行っていくというようなことが重要だろうというふうに認識しております。

 いずれにしても、これは法令を遵守して業務を遂行すると、こういうようなことはもう言わずもがなでありますけれども、公務員の基本の基本でございますから、あらゆる機会を通じて今までの反省を一つの基礎にしっかりと取り組んでまいりたいと、こういうふうに思っておりますが、再三申し上げますけれども、とにかく全容を一日も早く解明をして、そしてそれで国民の皆さんの不安、不信、こういうものを払拭してまいりたいと、こういうふうに考えております。

 

○山本博司君 ありがとうございます。

 職員の意識改革も含めて進めていただきたいと思います。

 次に、先ほどの今回の調査結果を踏まえた対応でも触れておりましたけれども、ねんきん定期便やインターネットでの年金記録照会サービスなどを活用して受給者や全加入者が過去の標準報酬月額を確認できるようにすると、こうございますけれども、特にお年寄りの年金受給者の方々というのはインターネットのアクセス、大変困難な場合もあると思います。こうした方々に対してのきめ細やかな配慮も必要であると思いますけれども、この点に関しましてどのようにお考えでしょうか、お答えをいただきたいと思います。

 

○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。

 二つ内容的には御質問いただいたというふうに受け止めております。

 まず一点目は、ねんきん定期便の内容ということかと思いますけれども、平成二十一年四月から国民年金、厚生年金のすべての現役加入者の方々に対しまして、誕生月に直接御本人あてに送付することとしております。

 そして、その内容でございますけれども、幾つもございます。まずは加入月数や納付済み月数などの年金加入期間のお知らせ、それから保険料納付額の目安、まあ保険料の合計額がこれで分かるということでございます。それから加入実績に応じた年金見込額、さらには加入制度やあるいは事業所名称あるいは資格取得、喪失の年月日などの年金加入履歴、それから厚生年金のすべての期間の標準報酬月額、賞与額それから保険料納付額、国民年金に御加入の方であれば国民年金のすべての期間の保険料納付状況、これは内容的には納付、未納、免除、そういった内訳がきちんと表示されると、そういうものを内容的には御送付しようということで予定をして準備を今進めているところでございます。

 それから、インターネットによる年金記録についての情報提供の関係でございますけれども、現在このインターネットによります年金記録照会のサービスというのは現役の加入者の方々についてやらさせていただいております。それを受給者の方にも本年度中に拡大をしていこうということでございますけれども、手順を簡単に申し上げれば、まず社会保険庁ホームページ、これをお開きいただきまして、こちらの方からサービス利用の申込みをしていただきます。で、私どもの方としてはそれを受け止めまして、私どもの方からユーザーIDとパスワードを御本人あてに郵送させていただきます。これを御活用なさってそのユーザーIDとパスワードを用いて社会保険庁ホームページからアクセスしていただくと、そうしますと御本人の記録というものが全部見れると、こういう形になってございます。

 現在このサービスでございますけれども、手続に掛かる時間の方でございますけれども、お申込みをいただいてからサービスが利用可能というところまでおよそ今二週間掛かると、こんなような状況になっているところでございます。利用なさる方がお年寄りということでもございますので、十分その点は御負担にならないような、見やすいような、そういう工夫も併せて講じていきたいというふうに考えております。

 

○山本博司君 ありがとうございます。

 様々な課題もあると思いますけれども、この標準報酬月額も含めまして、年金記録が容易に確認ができるような対応をしていただきたいと思います。

 次に、領収書などの保険料を納めた証拠がない場合の年金給付を判断する総務省の年金記録確認第三者委員会が発足してから一年以上が経過をいたしましたけれども、これまでの審査状況に関しまして御報告をいただきたいと思います。できれば簡潔にお願いします。

 

○政府参考人(関有一君) 年金記録確認第三者委員会に対する申立て及び処理の状況でございますけれども、社会保険事務所等で受け付けました件数は現在約七万件でございます。そのうち、そこから第三者委員会に転送された件数は約五万四千件となっております。これらにつきまして、現在までに年金記録の訂正が必要であるとのあっせんを行ったものが九千八百八十四件、訂正が不要であるとの決定を行ったものが一万三千三百四十件、申立ての取下げが千百八件、合わせまして全体で二万四千三百三十二件について処理を終えております。これは受け付けた件数の約三五%、それから送付された件数の約四五%に相当いたします。

 今後の取組といたしましては、今年の一月の年金記録問題に関する年金閣僚会議におけます方針に沿いまして、本年三月末までに申し立てられた約五万件の事案につきまして、おおむね一年、すなわち来年の三月まででございますけれども、を目途に処理を終えると、こういうことにされておりますので、このことに最優先で取り組みたいと考えております。

 そのため、東京、大阪、神奈川など申立て件数が非常に多数に上りまして処理のスピードアップが必要な地域を中心に委員と事務局職員の大幅な増強を図っておるところでございまして、審議チーム、これは委員会の部会というふうにお考えいただければよろしいと思いますけれども、そのチームの数を約二百まで増やしてまいったところでございます。このような体制強化もありまして、この処理のペースでございますけれども、今年の五月以降、月に大体三千件を超えるところまで来ております。この九月以降は月に四千件ペースにしていきたいと考えているところでございます。

 今後とも公正、迅速な処理に全力を挙げていきたいと、かように考えているところでございます。

 

○山本博司君 ありがとうございます。

 今審査の申立ての処理のスピードということでございますけれども、もっともっとスピードアップを必要であるんじゃないかというふうに感じます。私も、昨年の十二月にも当委員会で質問をさせていただきました。都道府県ごとにばらつきがあるんではないかと、こういったことの指摘ございましたけれども、やはり顕在化をしてきているんではないかというふうに感じます。是非とも第三者委員会、この増強も含めた体制の立て直しを含めてお願いを申し上げたいと思います。

 次に、社会保険庁に関連しまして、このほど発表されました無許可専従行為、いわゆるやみ専従についてお聞きをしたいと思います。

 このやみ専従につきましては、社会保険庁の職員が給与を受け取りながら無許可で労働組合活動に従事していたとのことでございますけれども、これまでの調査によって服務違反があったことが明らかになっております。そして、九月三日にはやみ専従職員について、またその管理職について処分が行われたとのことでございます。その処分内容について、まず御説明をいただきたいと思います。また、現在、服務違反調査委員会では全職員を対象に再調査を進めているとのことでございますけれども、懲戒処分者というのは今後増える可能性もあると予想されております。

 そこで、鴨下副大臣に、やみ専従の根絶に向けた御決意をお聞かせいただきたいと思います。

 

○政府参考人(薄井康紀君) まず、私の方から無許可専従行為に関します処分の内容について御説明をさせていただきます。

 無許可専従行為につきましては、社会保険庁において調査をいたしまして、この四月三十日に、三十名の者が無許可専従行為をやっていたと、こういうことを報告をさせていただいたところでございます。多くの職員が長期間にわたりまして長官の許しを得ることなく職員団体の役員として職員団体の業務に従事する、いわゆる無許可専従ということを行っていたことに対しまして、極めて遺憾なことでございまして、改めて心からおわびを申し上げたいというふうに思っております。

 今申し上げましたこの三十名とその関係者につきまして、本年九月三日付けで処分を行ったところでございますが、具体的には、無許可専従をした人、これが二十三名、それからこの無許可専従行為を惹起させました職員団体の支部長が一名、それから今申し上げました無許可専従行為者とそれから職員団体の支部長等が同一の者が五名、それから無許可専従行為を黙認しておりました管理者十名、それから社会保険事務局の監督者二名、併せまして、これらの者につきまして、それぞれ減給十分の二、二月から三月ということで処分を行ったところでございます。

 それから、無許可専従行為を行っていた者に対しましては、この無許可専従行為期間に係ります給与、これは利息相当額も含めてでございますけれども、その返還を求めることといたしているところでございます。

 また、今回懲戒処分を受けた職員でございますけれども、これは日本年金機構の基本計画におきましては機構の方には採用されないということになっていることを申し添えます。

 それから、今も御指摘ございましたけれども、今、服務違反調査委員会におきまして、私どもがやりました調査の検証であるとかそういうことを引き続きお願いをしているところでございます。

 

○副大臣(鴨下一郎君) 今先生御指摘のやみ専従につきましては、極めて遺憾なことでもありますし、これは深く反省もし、なおかつ国民の皆様に我々も心からおわびを申し上げないといけないと、こういうふうに考えております。

 加えまして、今総務部長から話ありましたように、具体的な処分内容につきましてはその答弁のとおりでございますけれども、加えて、今後どうするかというようなことについては、まずはとにかく厳しく今のその処分についてそれを実行するというようなことと同時に、これからどうしようかというようなことにつきましては、これはもう適切な労使関係、こういうようなものの形成に努めていくというようなことが一義的に重要なことなんだろうというふうに思います。

 さらに、具体的な方策としましては、これは現行の業務監察に加えまして、服務規律に関する監察の実施を厳格にしようと、こういうようなことと、社会保険庁本庁に置かれている法令遵守委員会への、これは外部委員、例えば弁護士さん、こういうような人たちを入れた委員会を設置すると、こういうようなことと、加えまして、内部の通報制度、こういうようなものを拡充した外部の窓口、これも弁護士さん等を中心にこういうようなものも設置していこうじゃないかと。

 こういうようなことを含めて全体的に、労使とも含めた中のコンプライアンスを高めていくと、こういうようなことについて我々もしっかりと配慮してまいりたいと、こういうふうに考えております。

 

○山本博司君 ありがとうございます。

 それでは、舛添大臣にお伺いをしたいと思います。

 午前中の論議も含めまして、こうした様々な課題、長年にわたって慣習によって、一般社会では通用のしない、国民の目から見ると理解できないような事態がずっと行われてきたのは明らかでございます。二〇一〇年には日本年金機構として新しく出発するわけでありますけれども、それまでにすべてのうみを出し切って、年金制度の信頼を取り戻さなくてはなりません。信頼回復に向けた社会保険庁改革に対する舛添大臣の御決意をお聞きしたいと思います。

 

○国務大臣(舛添要一君) 新しい組織におきまして、これまで度重なって出てきたような不祥事が起こらないように、採用基準も極めて厳格にしておりますし、そして監視体制を含め、これは遺漏なきように努め、そして国民の年金に対する信頼感を回復すると、そういう思いで全力を挙げてまいりたいと思っております。

 

○山本博司君 次に、残留農薬やカビ毒に汚染された事故米の件に関しまして御質問をしてまいりたいと思います。

 この問題、全国各地で不正転売が発覚しており、様々な形で被害が発生しております。食の安全確保へ全容の解明をされなくてはならないと思いますけれども、先ほど大臣も御指摘されましたように、そうした中で、特別養護老人ホームとか保育園の給食にこの事故米が食用として利用されていた事例が報道されております。お年寄りや乳幼児という一番弱い立場の方たちにしわ寄せが行くというのは大変残念なことであると思います。こうした被害を最小限に食い止めるためにも、再発防止に政府を挙げて取り組まなければならないと思います。再発防止に向けての今後の対応策、このことをお聞かせいただきたいと思います。

 

○政府参考人(石塚正敏君) 事故米穀の不正規流通につきましては、この事案の広域性、また社会的な影響の大きさ等を踏まえまして、政府一体となって対応しているところでございます。

 具体的には、先ほど御答弁いたしましたように、内閣府に副大臣をヘッドとしまして関係府省の担当官をメンバーとする事故米穀の不正規流通に関する対応検討チームを設置したところでございます。この中で、政府内の連携を強化しつつ、まずは事故米穀の流通経路の早期解明と回収、そして情報の一元化及び迅速な情報提供、さらには再発防止策の検討というものを進めているところでございます。厚生労働省といたしましても担当官をこの検討チームに参画させておりまして、適切な再発防止策の取りまとめに鋭意協力してまいりたいと考えております。

 

○山本博司君 それでは、大臣にお伺いをしたいと思います。

 今回の事故米の不正転売に関連いたしまして、食品衛生法の刑罰を重くすべきではないか、こうした議論もございます。この点に関してどのように行うお考えなのか、特に保岡法務大臣との間で法改正も含めた検討がされていると、こういうお話でございますけれども、どのような認識でおられるのか、大臣の認識をお伺いしたいと思います。

 

○国務大臣(舛添要一君) 委員御承知のように、食品衛生法の罰則は、違反食品の販売などについては三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金になっておりますし、規格基準、残留農薬基準に違反する食品の販売については二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金となっています。ちなみに、経済産業省の所管ですけれども、不正競争防止法では五年以下の懲役、五百万円以下の罰金ということになっております。

 しかし、今回のように、これだけ大量の流通ということで、広く多くの国民の生命を危機に瀕させるというようなことについては、私はこれは法務大臣とも議論をいたしましたけれども、少し刑罰の強化を考えていいんではなかろうかということでございますので、これは関係省庁と議論をしながら、あらゆる方面からこのような方向で検討を進めて成案を得たいというふうに思っています。

 つまり、そういう思いで政府はきちんと対応していく、そういうことでなければ、私先ほど申し上げましたように、まさか工業用、しかも事故米を国民の食用にするような不届き者がいるというのを想定していなかった。しかし、そういう者がいる以上は、これに対して厳罰を処すという態度で臨むべきだと、そういう思いで今の改正を検討したいと思っております。

 

○山本博司君 ありがとうございます。

 最後に、大きな観点からお聞きをしたいと思います。先ほどもお話がございました消費者庁の設置についてでございます。

 現在、政府では、最重要課題としての消費者庁の設置に取り組んでおりますけれども、公明党としても、生活者、消費者目線の行政に転換するために積極的に推進をしてまいりました。厚生労働省からは食品衛生法の表示の分野が移管される見通しではありますが、この移管によって消費者行政の一元化が行われ、食の安全、安心にも寄与するものと大いに期待したいと思います。

 舛添大臣におかれましては、福田内閣の一員として消費者庁の創設についてつぶさに見てこられたと思いますが、消費者庁の設置についてどのような御見解をお持ちなのか、最後にお聞きをしたいと思います。

 

○国務大臣(舛添要一君) 国民の生命を守っていく、そして食の安全を守っていく、これは厚生労働省としても大きな仕事であります。そういう中で、国民の目線に立って、消費者の目線に立ってやれば防げたであろうというような事案は、例えばパロマのガス機器の問題を始めいろいろあった。今回もそういう思いがあります。

 ちょうど、今日は環境大臣経験者が私の横にもあちらにも座っておられますけれども、環境省をつくるときと同じ議論だと思うんです。ある意味であの当時、えっ、環境省なの、ところが今は、まさに世界全体で見て環境大臣、環境省の重みというのは、どこの政府においても、特にこの前のサミットの中においては非常に大きいわけですから、私は、行く行くはこの環境庁から環境省になり、今環境問題で世界全体で共通で議論ができる、こういう省として消費者庁が省になり、国民の消費を守っていく。

 そして今、お隣の中国では粉ミルク、六千人以上の子供が被害が出たといいます。これは、我が国に輸入されていないから我が国は関係ないということではなくて、お隣の、つまり世界の命を守らないといけないんだ。これは、やはり連携して、中国のこういう食品衛生についても、ギョーザの問題はもろに我々に関係ありましたけど、国際協力をやらないといけない。そういうときに、外局的な消費者庁よりも、消費者省という形できちんとこういう問題に対応できることが日本の国際貢献にもつながると思いますから、これは全力を挙げて支援してまいりたいと、そういうふうに思っております。

 

○山本博司君 ありがとうございました。

 以上で質問を終わります。