公明党 参議院議員 山本ひろし

公明党

少子高齢化・共生社会に関する調査会

第169回国会 少子高齢化・共生社会に関する調査会 第5号
平成二十年四月十六日(水曜日)

 

○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 今日は三人の参考人の皆様、大変に貴重な御意見を聞かせていただきまして本当にありがとうございました。
 それぞれお聞きをしたいと思います。時間によっては二人になるかも分かりませんですけれども。
 まず、小林参考人にお聞きをしたいと思います。
 外国人に対する医療の様々な現状と問題点ということで、特に行政が、市町村を含めて国が様々なことをやらないといけないということを大変強く感じました。AMDAに関しましては、私どもの参議院議員の谷合さんがずっと活動されていらっしゃいまして、大変私も身近に感じております。
 その中で、国が予算と人を投入すればいいんだということの中の一つに、インターネットを使った通訳ということの部分でちょっとお聞きをしたいんですけれども、私も離島等を回りますと、映像・画像システムをインターネットで活用していけばもっともっと良くなるというようなことも感じておるんですけれども、具体的に、医療機関にとってこれを開発するとしたらお金が高いという、もっと具体的にどういう形で国等が援助していただければいいか、この辺りを少しちょっとお聞かせいただけませんでしょうか。

○参考人(小林米幸君) まず、このインターネットの通訳がとても今私は便利だと思っているのは、例えば、先ほど医療通訳の養成がとても大変だというお話をしました。レベルが大変なんですね。本当に、例えばタイ語の通訳とか特殊な言葉の通訳、英語はともかくとして、スペイン語にしても、そういう方が一つの市町村あるいは県にたくさんいるわけがないんです、それだけできる人が。ということは、まあ東京じゃなくても構いませんけど、全国に一個どこかにあれば、それを電話あるいはインターネットで結べば全国で共有できる。ところが、市町村、自治体は、都道府県もそうですけれども、例えば私の住んでいる神奈川県ですと、神奈川県民の納めた税金は神奈川県にある団体じゃないと使えないということで、じゃ神奈川県、埼玉県、千葉県、同じような組織たくさんつくるんですかという話になって、まるで無駄が多いんですね。ですから、こうやってインターネットで中央に一つあればやっていけるんじゃないかと僕は思っています。
 先ほど質問いただいた件ですけれども、結局、ハイビジョンになりますと一つ二百万ぐらい掛かりますか、それからサーバーの維持費とか相当な金額が掛かります。ハイビジョンではないにしても、今大手の会社ですと、ハイビジョンではない、インターネットで持ち歩ける大分小さいのができていますけれども、それにしても金額的に一組四十万ぐらい掛かります。
 ただ、そういうものをある程度援助していただくことによって、たくさんの地域の医療機関で外国人の患者さんが普通に診ていただくというシステムをつくることが可能ではないかというふうに本当に思っています。そのトータルの金額は僕は分かりませんけれども、これはハイビジョンを見ますと、実際にレントゲン写真とかを見ますと、はっきり見えます。インターネットですので一緒にレントゲンも載せることができますので、ですから患者さんの顔も、例えばこういうのは子供の、今小児科医が少なくなっていますけれども、小児科のへき地医療にも使えると思うんですね。例えば、お子さんの顔を見て顔色が悪いとか手を見せてくださいという、そういう細かいところまで実際に見えます。
 ですから、こういうシステムを何とか、決してすべてを国にお金出してもらおうと私は思っていませんけれども、やはりそういう援助をしていただける方向に進めばもう少し良くなるんじゃないかなというふうに思います。

○山本博司君 ありがとうございました。
 次に、手塚参考人にお聞きをしたいと思います。
 外国人の受入れと社会保障ということで、外国人の永住を前提とした統合策ということで様々なお話をお聞きしましたけれども、外国人の住宅の確保ということに関して、特に海外の、EU諸国を始めとした事例で、日本が現実的に生かせる事例、一体どういったものがあるのか、この辺をちょっとお聞かせいただければと思いますけれども。

○参考人(手塚和彰君) 私どもも海外にしばらく住む場合に住宅が一番苦労するわけでありまして、ただ、日本の今までのところ日系人の方なんかに対する処遇で、いわゆる県営住宅、都営住宅、市営住宅などについては地方自治体がとても一生懸命やっていて、外国人の入居率が五〇%を超えるような地域が、そういう団地もあることは先生御案内のとおりだと思います。
 ヨーロッパやアメリカの方がむしろ住宅問題は厳しくて、例えば私が家族で行ったときは高い住宅しかないものですから、市営住宅や何かに相当するゾチアールヴォーヌングという社会住宅というのがあるんですが、それに入れないかといって市に相談に行きましたら、いや、とてもあなたのあれじゃ駄目ですよという具合に一蹴されたことがございます。
 そのように、住宅については、ヨーロッパ諸国は自国民と同じように、所得階層や何かによって社会的な住宅というものを一緒にそこに入れるようにしていると。それから、住宅のあっせんもやっている自治体もございます。ですから、それらの問題と同時に、一番大きな問題は、雇主がきちんとした住宅を確保してくれることがやはり今後の外国人を受け入れるときの大事な問題になるのではないかという具合に考えております。よろしゅうございますか。

○山本博司君 最後に、じゃ石河参考人に、大変多文化ソーシャルワーカーの必要性というのはよく十分理解できたんですけれども、その中で、まだ愛知に二人といいますか、日本にはまだまだこれからだということで、身分保障等の問題で、海外でどういう形でもってこういった身分保障をされながらいい事例という形で広げていらっしゃるのか、その辺りのところの部分で、今後日本でこういったものを、身分保障も含めた形で進めていく上でのそういう海外での事例をちょっともし教えていただければと思いますけれども。

○参考人(石河久美子君) そうですね、私の場合はアメリカでソーシャルワーカーをしていたので、アメリカの事例が一番私にとってなじみがあるんですけれども、アメリカの場合ですと、やっぱり移民の人が圧倒的に多いので、そういう移民を専門とした社会福祉機関ですね、そういったところがあるので、そういったところで専門的なソーシャルワーカーとして雇われるという、そういう事例が多いんですね。
 ですから、日本の場合はまだそういった、例えばインドシナ難民の定住とかそういったときはちょっと別だったと思うんですが、例えば、幾らブラジル人の人たちが多くなったといっても、ブラジル人の人たちを専門とする相談機関をつくる、特に公的につくるというのはちょっと現実として非常に難しいと思うんですね。あとは、ただ、アメリカの場合は、NPOが非常に活発に動いているので、そのNPOの中で草の根的な外国人支援をしていた団体がどんどん発展していって、そしてそういう多文化ソーシャルワーカーのような人たちを十人ぐらい大規模に雇ってやっていくとか、そういった形になっているというのが圧倒的です。
 ですから、大体は外国人のそういう移民の人たちの支援というのは、どちらかというとアメリカの場合はそういうNPO的な活動とか草の根的な活動から発展していって、相談機関が発展していって、専門的なソーシャルワーカーが安定した雇用になっているというケースが多くて、愛知のように、こういう公的な機関がトップダウン的にソーシャルワーカーを雇用してやったというのは、ちょっと日本の場合はかなり逆だなというふうに私は思っています。