公明党 参議院議員 山本ひろし

公明党

予算委員会

第169回国会 予算委員会 第8号
平成二十年三月十四日(金曜日)

委員長(鴻池祥肇君) 関連質疑を許します。山本博司君。

山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日は、地域活性化策について福田総理を始め関係閣僚にお伺いしたいと思います。私は、昨年の七月の初当選以来、本日が予算委員会では初めての質問となりますので、どうかよろしくお願いいたします。
 地域活性化、地方間の格差の解消が叫ばれていますが、離島や山間部などの地域は人口減少や少子高齢化に伴う課題が先行して進んでおり、深刻な事態を迎えております。私は、中国・四国地域を回る中で大変にそのことを強く実感をいたしました。今後の人口減少社会への対策として、今こそ地域の振興、再生に積極的に取り組むべきだと思います。
 初めに、今国会の大きなテーマである道路整備の問題についてお聞きをいたします。
 先日、高知県の四万十川が流れる幡多地域や、私のふるさとの愛媛県南予地域を回り、愛南町の道路整備の総決起大会に参加をいたしました。愛南町は鉄道がなく、どこに行くにも国道五十六号線一本に頼るしかない地域であります。もし災害などで道路が寸断されれば、まさに陸の孤島になります。(資料提示)この地域は、このパネルにございますように、四国の8の字ネットワークと呼ばれる高規格幹線道路がいまだに未整備でございます。青い部分が現在の高速道路です。また、赤い部分、愛媛県の南予地域、高知県の幡多地域、また高知県から徳島県のエリア、全体の四割がまだ未整備でございます。また、赤い印は、これは東南海・南海地震が起きた際に予想される津波による分断箇所が示されております。高速道路の未整備地域に集中をしているわけでございます。
 愛南町の御婦人の方が言われておられました。救急車は隣の宇和島市の病院まで曲がりくねった道をもう一時間以上も掛けて走ります、もし高速道路ができれば救える命がもっと増えるんです、私たちにとって道路は命の道路なんですと。こうした真剣な声は、四国だけではなく、中国山陰地域の方々からも聞かれました。道路整備計画は着実に実行すべきと考えますが、冬柴大臣の御決意をお聞きしたいと思います。

国務大臣(冬柴鐵三君) 四国の8の字ネットワークというのは、もう本当にたくさんの方が早く着手すべきだということの要請を受けておりますし、その中には御婦人が、はちきんさんといったら、それはどういうふうなあれなのか分かりませんけれども、はちきんグループということで、高知の女性がはっぴを着て来られて窮状を訴えられました。
 今おっしゃったとおりでして、愛媛県の四国横断自動車道から徳島県の阿南安芸自動車道、阿南のそこですね、そこまで全く、ほとんど供用率が低いわけです。ここで津波が発生すると避難に必要な道路がなくなる。このペケがしてあるのは、それは津波で被害を受けたところでしょう。本当にペケ、ペケです。
 それから、命に直結する医療機関への搬送時間を少しでも短くしたいというための命の道路だということもおっしゃっていました。
 それから、地域でせっかく取れた農産物、高知県は全国の野菜の一番の出荷量を誇っているというんですけれども、そういうものが取れても全国に配達できない、水産物もたくさんあるわけですけれども、効率的に大都市に運ぶための道路がない、何とかしてほしい、こういうことをおっしゃっています。
 私は、やはり選択と集中という考え方でそういうところにも早急に道路整備を進めることが必要だと、こういう認識をいたしております。また、中国地方においても山陰自動車道がこれ供用率は二七%なんですね。全国平均が六七ですから、いかに遅れているかということが、もう非常に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
 我々としましても、国の直轄事業という形でぶつぶつ今までやったというか、整備はやっていますけれども、本当にこういうことを、何とかその姿が見える、そういうことをそこに住む皆さん方に、こういうふうに進めているんだということで道路が開通するんだな、何年先にはするんだなという望みができるような、そういう体制を組まなきゃならない、私はそのようなことをもう毎日考えているものでございます。

山本博司君 ありがとうございました。
 また、道路整備をオール・オア・ナッシングで議論するのではなく、先ほどからもお話があったように、無駄は徹底的に排除した上で整備すべきと考えます。今後十年間の道路整備に必要な総額五十九兆円の中身を精査するとともに、一般財源の枠を増やすなど様々な角度からの見直しが必要ではないでしょうか。この点についての冬柴大臣の御見解をお聞きしたいと思います。

国務大臣(冬柴鐵三君) 私どもは今、租特、財特法を一括して年度内に成立させていただくことがもう最良であると、最善であるというふうに思っているわけでございます。
 これに対してはいろいろなことがありますけれども、もし暫定税率を廃止するだけで二兆六千億というものが、税収が四月一日以降なくなってしまうわけです、国、地方で。これは大変なことでございまして、もう詳しいことは今までほかの委員が言って、答弁で言ってますから省略いたしますが、国に残る、その中でですよ、四千億しかなくなりますよ。そうしますと、それは、国の国道管理、そしてまた除雪費用で約、年間四千億が掛かってます。したがいまして、今百十七路線、七百区間で行っている直轄事業は明日から止まってしまいますよ。これはもう全国の、全都道府県に全部あります。そういうものをどうするのか、私は非常に重大な問題だと思います。したがいまして、私は何とか理解を求めたいわけです。(発言する者あり)
 今止まらないよという御意見があります。そういうふうにもおっしゃいます。しかし、その財源はどこにあるんでしょう。私は、そういうことについてきっちりお話を聞かせていただかなければ、私としては、今提案しているのが最良であって、一括して年度内に成立させていただくことをもう心からお願いするものでございます。

山本博司君 次に、地域によっては福祉サービスの格差という問題があります。
 現在、障害者福祉の分野でも福祉施設から地域生活への移行が進まず、障害者の住まいが未整備な地域がございます。障害者の親の方から、地方には都会と比べて選択肢がなく、グループホームなどの施設も少ない、雇用の場もないため自宅で閉じこもり介護するしかないとのお話も伺いました。
 障害者福祉の地域生活への移行の取組状況について舛添大臣にお聞きしたいと思います。

国務大臣(舛添要一君) 今委員が御指摘くださいましたように、障害者の方々の地域生活への移行を進めるためにグループホームなどのサービス基盤を整備することが重要だと思っています。
 そのため、障害者自立支援法で市町村が障害福祉計画を定めるということで、例えば福祉施設から地域生活へ移行する方々の人数を、平成二十三年度末までの目標値として、福祉施設から地域生活移行者数を一万九千人、それから退院可能な精神障害者を三万七千人減らすと、こういう目標を掲げました。これに基づきまして必要なグループホームなどのサービス基盤を計画的に整備することといたしまして、例えばグループホーム、ケアホームの利用者数ですけれども、平成十七年が三万四千人だったのが、二十三年度にはこれを二倍以上の八万人に増やすというそういう計画を今進めております。
 また、グループホームを整備するに当たりまして、特別対策として、敷金、礼金、家を建てるときの、そのグループホームを建てるときの敷金、礼金の助成を行っているほか、与党プロジェクトチームの報告書を踏まえまして緊急措置によって平成二十年度予算ではグループホーム等を整備する場合の費用について補助をすると。具体的に言いますと、新築二千万円、改修六百万円と、こういう数字を掲げております。
 このように障害者の方々が地域生活への移行を順調に進めるための施策を厚生労働省として取り組んでまいりたいと思います。

山本博司君 ありがとうございました。
 だれもが本当にその人らしくそれぞれの地域で生活できるようにするユニバーサル社会の考え方が大変重要だと思います。その視点から是非とも進めていただきたいと思います。
 さらに、情報の格差、情報を得るためのインフラの整備も地域によって大変遅れております。
 先日も瀬戸内海の中島、また香川県の櫃石島、高知県の三原村などに行きましたけれども、ブロードバンド化されていない地域がございました。地元の皆さんからは、インターネットもできないと若者はどんどん島から出ていってしまうと悲痛な叫びもございました。
 全国のブロードバンド整備状況で、世帯カバー率の全国平均が九五・八%に対し、島根県は八八%、高知県は八六・四%、高知県の三つの村がいまだにブロードバンド化されていない状況にございます。こうした状況は一刻も早く改善すべきではないでしょうか。この点について、増田大臣の御見解をお聞きしたいと思います。

国務大臣(増田寛也君) 委員御指摘のとおり、ブロードバンド、これは情報基盤として大変重要なもの、そしてそのことを通じて地域活性化に大いにつながってくるものだと。先ほどの道路が物流、人流の基盤とすれば、こちらは情報の基盤として極めて重要だと。こういうことで、二〇一〇年までに世帯カバー率で一〇〇%にしようと、こういうことで今取り組んでおりますが、今現在九五・八ということでございまして、特に御指摘いただきました過疎地域、それから離島を抱えているところで今厳しい状況でございます。四国は全部全国平均以下でございますし、私がかつておりました岩手も下から三番目ということでございまして、鹿児島、それから高知、岩手がワーストスリーと、こういうことでございまして。
 そこで、これは民間中心ではもう到底無理ですから、公共団体への支援策を拡充ということで今取り組んでおりまして、特に光ファイバー網を全部敷くということはやっぱり物理的にもそれから経費的にも難しいので、それに新しい無線技術、WiMAXとか、それから高出力無線LANといった新しい技術が出てきていますので、それを合わせ技として組み合わせて最後の残りを消していこうだとか、それからあと利活用の方を具体的に一体的に進めていく、例えば遠隔医療などのやり方をうまく進めていくと今度そういった過疎地域に有効なので、そちらサイドからまた整備の圧力で進めていけると、こういったこともありますので、そうしたことも含めて私ども残りの地域の整備に全力を挙げたいと。このことは、更に格差を逆にサボっておりますと広げることにつながりかねないということでございますので、その残りの地域の整備に全力を挙げたいと考えております。

山本博司君 ありがとうございました。
 地方の自治体というのは大変財政が厳しく、数億も掛かる設備には二の足を踏む実態もございますので、補助率のアップも含めた対応を引き続きよろしくお願いいたします。
 これまで議論をしてまいりましたけれども、人、物、金、情報が自由に往来できるように、道路や福祉サービス、情報のインフラなどの基盤システムが整備されてこそ、それぞれの地域で創意工夫がなされ、新しい地域活性化策が実現するのではないでしょうか。四国では徳島県上勝町の葉っぱビジネスが有名ですけれども、このほかに、鳴門市ではNPO法人がITを駆使して高齢者と障害者の雇用の場を確保したり、愛媛県の宇和島市では新技術で野菜の栽培方法を確立して日本農業に革命を起こすとの意欲に燃えているベンチャー企業が頑張っております。
 公明党は、地域活性化推進本部を立ち上げ、過疎集落の現地調査を行うなど、地域活性化、地域格差の是正に取り組んでおります。我が国の更なる発展のため人的交流の促進や財政支援が重要だと思いますので、総理が施政方針演説の中で、活力ある地方の創出に全力で取り組んでいただきたいことを強く要望いたします。
 最後に、福田総理に地域活性化に対する御決意をお聞きして、質問を終わりたいと思います。

内閣総理大臣(福田康夫君) 地方は大変厳しい状況に置かれておると、そしてまた抱えている課題も様々でございます。そういう状況の中で、政府といたしましては、昨年の十一月に、地方と都市の格差をこれ以上拡大させない、地域の活力を取り戻すと、こういう趣旨でもって地方再生戦略を取りまとめたところでございます。この戦略におきまして、委員御指摘の地域の生活道路等の交通基盤の確保、それから医療、福祉を含めた生活者の暮らしの確保、ブロードバンド・ゼロ地域の解消等に向けた情報通信基盤の整備といったような地域の活性化の取組を進めていくことにいたしております。
 地方再生の方向としては、私としては、日々の暮らしを支える圏域と更に高度な都市機能を備えた圏域が地方圏に形成されるということによって大都市圏への人口流出を防いでいくという、こういう国土の姿を想定いたしております。
 各地域における地方再生の取組には様々な手段が考えられますけれども、地方の実情を踏まえて、自らの地域の将来像をどう描いていくかという地域の意思に基づく様々な取組を育てていくということが大事でございます。このために、地域発の創意工夫を支援する地域ブロック別担当参事官制、こういうものを設けまして、その地域の意欲的な取組を構想の段階から直接支援する、そして、地方の元気再生事業といったような名称でもって省庁横断的な取組を展開していくと、こういうふうに考えております。
 今後も、地方の声に真剣に耳を傾けながら地方の発意を支える取組を進めることによりまして、豊かで持続的に発展する地域社会の実現に向けた取組を継続し、活力ある地方の創出に向けて、国、地方一体となって取り組む考えでございます。

山本博司君 総理、ありがとうございました。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

委員長(鴻池祥肇君) これにて山本博司君の関連質疑は終了いたしました。
 以上で木庭健太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)