本日は瀬戸内海にある国際バルク戦略港湾を視察しました。朝一の飛行機で山口宇部空港へ。
まず山口県宇部港の視察のため、(株)宇部興産本社を訪問。久保田常務・今井渉外部長等から概要を伺い、沖の山コールセンターなど見学。広大な敷地のコールセンターに大変驚きました。

宇部港の概要

  • 宇部港臨海部には195の事業所が立地し約1万人の雇用があり、製造製品出荷額は約4800億円で山口県全体の約8%を占めます。
  • 立地する主要企業の平成22年以降の設備投資約320億円(宇部興産約170億円・セントラル硝子約70億円・協和発酵キリン約40億円など)。今後更なる投資が予定されています。
  • 取扱量は平成25年3377万トンで、内石炭㋨取扱いが約800万トンと全体貨物の約24%で石炭取扱量では全国6位。
  • 国際バルク戦略港湾の選定(平成23年)を受け、官民連携の深化を通じ、民間企業の国内投資の誘発や雇用の創出等が期待されます。

沖の山コールセンター

  • 宇部興産沖の山コールセンターは国内最大級の規模(貯炭能力 250万トン)を誇り、石炭をエネルギー源とする製造業の競争力強化に寄与しています。社外炭は約60%。
  • コールセンターの需要増(現在取扱量630万tが2020年後半に1000万t)で、石炭火力建設(増設)計画が進んでいます。西沖石炭火力発電所計画として100万kw超発電所が発表され2020年代前半に運転開始されます。投資額2500億円、雇用創出2~300人。

宇部港の課題と要望

  • 現在供用中の既存岸壁に対して航路・泊地の水深が不足しており、大型船が入港できず、背後に立地する企業は非効率な輸送を強いられています。(現状の航路水深は-11m)
  • 本港航路早期実現(-11m⇒-13m化)と前面航路泊地浚渫への公的支援(-12m⇒-13m化)

我が国産業の競争力強化のためにも、パナマックス級やケープサイズ級の大型船舶による大量一括輸送により、石炭輸送コストの削減、コールセンター機能の強化を進める必要性を痛感。改めて国際バルク戦略港湾の重要性を認識しました。